アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

FAMILY MAN

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「何処かに辿り着きたいと欲するならば、今居る所には留まらないことを決心しなければならない」

By ジョン・ピアポント・モルガン(J.P.モルガン創始者


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 前回のFISCO走行会以来およそ800kmほど走ったのであるが、ブレーキタッチは変色する前と殆ど変わっていないのである。実はこの一週間、ジャーナリストの如くブレーキキャリパーについて調べるため関東中を走り回っていたのである。ディーラーに聞いたら「前例が無いから分からない」で、行きつけのショップだと「まだ大丈夫」と意見が分かれており、雑誌なんかだと「純正ブレンボキャリパーはダメ」である。というワケで「こーなったら自分の足(タイヤ?)で調べに行くしかない」って考えて、大型量販店からカスタムラボ。果てにはマニアックなブレーキ専門ショップまで出向いて話を聞いてみて、更には実際に峠道とかを軽く流して様子を見てみたりしたのである。


 調査の結果はといえば:

  1. キャリパーはまだまだOK。よっぽどの不良品じゃない限り、変色→すぐ開くなんて事は滅多に無い。
  2. サーキット走行を主眼に置くんだったら、ブレンボよりかはエンドレスAPレーシングの方が確実な上に使い勝手が良い。
  3. やっぱり17インチには収まらない→18インチホイールが必要になってしまう。
  4. 変色の原因は不明だけど、よっぽど変な使い方しない限り純正で事足りる。
  5. やっぱりパッドとローターは御臨終間近。両者とも放熱効率やバランスを考えて組むとベター。
  6. あとは導風板やダクト等を用いてブレーキ冷却を心掛けた方が良い。
  7. 結論:キャリパーは純正でOK&上記で示した各種対策を施した上ドラテクの再検討。

という事である。これで「もうキャリパーネタはええっちゅ〜ねん(。-ω-)_θ☆(ノ・⊿・)ノ」と言われるのも今日で終わりそうである(笑)


 で本来今日1日このネタで引っ張る予定だったのであるが(笑)速報ニュースが飛び込んできたので急遽差し替えである。兵庫の有名スバル系チューニングショップ【AQUA】が8月いっぱいで閉店するのである。スバリスト以外のロンマニアの方にはピンと来ないと思うが、セントラルサーキットのすぐ隣という何とも素晴らしい立地条件と各種施設&多数のオリジナルグッズを販売している有名なスバル専門ショップである。インプ系ムックや各種雑誌には必ずと言って良いほどデモカーが出てきて、通称「AQUAセッティング」なる言葉も存在するほどらしいのである。ソレだけの大手スバル系専門ショップが休業してしまうぐらいであるから「チューニング業界ヤバい」って噂の信憑性が増してきたというモンである。


 ワタクシ的にはチューニングショップのAQUAと、エロゲー界ではその名を知らぬ物はいないアクアプラス/リーフが実は同じ系列だった事の方が遥かに驚きだったのであるが(笑)主題からずれてしまうので今回はパスしよう(爆)バブル崩壊後の長年に渡る不況、若者のクルマ離れ、少子化格差社会、クルマ文化自体の多様化(VIP仕様、バニング痛車など)、国産車のレベルアップによるチューニングの必要性低下、欧米とのクルマに対する文化の違い、クルマに優しくない日本の国土事情、世間のスポーツカー乗りに対する偏見など考えられる要素は色々あるのであるが、ワタクシの何時もながらの天邪鬼的見解から見ると(核爆)チューニング業界がヤバいのは「そのテのショップじゃなきゃいけない理由が無くなりつつある」からじゃないかと思うのである。


 よーするに、こういう事である。ココにモータースポーツに興味を持った人が1人居るとしよう:


モータースポーツ(・∀・)イイ!!

サーキットを走りたいけど、何が必要で何が必要でないのかがサッパリ分からない

「そうだ、チューニングショップへ行ってみよう」と思い立つ

雑誌に載っていた住所に行ってみたら、ソコには小汚い倉庫みたいな建物とくすんだ小さな看板

勇気を出して中に入ると、ゴミだか商品だか分からないものが無造作に散らばっている

不精ヒゲ生やした無愛想なオッサンが、ヨレヨレの作業服と油の付いた両手のまま登場

べらんめえ口調な接客態度な上「全然分かってねーなぁ」的に見下ろした態度を取る

良く見ると、似たような雰囲気の常連客が我が者顔で店員と大声でバカ話に耽っている

モータースポーツ(・A・)イクナイ!!


・・・とまぁ、こんな感じである。あくまでもコレは極端な例であるが、ワタクシが納車したてで右も左も分からずに、雑誌の住所をカーナビに入力して「有名ショップ」と呼ばれる店を何軒か回った事があるのだが、上記の様に「分かるヤツにしか分からないショップ」も少なくないと思うのである。


 以前、某サバゲーフィールドの「常連客とオーナーとの馴れ合い」で語った事があったと思うのであるが、こーゆー事やっていると「分かるヤツ」は年齢を重ねる毎に去って行くのに対して、新しい「分からないヤツ」は上記の雰囲気が壁となってしまう。結果、少子化&高齢化が進むに連れて業界は先細りするというワケである。その上、スーパーオートバックスコクピットやHKSといった大規模な系列店とも競合しなきゃいけないワケである。系列店はマニュアル化されている事もあるのか接客態度がキチンとしているトコが多いし、専門性に関してもスーパーオートバックスなら浜松店や熊谷店、コクピットなら岸和田や湘南藤沢、HKSなら関西や九州といった専門ショップ並のノウハウを持っている店舗も少なくない。オマケに3店舗とも基本的にスバル車チューニングが専門じゃない→それ以外で稼げる分、独立系の専門ショップにとっては資本や規模やインフラの点から見ても不利な点が多いのである。


 ソレよりやっぱり何と言っても"見た目"って言うのは大事である。無論ワタクシは「人間見た目が全て」などという無粋な主張はするつもりは無いが、かといって「人間重要なのは外見じゃなくて中身」なんて綺麗言を言うつもりも無い。人間と人間が出会う時、まず何よりも最初に入ってくる情報が"視覚"なのである。ソコに不精ヒゲはやした無愛想なオッサンがオイル塗れの作業服を着て登場したら「うわっ、汚ねっ。何コイツ?!」ってなってしまい、意識的/無意識的に関わらず心にフィルターが出来てしまうのである。まぁ「人間中身が大事」なのは正論であるが、感覚的な嫌悪感を理性から完全に除去して、尚且つ小1時間程度の会話で相手の中身を見抜ける人間はメチャクチャ稀有である。大概は最初の視覚インパクトを後々まで引きずる。


 かと言って、何も作業服を脱いでスーツを着て接客する必要などないのである。コレはワタクシも良くやる手段なのであるが、安くてもキレイに洗濯した服で十分。あとはその上から皺一つ無い白衣を纏い、髪型やヒゲの処理をキッチリやって、手と顔を洗い歯を磨く。その上で患者さんが来たら「こんにちは、どうぞおかけ下さい」と満面の笑みを浮かべて挨拶する。たったコレだけで会話がスムーズになるだけじゃなくて、相手に安心感を与えてフィルターを薄くする事が出来るのである。中にどれだけ大きなダイヤモンドが入っていたとしても、ショーケースのガラスが汚かったら全然見えない。つまりはそーゆー事である。


 人間の「見た目」っていうのは、このガラスケースの事だと思うのである。自分の中身を見せたかったら、見やすいようにガラスケース(ルックス)を綺麗にしてやる。小汚いカッコした人っていうのは嫌悪感が起こるのもそうであるが、それよりも「コイツ、自分の中身を晒したくないんだな」って相手も思う→「だったら、こっちも中身見せね」ってなっちゃうのだとワタクシは思うのである・・・・・と、散々偉そうな事言っておきながら、ワタクシ自身が衣服に使うカネは殆どガソリン代と化しているのが現実だったりする(笑)何だか今度の休みは峠行きたいのを我慢して、ユニクロ行って服を一式見たくなった今日この頃であった。