アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

VANITY/NEMESIS

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「子供を叱る時は怒りを込めてお尻を打て。たとえ、その痛みが一生残っても」

By ジョージ・バーナード・ショー


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 そー言えば思い出したのだが、この前のゲームの時に"師匠"が「お前、よくあんな事言われて平然としてられるなぁ」と仰られたのを今更思い出たのである。どーやらブログ(本家&分家)のコメントの事らしいのである。ワタクシもそー言われて考えてみれば「あぁ、アレって失礼な言葉だったんだ」とあの時になって初めて気付いたのである(遅)で、その時出た新たな疑問が「何でワタクシは怒らなかったのであろう?」という疑問である。何故、その失礼なコメントに対するレスを淡々と書けたのか自分でも不思議だったのである。


 が、今日になってようやく答えが分かった気がする。一言で言えば「お客様だから」なのである。医者という生業は偉そうな事を散々言っているのだが、結局はサービス業の一種なのである。そんな世界に住んでいて、何百人、何千人という"お客様"を相手にしていると、不思議な事に営業スマイル&サービストークが自然と出てくるようになるのである。勿論、"お客様"の中には無知な人からやたら詳しい人、おとなしい人から短気な人、そして勿論礼儀正しい人から失礼な人もいる。ところがサービス業という仕事は"お客様"を選べない。だからどんな人が来ても、その人には満足して帰って頂かなければならないのである。


 守秘義務があるため詳細をここに書き記す事は出来ないが、中には病院そのものに不信感をぶつけてきた"お客様"もいるのである。何と「検査がが間違っている、私が病気なはずない、この結果は信じられない!」と、いくら"お客様"とはいえメチャクチャ失礼な事を堂々と言ってのけたのである。勿論、ワタクシの脳内で血管が2〜3本ブチ切れた音が聞こえたのだが、驚いた事にワタクシは平然と「左様でございますか、ならばそういう事に致します」と言ってのけてしまったのである。しかもその後もまるで何も無かったかの様に残りの説明も続け、帰り際には「当院の診察がお気に召さないようでしたら、他院宛の紹介状を一筆お書き致しますが、如何でしょうか?」とも言ってのけてしまったのである。結局、ワタクシのこの一言が気に入らなかったのか、その"お客様"は捨てゼリフを吐いて出て行ってしまったのである。


 が、何百人、何千人と診察していれば、こういう"お客様"も出てくるモンである。コレはアメリカの某大手スーパーマーケットの社訓であるが、コレがサービス業の何たるかを如実に表しているのである:

  1. お客様は常に正しい。
  2. お客様が間違っていると感じたら、①を読み返せ。

そう、サービス業は「お客様を満足させる」事が大前提なのである。主導権は常に客にあって、業者はそれを手助けしているに過ぎないのである。業者はサービスを提供する際にオススメのメニューを提示したり助言したりはするが、最終的に決めるのは客なのである。つまり極端な例ではあるが、たとえ上記の様な客相手でも怒りをグッと飲み込んで、最善のサービスを提供し誠意を尽くす事がサービス業者の仕事なのである。


 ワタクシが業者を選ぶ際にいつも見るのが、この「サービス精神」なのである。その業者が如何に客を満足させるためのノウハウを持っているかがワタクシの評価の対象である。店の雰囲気、スタッフの知識の有無、従業員の接客態度、そして何より"お客様は常に正しい"と考えているかがポイントである。客の無知につけこんだり、更にはそれを利用して不安感を煽るなんて言うのはもっての他である。たとえ自分がどんなに豊富で正しい知識を持っていたとしても、それを客に押し付けるような業者はワタクシ的にはNGなのである。これがワタクシが神奈川県の某有名スバル車専門ショップ"R"を好きになれない理由の1つなのである。


 あのショップのオーナーの知識や実力は大いに認めるし、実はワタクシもこっそり参考にしてたりするのであるが(笑)客にに向かって「ダメだよ、こんな事しちゃ」などと言う事自身がワタクシ的には受け入れられないのである。本人は自分のチューニングによっぽど自信があるのか、あるいは真剣に客の事を思って言っているのかは不明であるが、ワタクシ的に言えば「余計なお世話」なのである。それが良いか悪いかを決めるのは客であって、決してオーナーではないのである。とはいえ、客がそれを敢えて望むのであれば、ワタクシからは何も言う事はない。上記にもあるように、最終決定するのは客なのであるから、それに対してワタクシがとやかく言う権利は無い。ただ、ワタクシはそのオーナーと同じサービス業に関わる人間としてそのやり方を受け入れられない、ただそれだけである。


 思いっきり遠回しな話になってしまったのであるが(笑)つまりは、ワタクシのこの下らない本家ブログを読んで下さるロンマニアの皆様、更には分家ブログを読んで下さる"DEVIMANIA"(爆)の皆様も全ては"お客様"なのである。"お客様"である以上、満足させる事がワタクシ(&小生)の義務であるから、コメントを残されたら可能な限り即レスなのは言うまでも無く、可能な限りのサービスを尽くそうと考えてしまうのである。まぁ、ホントはもっと気楽にやれば良いのはワタクシも分かっているのだが、どうもそこらへんのスイッチの切り替えが相変わらず難しい今日この頃であった。