アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

DANCING UNDERCOVER

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「愛は行動なのよ、言葉だけで終わらせた事など一度も無かったわ。私達は生まれた時から愛する力が備わっているの。それでも筋力と一緒で、鍛えなければ衰えてしまうものなの」

By オードリー・ヘップバーン


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 ナードである、またナードの話である。とは言っても今回はとあるロンマニアの方から相談を受けたのである「自分の知り合いにナードがいるのですが・・・」といった感じである。話を聞けば聞くほど過去のワタクシのソレとダブってきて、ワタクシが如何にイタいヤツだったがありありとフラッシュバックしてくる。ハッキリ言って過眠症と並んでPTSD(ost raumatic tress isorder、【心的外傷後ストレス障害】の略)モンである。よくカッコつけて「生まれ変わっても同じ人生で」って言う人がいるが、ワタクシの場合は「ビバリーヒルズでもモガディシュでもいいから、過眠症とナード抜きで生まれ変わりたい」である。


 このブログを立ち上げて以来、ワタクシ自身を含め結構な数のナードを見たり話したりしたのである。まるでスタンド使いスタンド使いを引き寄せるかの如くである(笑)ナードという人種は程度や種類の差こそあれ、やることは殆ど一緒なのである。もう何度も言った事であるが、自分の周りしか見ていなくて、自分の考え=グローバルスタンダードと考えていて、怒られるとキレる。その上自分を棚上げにして他人が悪いだの、社会が悪いだの、世の中が悪いだのと言う。それ故敬遠される→ますます意固地になり、自分の殻にこもる→更に敬遠される→(以後悪循環)・・・である。ワタクシが知る限り、唯一成功したナードはメジャーリーグタイ・カッブぐらいなモンである。そのタイ・カッブが死んだ時、葬儀に訪れた球界関係者はたったの3人だけだったと言うから、如何に愛されなかったかが良く分かるエピソードである。


 タイ・カッブみたいにナードであることに目が瞑れるぐらいの物凄い実力があっても死に際がコレであるから、タイ・カッブ以下の才能しかないナードの運命は推して知るべしである。①敬遠される理由が全く分からず、ソレに苛立ちながら生きる。②"心優しい"誰かにナタを振り下ろされ、"抹殺"される。③ニュートラルでの空吹かしで脳ミソと心がオーバレブしてしまい、精神か肉体か、または両方がエンジンブローを起こす。ワタクシの知る限り、この3つがナードの成れの果てである。因みにワタクシは②であったりする。いや、今考えるとナタを振り下ろしてくれた人に感謝である。話は飛んでしまったが、ナードの言い分は大概こうである:


その1:「誰も自分の事を分かってくれない」


 分からないし、分かる必要が無い。世知辛いかも知れないが、人間というナマモノは基本的に自分以外の人間に興味が無いモンである。第一、30年同じ屋根の下、同じベッドで過ごした夫婦がたった3週間のケンカであっけなく離婚する事なんかザラなのに、ましてや赤の他人に全てを理解しろなんて無理な注文である。ワタクシ的には「気持ちを分かって欲しいのはキミだけじゃないんだよ、他人だってそうなんだ。キミは自分の意見を聞いてくれない相手を理解しようとするかい?しないだろう。自分の気持ちを理解してもらいたかったら、まず他人を理解する事を優先しろ」である。


その2:「自分が好きなんだから、相手も気に入ってくれるはず」


 気に入るか気に入らないかはその人が決める事。指紋と同じで、自分と全く同じ人間なんていない。趣味だけで繋がってる絆なんてモンはたかが知れている。"師匠"とワタクシがその典型的な例である(笑)同じなのは「サバゲー好き」と「クルマ好き」という2点だけ。あとは何一つと言って良いほど嗜好性がピッタリ合うモンがない(爆)そういう事である、ワタクシから言わせれば「あのキリストやムハンマドブッダだって、殺したいほど憎んでいた人がいるんだよ。"自分の考えがちゃんと伝われば、みんな自分の事を好きになってくれるはず"っていう妄想は捨てて、まずは他人の好きな事に興味を示す事から始めようや」である。


その3:「みんながグルになって自分の事を仲間外れにしている」


 十中八九ンな事無い。第一、そんな事して得する事なんか何一つ無い。ワケの分からん新興宗教みたいな一般世間から切り離された特異な集団でもない限り、そんな物事の分別の付かない小中学生のいじめみたいな事をやる理由が無い。答えは簡単、イタい事に巻き込まれたくないから仲間に入れない、それだけの事である。これまたワタクシ的には「キミはイタいヤツが自分の仲間内にいたらどう思う?そいつが何もしなくても良い気分しないだろう。自分の行動に対し、周りにいる他人がどんな顔して見ているのか良く考えてみな」といった所である。


その4:「言っている事は分かります、でも自分は・・・」


 分かっていないから言っているのである。むしろ言ってくれた人に対し感謝すべきである。言ってくれた人というのは、その欠点を直して欲しいと思っているからこそ敢えて言うのである。ホントにどーでもいいヤツは何をやっても何も言われず、その代わり陰で笑い話の格好のネタにされるだけである。というわけでワタクシとしては「キミの意見なんか聞いていないし、知る必要も無い。肝心なのはキミが叱ってくれた人の親切心をどう受け止めるかだ。ソレに反論したら"あっそう、じゃあ勝手にすれば"って事になって、叱る=関心を持ってくれる人まで失う事になるんだよ」である。


その5:「気の知れた人だから、緊張せずに自然体で行こう」


 全く違うのである。職人と呼ばれる方々がもう何千回、何万回と繰り返しやっていて、何だったら目を瞑ってでも出来る仕事でも最低限の緊張感を持って望むのと同様に、どんな親しい仲でもある程度の緊張感が必要だとワタクシは考える。いわば防波堤みたいなモンである。いくら親しいからと言って自らの醜い部分までも丸出しにしてしまったら、その親しい人にまで三行半を突きつけられるからである。人間、親兄弟だってそういった理由で嫌い合うようになることもザラなのであるから、赤の他人は推して知るべしである。ワタクシに言わせれば「親しい≠醜い部分にも目を瞑ってくれる人というのは大きな間違いだよ。むしろ親しいからこそ逆にキミの醜い部分が許せない事の方が多いんだよ。カネでも貰っているか、キリストかブッダの生まれ変わりでもない限りは、醜い部分に目を瞑ってくれる親しい人なんていないよ、フツーは」である。


 何て言うか、1〜5に至るまで、ぜ〜〜〜んぶワタクシにも見事に当てはまっているので、書いているワタクシ自身としても耳に痛い(ブログだから"目に痛い"かな/笑)話である。これまた度々言っている事だが、ソイツ自身に問題意識が無い限りナードには何を言っても基本的にムダなのである。が、何時か誰かがナタを振り下ろさなきゃならない状況になってしまったとしたら、ワタクシが喜んでその役を引き受けて「悪役」になるつもりである。一生陰で笑い話のネタにされたり、心身に障害を来して入院するハメに陥る事ほど辛い事は無いとワタクシは思っているからである。とまぁ、ギャグの冴えが無い今日この頃であった。