アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

MORNING STAR

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「ディズニーランドはいつまでも未完成である」

By ウォルター・イライアス・ディズニー


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 随分前の話ではあるが、ホリエモンの告白の中に「僕は生き急いでいたのかな」「世の中は諸行無常」という言葉がマスコミで何度も取り上げられたのを急に思い出した。まるでホリエモンが異常で、スローライフが良いみたいな扱い方をするマスコミが殆どであるが、ワタクシはそう思わない。ワタクシはホリエモンのやった事には賛同できないが、ホリエモンの生き方や、彼が何故あのようにハイパーアクティヴなのかは何となく理解できる。答えは実に簡単である。世の中の全てに興味を持ってしまい、それを味わい尽そうと思ったら人生は余りにも短いからなのである。


 ワタクシが知る限り成功したor成功していないに関わらず、エネルギッシュでエキサイティングな人達というのは皆生き急いでいる。皆休む時間も寝る時間も惜しいと言わんばかりに一心不乱に何かに打ち込んでいる。何故ならそうでもしないと物事を極める事なんか出来ないし、極めたからって全てが終わるわけではないからである。かのソクラテスの臨終の言葉が「私は何も知らない」だったように、世の中の色んな事を全て知りたい、味わいたい、極めたいと思ったら時間なんかいくらあっても足りないのである。周囲から見れば狂気の沙汰かもしれないが、生き急がずに人生を本当に楽しむ事なんて出来ないと思う。

 
 「好きな異性は」という質問は遥か昔から数え切れないぐらいの答えがあるが、ワタクシの答えは「生き急ぐエキセントリックなワタクシに付いて行けるか、付いていけなくても理解してくれる人」であろう。ワタクシは何かに夢中になると自制が全くと言って良いほど効かなくなる。夢中になる対象が何であれ、である。そんなワタクシに「私と○○(現在熱中しているモノ)、どっちが大切なの?」って聞かれたら、即座に「勿論、○○だ」と答える。それに付いていってくれる人がいなくて元々、いたらラッキー、というのがワタクシの恋愛哲学だったりする。とどのつまり、ワタクシと同じか、あるいはそれ以上にエキセントリックな女性でないとワタクシの相手は務まらないというワケである。


 で、話は思いっきり変わって、今ワタクシを最もエキサイトさせてくれるモノの1つが「クルマ」であるが、国産のスポーツカーというものは知れば知るほど御粗末なモンであることが分かる。素材としては決して世界のスーパースポーツに引けを取らないほど良く出来ているのだが、いかんぜんそれを組み立てるための部品が余りにもダメなのである。STiモデルなんかがそうであるが、ホントにSTi専用なのはほんの1部のパーツで、後は下位グレードの部品と全く同じ大量生産品なのである。ハッキリ言って「専用モデル」の名が泣くというモンである。だから買った後もその出来の悪いパーツをカスタムパーツに交換する必要があるのである。


 そもそもクルマに限らず、日本のメーカーというものはNIESNewly Industrializing EconomieS新興工業経済地域の略)的発想から脱出できていないのである。NIES的発想を分かりやすく言えばこんな感じである:


①出来がイマイチなモノを、思いっきり安く売る国々→発展途上国
②そこそこ出来が良いモノを、安く大量に売る国々→NIES
③モノホンの一級品を、高い値段で売る国々→先進国


 というのが、ワタクシの独断と偏見で考えた工業レベルに応じた国のレベルである(爆)コレで見ると、日本は名目上先進国扱いだが、工業という面では未だにNIESに近い事が分かると思う。最近、日本の地位が韓国、中国その他アジア諸国に押されているというが、ワタクシに言わせればNIES的な部分で競争しても、人件費の差で負けてしまうのは明白である。だから日本はもうNIES的な経済発展は止めて、欧米の先進国のようにモノホンの一級品でブイブイ言わせれば良いのである。コレなら日本以外のアジア諸国にはまずマネ出来ないであろう。


 というわけで、日本の自動車メーカー各社も"NIES的スポーツカー"はそろそろ卒業して、"先進国的スポーツカー"を作って欲しいのである。ポルシェやベンツAMGみたいにネジ1本、ワッシャー1枚に至るまで綿密に管理して、組み立てにおいて「個体差」などという如何にも大量生産チックなモンが出ないようにして、ホントに弄る所が無いぐらい完成されたクルマを作ってもらいたいモンである。松坂牛がいくら高くても皆が買い求めるのと一緒で、クルマもそこまで徹底的に作り込めば分かるヤツは分かって熱狂的に支えてくれると信じて止まない今日この頃であった。