アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE HOUSE OF BLUE LIGHT

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「一念発起は誰でもする。努力までならみんなする。そこから一歩抜き出るためには、努力の上に辛抱という棒を立てろ。この棒に花が咲く」

By 桂小金治


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 今月も楽しみにしていた定例ゲームが中止である。5月、6月、そして今月。どの月も日曜日を狙ったようにピンポイントで降って来るのである。コレばかりは自然現象だから何も出来ないが、ここまで見事にやられると仕方ないのは分かっていてもトサカに来るモンである。お陰で5月以来アウトでマトモにゲームをしていないのである。インドアはいい加減同じ場所は飽きてきたし、しかも来月にインドア戦が控えているから、その間にまたインドアを入れるのはどーも気分が乗らない。やはりアウトドアで思いっきり長物を撃ちまくりたいモンである。


 仕方ないので、最近枯渇気味の"萌え"エナジーの補填のために"聖地巡礼"に向かう事にした。が、ここでただ惰性にクルマを走らすだけと言うのは余りにも無粋である。そこでここは"師匠"の教えに従ってテーマを決めて走ることにする。今回のテーマはズバリ「ブーストの掛け方」の検証である。目的は2つあり、1つはブーストがかかるパワーバンドの見極め。2つ目は高負荷時ブースト状態におけるクルマの状態の検証である。前者はターボ車の扱いに欠かせないテクニック、後者はECU書き換えによる影響の検証である。


 ターボ車の場合、加速の仕方がNA車とはまた違うのである。高回転で回せば回すほどパワーが増すNAとは違って、ターボ車にはブーストが最も掛かりやすい回転数があるのである。その回転域でガツンと床まで踏み込む事によりターボを最大限に活かすことが出来るのである。"トリックマスター"の場合、ノーマルとは違いエキマニ以降全交換、ブーストコントローラー付、吸気は軽度改良の状態であるから、ノーマルとは若干パワーバンドが低くなっているのである。そこで何速何回転でガツンと踏めば一番効果的にフルブースト出来るのかを知る事により、コーナー突入→脱出時の適正な回転数のコントロールを身に付けようという計画である。


 結果、ブーストは2500rpmから掛かり始め、3500rpm以降はドカンと踏めば何時でもフルブーストに持ち込める事が分かった。次にギアだが、これも言われている通り(てゆーか、実戦ユースを考えて)4速が最も掛かりやすく、次に3速、2速の順に掛かりやすい。これはつまり、コーナリングに差し掛かったら4速で曲がりきれたら4速で、それが無理なら3速、それでも無理なら2速で突入し、クリッピングポイント脱出→ステアリングを戻した時に3000rpm〜3500rpmをキープ出来るようにすれば、そこからフルブーストで理想的な加速が得られるという事である。


 因みにブーストは最大1.3の設定となっており、これはノーマルと比べると若干下がってしまうが、むしろワタクシが狙ったのはそこである、インプレッサのタービンは瞬間的に1.5近くまでオーバーシュートさせる事により最大トルク43を得ているのだが、問題はそこからブーストが1.1〜1.2にタレてしまう事である。これをブーストコントローラーで制御する事により、素早く狙った圧(この場合1.3)まで上げて、そこからタレないようにパワーバンドを超えるまでキープする。こうする事によりブーストを最大限に活用するだけではなく、実は耐久限度ギリギリまで上げているオーバーシュートからタービンを保護する事が可能なのである。


 次にECU書き換えによる影響の検証であるが、実はコレ、同じECU書き換えをした友人が使用時にノッキングを起こしたという事もあり、ワタクシも慎重になっていた所なのである。それ以来ノッキングが起こる原因を色々検証してみて、それを防ぐための手段を講じてきたワケである。ワタクシが考えた限りでのノッキングが起こりうる原因、及びその対策は:

  1. 書き換えECUが行っていた1.5を長時間キープする事によるブーストアップ方法→流石に1.5はタービンの限界なのでヤバいと思い、ハナっからブーストを1.3で固定。
  2. 吸気系交換によるリーン状態→吸気系はノーマルに毛が生えた程度なので、リッチ状態になれどリーン状態ならないと思われる。
  3. 大幅に増えた吸気、燃料噴射に対する点火系の不備→プラグ交換&点火系の大幅な改良を施行済。
  4. 元々の吸気熱&タービンの過加熱による吸気温の上昇による空燃比の上昇→オイルを粘度の高いもの&金属親和性の高いモノに換えて、タービンの冷却&保護。更にはアフターパーツによるインタークーラーの冷却能力アップ。
  5. 高排気圧によるタービンの過負荷、及びそれに伴う加熱&動作不良→触媒&マフラー交換により排気負荷を減少させる。

といった所である。上手く行くかどうかは、ハッキリ言って「個体差」なるモノがあるので一概には言えないが(^_^;)


 結果は・・・成功である\(^o^)/3速〜6速いずれからもパワーバンドからフルブーストをかけて問題無くブーストが1.3で安定し、エンジンの異常も現在の所見られない。それは油温、油圧、水温からもハッキリ分かって、ブーストをかけた走行を繰り返しても3つのメーターはいずれも走行前と変化が殆ど無い事から、エンジンの方は概ね大丈夫といった所であろう。が、油断は禁物である。ECUそのものがまだこうした高負荷状態に対し学習しきれていない可能性があるのと、本格的にレブリミットまでは回していないからまだ断言は出来ない所があるのである。


 とはいえ、実験としては上々の出来であるので、今後もECUにガンガン学習させたい所である(インプレッサのECUには自己学習機能があって、クルマの環境の変化を感知する事により空燃比を自動調整してくれる)・・・・・のだが、いかんぜんフルブースト走行はガソリンにもオイルにも優しくない(ToT)ブーストで浮かれすぎて、肝心(?)の"萌え"エナジーの補填が疎かになっていただけではなく、今月もガソリン代に一層悩まされそうな予感がする今日この頃であった。