アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

HERZELEID

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「仕事をやる上で一番楽なのは、裸以上に自分のお腹の中を見せていくことだと思うんですよね」

By 佐藤江梨子


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 つい先日ニューヨークで発表された【新型インプレッサ】であるが、ネットなんか見てるとドえらく不評みたいである(^_^;)先代(今年から先々代予定)に当るGC8からGDB初期(A型〜B型まで、通称丸目)に移行した時も叩かれまくったし、不評だった丸目からGDB中期型(C型〜E型まで、通称涙目)にフェイスリフトした時も何らかんら言って叩かれたし、涙目からGDB後期型(F型〜G型)に移行した時も叩かれた。とどのつまり、インプは何をどーやっても叩かれる運命にあるみたいである(笑)


 かく言うワタクシも、最初見たときはドン引きだったのだから人の事は言えないのであるが(笑)だって、エンブレムをトヨタのそれに付け替えて「新型カローラ」って言っても違和感が出てこない所がある意味凄いとワタクシは思うのである(爆)とはいえ、冷静になって他メーカー(特にシトロエンプジョーやフォード)と比べてみると「あぁ、これがインプレッサの本来あるべき姿なんだなぁ」って逆に納得してしまったりする。良く考えてみたら、GC8の頃のWRCはグループA時代だったから市販車であのスペックが必要だったのだが、今はWRカー時代=ガワと基本構造が同じ&同社製のエンジンであれば何でもアリなのだから、そもそもスペックを極限まで追求する必要は殆ど無いのである。


 つまり「インプはWRCで活躍してナンボ」って考えると、ガワと基本構造に優れたマシンさえ出来てしまえば、どっちみちWRCじゃソレ以外は全交換になるのであるから、ある意味アレでも良いのである。フツーのクルマ乗りの目線で考えれば、筑波やニュルのタイムなんてどうでも良い事であり、むしろ大多数の人がクルマに求める「人が乗れる」「荷物が積める」の要素に、スバルの得意分野である「運転の気持ち良さ」を加えた方が世間一般の最大公約数ニーズに合うのではないかと思うのである。勿論「インプ=GDB」のイメージや、PWRCを始めジムカーナダートトライアルなどの各種競技ベース用車両としての用途、及び一部のハードコアな方々向けにSTiモデルも出るだろうが、やはり何をどー考えてもギークやナードは一般社会から見たら超マイノリティー以外の何でもなかったりする(笑)


 さて、妄想タイムはもういいとして(笑)久々に本の話:

「強国」論―富と覇権(パワー)の世界史

「強国」論―富と覇権(パワー)の世界史

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

ラノベかマンガを期待していたロンマニアの皆様、誠に残念でした(笑)ワタクシ、実は世界史も結構好きだったりする。その時その時起こった時事を点で見ると大した事無い事件でも、ソレを地球単位で時系列を追ってみてみるとコレが面白い。その地で起こったことは点でも、同時期に同国で起こったことを組み合わせると点が集まりあって線となり、地球単位だと絵になっているのである。ソレを時系列で四次元的に見てみると、絵が活き活きと動いているのである。絵が時系列で動く・・・そう、アニメである(笑)ワタクシが歴史に興味あるのもコレ故かも知れない(爆)


 んで、上記2冊は歴史系ノンフィクションの中でもワタクシが好きな2作品。ワタクシは決して外国贔屓なワケでも無く、日本の作品をバカにしているワケではないのだが、やっぱりこのテのサイエンティフィックな本やヘヴィノベルは欧米作品が2枚も3枚も上手である。ページ数の割に(とは言っても、十分ブ厚いのだが)内容が濃く、その上文章のテンポが良く読みやすい。音楽やクルマもそうだが、そこんトコはやっぱり積み重ねてきた歴史の違いとしか言い様が無い。書く側も出版する側も読む側も歴史の中で成熟されていて、その厳し過ぎるぐらいに厳しい競争を勝ち上がった作品というモンはやっぱりレベルが違う。ケータイ小説ヘアヌード写真集がベストセラーになる某国のレベルじゃハッキリ言って歯が立たない(笑)


 思いっきり前置きが長かったので本文と行こう(笑)要約してしまえば「世間で言われる"勝ち組"と"負け組"の概念ってヤツは文明が誕生する以前からあって、ソレは概ね偶然的ではなく必然的に起こっている」って事である。つまり、今の20世紀末〜21世紀初頭の世界ってヤツは「このコーナーをこのスピードで進入したらアンダーステアになる」って言う感じに18世紀〜19世紀からの「そうなるべしくしてそうなる」伏線が実はあるのである。んで、歴史学の醍醐味ってヤツはレーシングカーのセッティングみたいに過去のデータの積み重ねから未来を予測して、未来に向けて"世界"という名のマシンをセッティングするという学問であり、一見後ろ向きな学問と思われがちな歴史学は実は凄く前向きな学問なのであるとワタクシは思うのである。


 ついでにもう2冊:

オマエラ、軍隊シッテルカ!?―疾風怒涛の入隊編

オマエラ、軍隊シッテルカ!?―疾風怒涛の入隊編

続オマエラ、軍隊シッテルカ!?―愛と憎しみの軍人編

続オマエラ、軍隊シッテルカ!?―愛と憎しみの軍人編

「今度こそマンガかラノベだ!」って思っていたロンマニアの皆様、大変申し訳ありません(笑)コレは韓国の本で、徴兵の体験記である。ワタクシに言わせてもらえば、銃や特殊部隊についてのデータだけのウンチク本よりも断然面白い。文章やボキャブラリーはフツーだが"ライヴ性"が段違いである。何て言うか、ホントにこのテの極限体験をした人じゃないとまず分からない感情表現や、軍隊という閉鎖的コミュニティーならではの喜怒哀楽物語を笑い飛ばす所が最高である。作者が最後に語る「どうしても避けられないのだったら、楽しめ」はホントに名言であるとワタクシも思う。


 とは言っても、和書は和書なりの素晴らしさはあると思うのである。ケンブリッジ英英辞典に"otaku"があるのは有名な話であるが、その他にも"anime"や"manga"まであるのである。勿論、日本製のソレを直接示す単語である。しかも更に調べてみると、ビックリした事に"yaoi"や"moe"までも日本で使っているニュアンスそのままに海外でも通用するのである。「ドラゴンボール」のコミックが世界で3億部も売れていて、アニメが40ヶ国で高視聴率を上げていたのはコレまた有名な話であるし、更には「"美少女戦士セーラームーン"を見ると同性愛になる」って論文を発表したイタリアの学者がマジでいたのも有名な話。ついでに言えば「アキラ」や「ナルト」が日本本国よりも海外で圧倒的に人気があるのも有名な話・・・って、さっきから何だか全然褒めていない気がする今日この頃であった。