アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

ATLANTIS ASCENDANT

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「強さからの攻撃性と、弱さからの攻撃性とは違います」
By 加藤諦三

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


発達障害は治りますか?
 何だか最近、某SNSで上記サブタイのようなやり取りが繰り広げられてて、つい最近ワタクシんトコにもサブタイの質問が届いたのである。ソレに対するワタクシの見解は「”治る”がどういう意味なのかによる」である。根本的治療、つまり健常者とほぼ同じレベルまで脳の機能が回復して、健常者同様の神経発達になれるかと問われたら、答えは「ノー」である。が、姑息的治療、つまり機能の不足分や身体機能における弊害を補ったり、或いは改善したりする事が出来るかと問われたら、答えは「イエス」である。実際ワタクシも運動とかスポーツとか生活習慣の改善とかで、各種反応が早くなったりだとかストレスに対する耐性が高くなったりとかしてるからである。

 よーするにリハビリと同じ事である。リハビリって失われてた機能を元に戻すのもそうだけど、もう一つの目的は「元の機能が戻らなくても、他の機能を生かしたり新たに開拓したりする事で、同様かソレに近い機能を出せるようにする」ってのもあるのである。だから発達障害でも身体を動かしたり頭を使ったり色んな事を試して訓練するか、或いはソレを補うための道具や方法論を開発すれば、時間は多少なりと掛かるけどできなかった事が徐々にできるようになってくるモンである。でもって、ワタクシが目指してる方法もコレなのである。だからサブタイに対するワタクシの答えは、正確に言うと「発達障害は(姑息的には)治る」である。

*マイノリティーがすべきでない事
 とまぁこんな風に、ワタクシはマイノリティーの為の活動もソレなりにやってたりもするのである。ワタクシは生まれも育ちも部活も趣味の方向性も、何もかにもがマイナーな人生を歩んでるので、この上なく少数派の気持ちが分かってしまうのである(笑)でもって少数派として活動する上で、コレだけはやっちゃダメってのがあるのである。ソレは「活動するにおいて攻撃的な態度、上から目線な態度、ルサンチマン塗れの態度を取ってはいけない」って事である。たとえ言い分がどんなに正しくて崇高であっても、ソレを圧力という形で押し付けてしまったら全てが台無しになってしまうからである。


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 テロリズムなんかがソレであるが、高圧的にモノ申すヤツの要望を聞いてしまうと、次から更に過激な要望が舞い込むようになってくるモンである。だから高圧的な方法を取ると、多数派側も「圧力には屈しないッ!」って結束を強め、交渉の扉が更に狭くなってしまうからである。そしてソコから「更に話を聞いてもらえなくなる→更に過激な行動に出る→更に警戒を強める」の悪循環に陥ってしまうのである。そして多数派側の比較的理解があった人も、脅威を感じて理解を止めてしまう&多数派側に付いちゃうのである。古今東西、脅威ってのは意見を違える人々に結束を促すモンなのである。


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 あともう一つ大事なのは「揉め事は最終的に、数とカネと力のある側が押し切ってしまう事が出来るから」という事実である。ムルロア諸島での核実験然り、対テロ戦争イラク戦争然り、クリミア半島問題然り、南沙諸島問題然りである。古今東西、正しいというだけで戦争に勝った歴史なんて存在しないのである。昨今では上記にあるようなヴィーガンだとか、或いはニッポンに限らず何処のサヨクも過激化してる上に非建設的なのは、つまりそういう事なのである。過激化が進んで一般的な支持は無くなっちゃったけど、過激なモンを求める極少数を繋ぎ止めるしか生き残る方法が無いから、もう二進も三進も行かなくて現状維持の為にやってるのである。

*マイノリティーがすべき事
 ソレならじゃあどうすればいいのかと問われたら、答えは勿論「攻撃性を抑えて地道にコツコツと仲間や賛同者を増やす」である。少数派が故の言いたい事や恨み辛みも多少なりとあるだろうし、時には「○×は犯罪者予備軍」みたいな言われなきバッシングを受ける事もあるだろうけど、攻撃的になってはダメである。多数派側の仲間や賛同者を徐々に増やして、その仲間や賛同者がバッシングに対し反論するようにするのである。そうなると多数派側の結束力も落ちてくるだろうから、その時がチャンスである。古人言うトコの「divide et impera(分割して支配せよ)」ってヤツである(笑)

 こう書くと「そんな上手く行くのかよ(; ̄ω ̄)」って思われがちだけど、上手く行った例をワタクシは知ってるのである。サバゲーである。十数年前のサバゲーは「根暗なオタクが小動物を撃って殺す遊び」的な存在だったのが(笑&実話)今となって「全く新しいジャンルのレジャー」に変わったのは、徹底したマナーとルールの順守があったからである:

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コレを徹底して何十年も粘り強く活動してきたからこそサバゲーに対する賛同者や理解者が徐々に増えていって、今となってはエアガンで事件が起こっても「だからサバゲーやエアガンは危険なんだッ!」って言うヤツが相当減ってきたのは、そういう地道なルールやマナーの徹底があったからである。どんな多数派も、最初は少数派から始まっている、その事を忘れてはならない今日この頃であった。

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