アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE GREAT EXECUTION

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「私たちは泣きながら生まれ、不満を言いながら生き、落胆のうちに死ぬ」

By トーマス・フラー


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*過集中のカーライフ

 このブログのタイトルが示すように、ワタクシはアスペルガー症候群(現自閉症スペクトラム)当事者である。ワタクシのカーライフを語るにあたってこの要素が今までも付き纏っていたし、そしてコレからも付き纏うであろう。障害の特性上、ワタクシはどうしても過集中になりがちであり、過集中ゆえの視野狭窄、集中疲れによる注意散漫などが昔から今に至るまであったりするのであり、ソレ故にフツーの人では信じられないトコでポカやる事が多々あるのである。ソレでも失敗からフィードバックを重ね、集中すべきトコとそうでないトコを使い分ける技術を身に付け、時間はかかったが漸くソレなりにクルマを操れるようにはなってきたのである。最初に乗ったGDBはホントぶつけまくってボコボコにして、最後は廃車となったのだが、ソレも良い思い出である(笑)


 そう、確かにフツーの人と比べてスピードは遅いけど、アスペだって成長はするのである。その希望があるから、ワタクシもクルマを諦めなかったのである。まぁ細かいのは未だにちょくちょくあるけど、大きなのはもう無い・・・という油断があったせいで、こうなってしまったワケである。

そう、超久しぶりにデカいヤツやっちゃったワケである(_ _|||)クルマを駐車場に停めようとして、クルマ止めが予想以上に高くて、ワタクシがバックするスピードが思った以上に速くて、ソコに注意力低下が重なってブレーキが遅れて、結果この有様である。R35NISMOのパーツの中でコレが一番高価だから一番気を使っていたのに、ちょっとした油断でコレである_| ̄|○


 無論、カーボンなので修理なんぞ出来る筈などない。でもって上下分割式だから「下がやられてても、上が無事なら(´Д`;)」と思っていたが、調べてみたら上もやられてたので、最悪な事に要全交換である(´;ω;`)でもって部品の方だけど、ロンマニアの皆様もご存じの通り、納車が大幅に遅れた理由が正にこのバンパーであり、今現在もNISMOの生産が目一杯な事を考えると、修理は当分先になりそうな予感なのである:

取り敢えず応急処置で形だけは整えて、固定部分がダメになったトコはタイラップなどを使って固定した次第である。恐らく強度的にはほぼ問題ないから、街乗りは無問題である。サーキット走行は・・・神のみぞ知るってトコである(笑)あと2ヶ月ほどでサーキットのシーズンだというのに、ホントつまらんポカやっちまったもんである(-_-;)納車前といい、納車後といい、ワタクシはどうやらカーボンの神様に嫌われてるようなのである(爆)


*トラウマとの折り合い

 正直な話、単純にバンパーのダメージだったら、ワタクシは然程落ち込まないのである。応急処置で一応は走れる状態だし、カーボンパーツが高いといっても保険で何とかなるからである。ワタクシが一番ダメージを喰らったのは「あぁ、やっぱワタクシにはフツーの人と同じようには出来いのか・・・orz」っていう風に、アスペ故のトラウマが甦ってきた事にあるのである。ワタクシが物心ついた時から今まで、過集中と視野狭窄と集中力切れからの注意散漫、コレには散々悩まされてきたモンである。フツーの人ではやらかさないトコでやらかすから「お前はシッカリしてない」とか「なぜ他人と同じように出来ないのか」とか「マジメにやれ」とか言われ続けて、更に集中すれば集中するほど弊害が酷くなって、後はその悪循環である。


 今はアスペルガーという診断を貰って以来「アレは仕方ない事なんだ」ってワタクシも周りの人も大分分かってきたけど、ソレでも未だに「ワタクシがちゃんと出来なかったから皆から嫌われる」とか「ワタクシも皆と同じように出来れば好かれるかも」って考えがワタクシの中から抜けないのである。こういう発達障害で一番難しいのは、障害そのものによる一次的なモンもそうだけど、自信欠落や人間不信といった二次的なモンの方なのである。昔と比べて大分マシになってきたとはいえ、ワタクシもやっぱまだ二次障害が残ってるのである。慢性的にちょっと鬱なトコがあるし、制御できるとはいってもフラッシュバックはしょっちゅう起こるし、今回みたいにミスとかすると気分が悪くなったり動機がしたりするモンなのである。


 ただ今回は数年前と比べると、相当マシになっているのである。確かにモヤッとして気持ち悪いのであるが、ソレでも脳ミソは冷静になろうと思えばなれるし、シッカリと一日休めば「やっちゃったモンはしゃーない、さて次はどうしようか( ´_ゝ`)」って考える余裕があるのである。コレが10年前だったら「失敗する→モヤる→モヤりが収まらんまま続けるから再度失敗する→更にモヤる」の悪循環にハマってたし、自傷癖だって結構あったのである。その時と比べれば、今は全然良くなってるのである。何ちゅーか「やっぱ自分はダメなんだorz」って気分になっても、次に「いや、時間はかかるけどやれば出来るし、実際出来た。だからもう一回やれば良い」って思えるから、ダメージが最小限に抑えられるのである。


アスペルガーとのカーライフ

 というワケで、ワタクシは今後もクルマ趣味を止める事は無いのであるから、クルマ属性のあるロンマニアの方は大いに安心してほしいのである(笑)上記にもあるように失敗してもフィードバックは出来るから、確かにフツーの人と比べて時間はかかるけど、でも確実にアスペルガー故のカーライフの困難さは”治す”事が出来ると確信してるからである。ココで「危ないからもうコレ以上の事は止めよう」って考えたら、その時点でワタクシの成長は終わるからである。成長が止まったらフツーの人との差は開いたままになって、ソレ故に更に劣等感に駆られることになって、ルサンチマンに身を焦がす事になる。他人や社会を一生妬んで嫉んで過ごすネガティブな人生なんて、ワタクシは真っ平御免である。


 こう言っちゃアレだけど、二次障害だとかトラウマを無くす事は不可能なんじゃないかとワタクシは思うのである。ワタクシ等当事者に出来る事はといえば、上記にもあるように「いや、こうすれば出来るようになるはず」って確信を強める事によって、ソレを相殺する事だけなのである。だから失敗することが多々あっても学び続ける必要があるし、挑戦し続ける必要があるのである。現にワタクシも今の段階で既にほぼ立ち直ってるし、既にこの件に関する打開策、通称「プロジェクトS」が計画中だったりするのである。今はちょっと時期的にアレだけど、週明けにはさっそく始動できる・・・ってネタを使いすぎるとネタ切れ起こすので、今日はココまでである(笑)まぁ覆水盆に返らずっていうし、次の事だけ考えようと思う今日この頃であった。