アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

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 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「好きを極めた人ってすごいんですよ。何より楽しんで仕事してる。いい仕事をしようなんて思っちゃダメなんですね。逆に遊んでるから、すごい魅力なんです」

By 古館伊知郎


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*かぶりますか、かぶりませんか

 アレから暫く考えてみたのだが、ようやく「アイス・バケツ・チャレンジの何が問題で、何が気に喰わなかったのか」がまとまったのである。まず「何が問題か」であるが、その答えは「氷水かぶるのと100ワシントン払うのが同時に出来ること」である。本来は「100ワシントン寄付しろ。出来ないんだったら代わりに氷水かぶれ」だったのが、両方やる選択肢がある事で意味を成さなくなって、何時の間にか「私はココまでやったんだから、指名したヤツもやるよねぇ〜( ̄ー ̄)」っていう圧力に変わっちゃった事である。よっぽど自分の信念に自信が無い限り、片方だけってのは難しい。ソレが人気商売のセレブなら尚更である。自己顕示の道具となって以来、本来の理念から「誰がどんな方法でかぶって、ソレを誰に回すか」に注目が変わってしまったのである。


 次に「何が気に喰わないか」であるが、その答えは「上から目線が気に喰わない」である。何ちゅーか「私達はこのチャレンジでバカ騒ぎして楽しんでるけど、コレはALS患者のためなんだ。確かに目的は逸脱してるけど、この活動が無きゃココまで寄付金集まらなかったんだから良いでしょ(`・∀・´)」って言わんばかりの、健常者の当事者に対する無関心と差別を逆手に取った、反吐が出るような上から目線の偽善である( `д´)幸い、この手の偽善に気付いてる真っ当な人も少なからずいて、ソレに対し胸の好くようなカウンター活動もあったりするのである:


チャーリー・シーン金城武にならケツを貸しても良い。そう思った人はワタクシだけじゃない筈である(笑)まぁ何ちゅーか、今回のコレは「テメェの身内に起こったソレじゃない限り、世間が如何に難病や障害に対し無関心な上に偏見を抱いてるか」って事を生々しく見せつけたって意味じゃ、ある意味成功だとワタクシも思うのである。世知辛いが、コレが現実ってヤツである(-_-)難病や障害の当事者、あるいは支援者は、この事実を受け止めた上で今後活動していく必要があるのである。


*クォーツvs機械式

 一昔前に全世界を圧巻したニッポン製家電であるが、ココ最近は【サッパリ売れてない】んだそうである。ま、そりゃそーである( ´_ゝ`)十徳ナイフよろしく使わないムダな機能ばかりが多い上に全てが中途半端で、ムダな機能が多過ぎるからリモコン類が複雑になる上に取説がムダに分厚くて、ムダな機能が多いから値段も高い。ンなモン、売れるワケないっちゅー話である┐( -"-)┌1980年にクォーツショックを起こってもなお機械式腕時計が生き延びた時点で、ニッポンのモノ作りは考え直すべきだったとワタクシは思うのである。そう、ニッポン製品は「技術が劣ってるからダメ」なんじゃなくて「技術を極めたからダメ」なのだとワタクシは考えてるのである。


 簡単な話である。機械式腕時計スマホのカメラが良い例であるが、高性能ってのはある程度あれば、99%の人にとっちゃソレで十分なのである。ワタクシは動画投稿にGoProカメラ使ってるのはロンマニアの皆様ならご存知の通りである。もっと良いカメラなら幾らでもあるが、ワタクシは敢えて使わない。何故かと言えば、ブログに貼るレベルの動画だったら、GoProカメラで十分だからである。サバゲー動画の解像度を上げて、サバゲーマーのブッ弛んだ身体を鮮明に映す事に何の意味があるんだって話である(笑)古人曰く「過ぎたるは及ばざるがごとし」という事であるが、ほんの1%の人間しか求めない質を追っかけて重箱の隅を突きたいのであれば、もうソレに特化するのが一番なのである。


 機械式腕時計が復活した&中韓の家電がニッポンを追い越した理由が正にコレである。前者は1%の人間にだけターゲット絞って、ブランド価値と特殊性を極めたから。後者は99%の人にターゲットを絞って、低価格化と簡易化に徹底したからである。でもってニッポン製品のターゲット購買層は99%の人向けなのに、1%の人向けの性能や値段を付加して売っている。つまり中途半端だから売れなくなってるのである。高性能と低価格って、本来二律背反してるモンなのである。つまり突き詰めると必ず何処かで限界が来て、チキンゲームに突入して自爆するってワケである。良いモンは高い、安いモンには安いだけの理由がある。ソレが分からんから、中国産の期限切れ鶏肉なんかで大騒ぎするのである┐(´-`)┌


*値上げの美学

 レクサスにカシオに東京マルイ。この不況においても好調なニッポン製造業には、ある共通の特徴がある。そう、上記読めば分かると思うが「敢えて値上げしている」というトコである。アジア製の安物の類似商品が市場に溢れる中、敢えて値段を上げて格の違いを強調して、ニッポン製品らしい信頼性と高性能を徹底的に約束する事で売り上げを逆に上げてるのである。昨年でG-SHOCK誕生から30周年だったらしいのだが、その当時1〜2諭吉程度だったG-SHOCKであるが、今じゃ最大32諭吉まで値段が上がってるのである(^_^;)ソレで売れなくなったかと言ったら、何と【今が絶頂期】なのである。G-SHOCKに匹敵するような時計は世界の何処にも無いんだから、そりゃ高くても「他に選択肢は無い」「高いから逆に安心」になるのである。


 東京マルイも同じである。電動ガンが最初に登場した時の価格が2諭吉であるが、今の最新モデルは何と7.3諭吉である( ̄Д ̄;)じゃあ売れなくなったかと言われたら全く逆で、安物中華製電ガンが山ほど入ってきてる中においても、今の空前のサバゲーブームに乗っかってモリモリ売れている。あんだけの質と命中精度と使い勝手の良さは、東京マルイ電ガン以外あり得ない→値上げしても皆ついて行くからである。もしもマルイが中華電ガンに対抗するために安売りを始めたら、間違いなく中華メーカーとの競争に負けてたとワタクシは思うのである。テメェの作ってるモンに自信があるのなら、決して安売りしてはいけない。つくづくそう思う今日この頃であった。