アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE TIPPING POINT

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「私達はどこにでもある恒星の、マイナーな惑星に住む、血統の良い猿にすぎない。しかし私達は宇宙というものを理解できる。そのために、ちょっとは特別な存在なのだ」

By スティーブン・ホーキング


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*特別な(?)人達

 ワタクシは自分自身もオタクなので、オタク文化には寛容である。が、そんなワタクシにも受け入れられないオタク文化が1つある。ソレは「痛車」である。堅物オーラ全開の人がオタク趣味をカムアウトしても眉一つ動かんワタクシだが、痛車を見るとボンネットに踵落としを食らわしたい衝動を抑えるのに必死になってしまうのである(笑)そんなワタクシ自身の矛盾に長年疑問を持ってきたが、その謎がようやく解けたのである。その答えは「自分が特殊な人間だと思ってる、その思い上がりが気に入らない」である。ワタクシは前々から言ってきたのであるが、オタクは趣味そのものではなく、オタク自身が持つ気質故に嫌われるのであり、その気質の一つが「自分を特別な人間だと思い込んでる事」なのである。


 80年代のアニメやらファミコンやらをやってきた世代が、今は社会の中堅どころをを担ってるのである。駅やらバス停やらでゲームしてる人なんて珍しくも何ともないし、リア充の大学生がアニメ観るなんてフツーにある話だし、サバゲーマーの職業聞いてみたらお堅い職種だったなんてのもザラである。そう、一昔前に「オタク的趣味」って呼ばれたソレは、今は殆ど「普通の趣味」なのである。にも関わらず「何かに強い情熱を傾けられるオタクである自分達は、無趣味な一般人よりも偉い<( ̄^ ̄)>」だとかいう優越感を抱いたり、あるいは「自分達はオタクだから世間から疎まれても仕方が無い。でも趣味を止めない自分て素敵☆(ゝω・)v」とか悲劇のヒーロー/ヒロインを気取ってるから、過度のオタクアピールは滑稽なのである┐( ̄ヘ ̄)┌


モータースポーツコンストラクション・ア・ライブ

 そう、ワタクシに言わせれば痛車なんてのは”E・Yazawa”だとか”倖田組”だとかいうデカいステッカー貼ったクルマと然程変わらないって話なのである(笑)何故世間から痛い目で見られる事を承知の上で痛車をやるのかというと、一般的には「目立ちたい」「仲間内での存在感を示したい」だろうが、その中に「特別な人間として認知されたい」ってのもあるんじゃないかなとワタクシは思うのである。さて話はちょっと置いといて、何時ものヤツが届いたのである:

Motor Fan illustrated Vol.87

Motor Fan illustrated Vol.87

水野和敏氏曰く「クルマは基本構造が8割、セッティングが2割」っていうが、ワタクシもその通りだと思うのである。パワーが足りなきゃ過給機を後付で装着すれば良い。足が弱いのなら車高調キット後付で組めばよい。ダウンフォースが足らないのならエアロを後付すれば無問題。でもクルマの基本構造だけは後付でどうすることも出来ないからである。そんなクルマの基本構造に関するネタが、今回の特集である。


近年のモータースポーツのトレンドと言えば、何と言っても「内燃機関の小型化」と「電動機関の大型化」の2つだと思うのである。F1が良い例であるが、エンジン排気量はどんどん小さくなってくのに対し、KERSとかの電動システムの出力は逆に上がってきてるのである。このムックはその新時代のシステムについて詳しく書いた、メカ好き必須の一冊とも言える。


説明するまでもないと思うが、コレはクルマの基本構造やモータースポーツとは一切関係は無い(笑)ただクルマの事ばかり考えてると楽しいが肩は凝るので、ちょっとした精神的清涼剤が欲しいと思った次第である(爆)


*無比なる特別さ

 話をまた戻すとしよう。じゃあ何故オタクは自分自身を”特別な人間”と見られたがっているのか。ワタクシは「一般的な優劣の基準が通用しなくなるから」だと思うのである。主なソースはワタクシであるが(笑)過剰にアピールしたがるオタクってのは、強いコンプレックスを持ってるのが少なくないのである。フツーの人間関係で上手く行かないからコミュ力を必要とする趣味が嗜めなくて、一人でも嗜めるオタク趣味に転がり込んで来たってのが大概の理由である。誰も自分を評価してくれないから自分で自分を褒めるようになり、その結果プライドが肥大していく。よく「何故ニートはプライド高いの?」って疑問を持つ人がいるが、答えは「ニートだからこそプライドが高い」のである(爆)


 でもってソコから「オタクである自分は特別な人間」って感情が芽生えるのである。特別な例に対しては、従来の優劣の物差しは通用しなくなる。つまり自分は優れても劣ってもいないんだから、コンプレックスつまり劣等感は解消されるってワケである。劣等感が解消できる上に「特別な存在である自分達を排除しようとするお前たちは差別主義者だ!」って大義名分も立つのだから、ある意味一石二鳥である(爆)ソレに対するワタクシの反論は、上記に書いた通りである。オタクは優れても劣ってもいない、ただコミュニケーションがヘタで自意識過剰なだけの、至ってフツーの人間なのである。だから外に敵を作るのは止めて、自分の至らないトコを見直して改善すべし。そう改めて思う今日この頃であった。