アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

CONFORMING TO ABNORMALITY

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「一番美しい絵は、寝床のなかでパイプをくゆらしながら夢見て、決して実現しない絵だ」

By ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*続・究極の水平対向後輪駆動

 もうサブタイでワタクシが何を言いたいのかが分かると思うが(笑)よーするに【スバルがBRZプロローグをフランクフルトで公開した】という事についての話である。案の定一番肝心なトコ(デザイン、車重、値段)は示されないまんまであるが、ソレなりに面白いと思った点がある。ボディーサイズとホイールベースが出てきた事である。コレが分かれば大まかなホイールベーストレッド比が分かる→このクルマがコーナリングマシンなのか否かが分かるのである。因みにホイールベーストレッド比が大きければ大きいほど直進性が高い&コーナリング性能が低くなり、小さければその逆である。でもって、スポーツカーとして最も理想的な値は一般的に”1.6”とされている。参考なまでに、国産の代表的なスポーツカーのソレを出してみた:

こうやって書いてみると、何故マツダのスポーツカーが「コーナリングマシン」と呼ばれるのか(因みにFD3Sは1.66)がお分かり頂けると思うのである。そしてインプ&ランエボが「反則級のコーナリング性能」と呼ばれる理由も(笑)そして意外なことに、AE86は思った以上に数値上良くないのである。でもって今回のBRZ。タイヤ幅がが215と仮定して、トレッド幅は約1540mmといったトコであろうか。ソコから計算すると・・・

  • スバル・BRZ : 2570/1540 = 1.67

ワタクシ的にはもう少しばかりホイールベースを縮めて、交差点でも楽しめるようなバリバリのコーナリングマシンにしても良いんじゃないかなと思う希ガスのだが、コレばっかりは重量バランスや重心位置やセッティング云々もあるんで何とも言えない。よーするに「乗ってみなきゃ分からん」って事である(笑)


*絵と光の因果関係

 まぁ年末になればイヤでも分かる話なので、今日はコレぐらいにしておこう。ソレよりも面白い画像をゲットしたのである。よく「鳥山明は絵が上手い」という話は聞くが、ワタクシ今までは「鳥山明の絵の何がどう上手いんだろう(・_・?)」と疑問に思っていたのである。が、その疑問もこの絵見て分かった希ガスのである:

コレは鳥山明の全盛期の頃の絵の一つである。何が凄いかって言えば、絵の臨場感と立体感である。フィクションなんだけどリアル、といった感じであろうか。この絵の秘密は何だろうなと考ええてみて、ワタクシが気付いた点は「光加減」である。鳥山明はこの光加減の使い方が群を抜いて上手いのである。


 人間の目がその物体の性質を見た目だけでどうやって判断するのかといったら、光の反射の度合いでである。硬いのか柔らかいのか、表面が滑らかなのか荒いのか、湿っているのか乾いているのかなどで、光の反射度合いが変わるのである。鳥山明は布、皮、木、金属、皮膚、爪、角、鱗といった部分に光を当てるとソレがどのように眼に写るかを知り尽くしているからこそ、ああいう臨場感のある絵が描けるのである。物質それぞれの反射具合を把握する能力と記憶力、そしてソレを正確に描写するだけの画力がなけりゃ絶対描けない絵なのであるコレは(^_^;)もっと分かりやすいのがコレである:

真っ暗闇の中で焚き火だけが光源というシーンである。火に近ければ近いほど反射が大きい→輪郭がハッキリするから立体感が良く分かるが、火から遠いか影になってる部分にあるモンは光の反射が少ない→輪郭がハッキリしないから平坦に見えるというトコまで描き表しているのである(^_^;)あともう一つ、鳥山明の凄さを良く表している絵があるのである:

先程言ったようにモノの質感や立体感を光の反射で上手く表現してるのもそうであるが、ワタクシ的に凄いと思ったのが装備の描き方である。マシンガンを構えてる右手の人差し指はトリガーに掛かっておらず、安全装置はシッカリ掛けた状態であって、ボルトはオープンのまま固定してあって、オマケにチャンバーからマガジンに装填してある45口径弾が顔を出している。もうこの銃の描き方一つで、鳥山明がどれぐらいミリタリーに精通している&この絵を描くためにどれだけ勉強したのかがイヤって程分かるってモンである。鳥山明の絵が凄い理由は本人の才能もそうだけど、ソレ以上に大事なのは大小多数の努力や勉強の積み重ねなのである。


*売れるにはワケがある

 もう何ちゅーか、何故「ドラゴンボール」が日本だけでなく世界中でウケるのかが良く分かるって話である。ストーリー?演出?宣伝?連載媒体?時代?答えは「純粋に絵が上手いから」である。爆発的に売れたマンガ、長年愛されるマンガってのは、例外なく絵が上手い。何故ならソレがマンガの最も基本的な部分だからである。マンガに限らずどんな分野でもそうであるが、一番肝心な基礎がシッカリしてる商品は失敗しない。たとえ運悪く売れなかったとしても、見てる人はちゃんと見ている→失敗続きでも見捨てられないから、チャンスはいくらでも回ってくるからである。


 よーするに、BRZ/FT-86にしろ、その他色々出る事が噂されてるスポーツカーにしろ、一番大事なのは「良いクルマか否か」だけだとワタクシは思うのである。コレはスポーツカー以外の他のクルマにも言える事である。エコを前面に押し出すために安易にハイブリッド乗っけて、燃費を稼ぐためにCVTの設定弄って、値段を落とすために内装やシートの材質をケチる。確かにそうすれば売れるであろう「安くてエコで燃費の良いクルマ」が作れるかも知れないが、ソレは決して「良いクルマ」ではないとワタクシは思うのである。クルマにせよマンガにせよ何にせよ、最近の日本はモノ作りを忘れてる希ガス今日この頃であった。