アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

AWAKE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「わたしは、経験というものは、体験者が非体験者へつらなる道をさぐること、非体験者が体験者への想像力を獲得してゆくことの交差によって、はじめて経験とよべるものになってゆくんだとおもうんですね」
By 長田弘

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。

*たかが小物、されど小物
 ワタクシは試乗等でディーラー行く時、必ずディーラー全体の雰囲気をチェックする事にしているのである。ちゅーのもディーラーってのは、いわばクルマの玄関みたいなモンだからである。実に簡単な話で、玄関が汚い家に入ろうと思うだろうかって話である。ディーラーの外装と内装、展示車の並べ方、置いてある小物、出されるドリンクや菓子、担当の服装やマナーや知識等々である。PEC東京は、ある意味「ポルシェブランドの玄関」と呼べるトコである。だからこそ:


こうやってパッと見で「ポルシェとはどういうブランドなのか」を視覚的に分かるようにしてあるのである。高級だけど武骨で、武闘派だけど繊細で、見た目ではなく中身の豪華さで勝負するって感じにである。

こういう些細な小物も然りである。コレは単なる消毒スタンドなんだけど、こういう風に洒落た演出するだけで「よ~っし消毒しちゃうぞ~( ̄▽ ̄)」って気分になれちゃうのである。国産ディーラーによくある様なホムセンで買ったような台の上に業務用の消アルが乗ってるだけだと「ハイハイ、消毒すれば良いんでしょ(´д`)」って滅入ってしまうのである(笑)些細な事だけど、その些細な事で心が躍るのである。


ドリンク1つにしても、こういう風に洒落た演出をするだけで楽しくなるのである。敢えて何処だかは言わないが、何の変哲も無い業務用の紙コップでインスタントコーヒーが出てきたりだとか、市販品のジュースがそのままのパックで出てきたりとか、マジで萎えるから勘弁してほしいモンである (〃´Д`)ワタクシも鬼じゃないからポルシェやレクサスぐらいまでやれとは言わんが、もう少し頑張ってほしいモンである。

ポルシェ911の真骨頂
 さて前回約束した通り、今回は911ターボSのインプレである。当初は素ターボが来ると思ってたのが、まさか911の最高峰モデル(限定モデルは除く)を体験できるとは思わなかったのである。まず最初にハンドリングトラックを走らせて思った事は「ビックリするほど乗り易い」って事である。最初の内は「ちょっとロールがある&アンダー強いかな~( ̄~ ̄)」って思ってたのだが、PDCCを作動させると挙動が一気に変わるのである:
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コレを作動させるとロールとアンダーが一気に無くなって、ワタクシの意図した方向へ忠実に動くマシンへと早変わりするのである。この「意図した通りに的確に動く」が乗り易さの正体であり、電子制御使いまくってるにも関わらず制御が入ってる事を気付かせないぐらいにスムーズに制御する。その絶妙な匙加減を知るためにどんだけの質と量の開発をしたのか、もう想像すらできないのである( ̄Д ̄;)PDCCオフは街乗り用で、高速道路やワインディングはオンって使い方をするのであろう

 でもってターボSだから、最高出力650馬力&最大トルク80kgmとR35NISMO(600馬力&66.5kgm)よりも強烈なのである。でもってこんな強烈なパワー、とてもじゃないが公道で味わうには様々な危険が伴うのである。だからダイナミックエリアがあるのであるが。ソレを味わった正直な感想は「大谷翔平の気持ちがドチャクソ分かった」といったトコである:
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この動画で大谷が胸を抑えて汗だくになりながら「ヤバい」「怖い」とか言ってるのだが。ターボSの全開加速と全開ブレーキを味わえば誰でもこうなるのである。あのターボエンジン独特のドカンと来る加速、ソレの凄まじく強烈なヤツが来るんだから、そりゃ心臓バクバクで汗ドバッとなるモンである。あとPCCBの制動力も凄まじく鋳鉄ローターにはない「真綿で絞めるような強烈な制動力」ってヤツを感じるのである。

 でもってその他3コースでは限界性能での扱い易さを味わったのである。挙動が乱れても的確な操作をすれば挙動を安定させられるし、空冷時代に良く言われてた「オーバーになるとすぐ回っちゃう」ってのも感じないのである。GT3で既に味わったとは言え、何ちゅーかココまでRRレイアウトを熟成させられるってのが驚きである。そう、ポルシェの凄いトコってのは、こういう見えない目立たないトコをガチってくるトコがである:
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やり方さえ分かれば、ワタクシのショボい腕でもドリフトさせてサークル1周出来ちゃうのである。このハンドリングの良さと各種レスポンスの良さもだけど、4WDシステムがスンゲェ良い仕事してるのである。やたらと挙動が安定してるから「あぁ、4WDシステムが挙動を安定させてるんだな」って分かるんだけど、システムの介入が余りにもスムーズ過ぎて違和感ゼロなのである。正に「ポルシェ911の真骨頂」って言ってもいい一台である。

*あがりのクルマって何ですか?
 前回も言ったけど、90分フルに乗ってワタクシが出した結論は「あがりのクルマはコレでいいかな」ってトコである。流石に1650kgもあってPCCBが標準だとサーキット走行を楽しむにはコストが掛かり過ぎるが、歳取って体力落ちてサーキット走行がしんどくなったらどうするかって事である。街乗りワインディング中心ならラグジュアリーな方が都合が良いし、嗜む程度にサーキット走るだけならPCCBでも十分だからである。もう完全にサーキット走らないならカブリオレも良いかなと思うのである:
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ただ今はまだサーキット走行を楽しみたいので、サーキット走行に最適化したGT3及びその他GT系を当面は乗ってく予定である。前にも言ったが、ポルシェってのは値段で選ぶのではなく、使用用途に合わせて選ぶのである。でもってターボ系ってのは基本ラグジュアリーなので、サーキットはGT系を選ぶのが最適解なのである:

でもやっぱ911ターボS、ワタクシは好きである。コレと他のスーパーカーの何が違うって、気軽に乗れるトコがである。カジュアルなカッコで毎日乗れて、走らせればアホほど速くて、頑丈で壊れ難い。ワタクシのジャスティスに「クルマは乗るモンであり、飾るモンではない」というのがあり、このクルマはソレに合致しているからである。

 考えてみりゃ分かる事だが、フェラーリランボルギーニマクラーレンじゃ牛丼屋やショッピングモールの駐車場に気軽に停められんのである(笑)そんなポルシェ911ターボSをワタクシ好みの仕様でコンフィギュってみたのであるが・・・

ムダなオプションは削ったつもりだったけど、ソレでも余裕でクソ高かったのである( ̄▽ ̄;)もしも「コレがあがりのクルマだから」って事で色々出血大サービスしたら、マジで失血死レベルの値段になる事であろう(笑)まぁワタクシがあがる事になるのは早くても2035年以降→その頃にゃEUはICE販売禁止なのでどうなるかは分からないが、911&ターボSは間違いなく残ると思うので、そん時はそん時でゆっくり考えようと思う今日この頃であった。