アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

BALLS TO THE WALL

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「他人と違うことが許されないとは、自由の特権を失うということだ」

By チャールズ・エヴァンズ・ヒューズ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*一般社会の本音

 人間というナマモノは肉体的にだけでなく精神的にも免疫機構を持っており、基本的に自分とその家族以外の他人を受け入れられない。だから共通ルールとしての法律が必要となるし、法律に実行力を与えるために警察や軍隊や裁判所が必要となるのである。だから【虚業化した障害者雇用をどう変えるか】って記事を読んだ時も、ワタクシ自身は余り驚かなかったのである。健常者同士でも派閥争いやら何やらがあるんだから、健常者と障害者なら尚更である。そう、思いっきりぶっちゃけた事を言えば、健常者社会は本気の本気で障害者を受け入れてるワケではないのである。ルールで定められてるから、破ったらデメリットがあるから、障害者向けの雇用を作ってるのであって、ハナッから戦力だとは思ってないからこそ、障害者雇用がこうなってしまうワケである。



 ただワタクシは、こういった現実は排除すべきモンではないと思うのである。そういう現実を受け止めて「じゃあ戦力として受け入れられるためにはどうすれば良いのか」を現実的かつ具体的に考える事こそが、この問題の解決になると思うのである。ただ単に「障害者を雇ってないッ!マトモな仕事をさせてないッ!」って叩いて、健常者側に更なる譲歩を迫るだけじゃダメなのである。別の抜け道を見つけ出されたり、隠し方が更に巧妙になったり、結局は何も変わらんのである。ソレをまた別口で発見され、発見されたらまた別の方法で逃れたり隠したり、果てしないイタチごっこが始まるだけの事である。だからこそ「どうすれば戦力になって、向こうから積極的に欲しくなるようにするか」を考える必要があるのである。


トランスミッションっぱなし

 何故こういう風に企業や行政に対する一方的な配慮の押し付けが罷り通ってしまうかって、障害者側の企業や行政に対する今までの恨み辛みがあるって事と、ソレ以外の人々が社会や行政に対するルサンチマンを叶えるために便乗しているからだと思うのである。そうすると当然、企業や行政が一方的に悪者にされて、企業や行政側もソレに対抗して色々やって、その悪循環に入ってしまうのである。さて話は変わって、と:

トランスミッションは決定的な答えは未だ見つからないけど、最近では「MT=下〜中級グレード車向け」「DCT=中〜上級スポーツカー向け」「AT=ソレ以外」ってな具合に、クルマのジャンル毎に住み分けできてしまってるって感じである。CVT?ロンマニアの方ならば「唯一の良いCVTは廃棄処分されるCVT」が座右の銘になってる筈である(笑)EVの普及までまだ当分時間がかかりそうなので、今後もトランスミッション付きのクルマには乗り続ける事となるであろう。


ワタクシも愛用してる【散弾工房】製ショットガンのエピソードが載ったヤツが、遂に4巻にて収録されているのである。その事について詳しく描かれているので、興味のある方は読んでみる事をオススメする次第である。因みにワタクシは作者を知っていて、この前のイベントで散弾工房に「主人公に似合うショットガンを作ってくれ」っていう物凄いオーダーをしてたのを直に目撃してしまってるので(笑)ひょっとしたら今後の作品にソレが反映されるかも知れないのである。


*あるべき支援の姿

 話を元に戻して、一方的に強い側に譲歩を求める姿勢ってのも理解できないではないのである。そういう人達って要するに、平等な社会ではなく、公平な社会を目指しているのである。分り易くイラストにするとこんな感じである:

障害者雇用云々に限らず左派的な考え方を支持する人の基本的な考え方が、この図の右にある"Equity(公平)"なのである。強い側や豊かな側が余った部分を弱い側や貧しい側に与える事により最大公約数の幸せが得られるのだから、強者や金持ちは我慢して譲りやがれって発想である。よくある「金持ちに課税しろ」とか「企業の内部留保を吐き出させろ」もコレの亜種である。


 が、大きな問題が一つある。ソレは「自分のモンを差し出すのは決して気持ちの良いモンではない」って事である。だから「皆の幸せの為なんだから箱よこしやがれカス」みたいな態度を取られると、火に油を注ぐ形になってしまうのである。だから互いを尊重し合って、どうすれば気持ち良く箱を譲ってもらえるかを考える必要があるってのがワタクシの提案なのである。でもって、この手の問題の最適解の一つがコレであろう:

そう、既存のシステムを改革して障壁を無くしてしまえれば、箱も必要無いから一方的に譲る必要もなく、全員が満足できるって考え方である。考えうるとしたら手厚いベーシックインカムなんだろうけど、ソレを実際に出来るようになる為には克服しなきゃならないハードルが余りにも多いのである。理想とは、目の前の現実を一つずつコツコツと片付けていった者が、気が付いたら既に達成していたモン。改めてそう思う今日この頃であった。