アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

NO REST FOR THE WICKED

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「同じ物を千個作ると、大概の職工は手が慣れて間違いの無い物を作るようになる。最初の数百個の中には良い物もできるが、手が定まるまではこれを捨てるくらいの覚悟は必要だ」

By 豊田喜一郎トヨタ自動車創業者)


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 リニューアル以来初めての国際級ビッグイベントだから仕方ないっちゅーか、悪天候と重なったための不運ちゅーか、ワタクシが以前から予想していた通りっちゅーか、FISCOでのF1日本GPは案の定グダグダだったようである。FISCOに行った事のあるロンマニアの方なら御存知かと思うのだが、FISCOは施設とは不釣合いなぐらいアクセスが悪い&インフラが整っていない。御殿場駅から遠いなんてまだ序の口。駅からFISCOまでの道が狭い上に複雑で、駐車場が(F1級のイベントをやるには)どー考えても足りない上に周囲に駐車場が少なく、オマケに周囲には宿泊施設も乏しい。鈴鹿サーキットは関西の片田舎(失礼)にも関わらず、そこんトコはシッカリしている。何で責任者が鈴鹿のそーゆートコを見習わなかったのかが、ワタクシ的には不思議でしょうがないのである┐( -"-)┌


 運営は問題アリだが、レースの内容にに関しちゃ仕方ないっちゃ仕方ないであろう。セーフティーカー云々言われているけど、ワタクシが思うにあのコンディションでFISCO本コースを走れただけでも十二分に凄いモンである。あの超長いストレートからの30R&下りの第1コーナー。ヘアピン抜けて下りでスピードが乗ってきた先にある15Rという角度の付いたダンロップコーナー。極め付けは出口がムチャクチャ狭い上にクリップから先が全然見えないネッツコーナー。ドライでしかも体験走行で軽く流しただけでも十分過ぎるほど怖いのに、ソレをあの雨と霧の中で時速200km/h前後のスピードで駆け抜けるのである。筑波1000でウェットコンディションの怖さを知ってしまった今となっては、たとえ「F1マシンに乗れるよ」とか「全開で走ったら1000万円やる」って言われても、躊躇う事無く0.001秒で即刻「ノー」と答えるであろう(笑)


 とまぁ、同じ日に同じコンディションの中で同じようにサーキット走ったから、レース内容に関してだけはどーしても同情しちゃうのである(笑)とは言え、昨日1日でタイム以外に得られたモノの方が遥かに大きかったりする。ドライコンディションだとタイヤの性能&マシンの限界の高さ&ハイテクデバイスで誤魔化されてしまう「見えない欠点」が、雨に流されてハッキリ見えるようになったからである。昨日の時点で幾つか考え付いており、実は今日もまた新たに閃きそうなのであるが、まだ閃いていないのでネタには出来ない(爆)とりあえず昨日分かった部分だけを端的に記述するとしよう。


 まず1つ目、タイヤの使い方である。当初、頑丈と言われていた【ポテンザRE−01R】のショルダーが、何故こんなにも簡単に磨耗してしまうんだろうと考えたのだが、答えは実に簡単。アレは「タイヤが異常磨耗する」のではなく「ワタクシが異常磨耗させていた」のである(笑)写真を見れば分かる方は分かると思うのであるが、RE−01Rに限らず、このテのハイグリップラジアルタイヤは横方向への溝が少ない→横方向に対する排水効率が低いのである。だから、ウェットコンディションで横方向のグリップに頼った走り方をすると排水できない→ハイドロプレーニング現象出現→スピンというワケである。つまり、加速減速共に縦方向でシッカリ処理する→曲げるブレーキングが出来なきゃウェットじゃNGという事である・・・といった偉そうな事をワタクシが言っても説得力無いのでアレだが(爆)昨日1日で数十周&数百コーナーこなしていく内に、何となく「縦で減速/加速するコツ」みたいなモンの片鱗を感じられたのである・・・・・多分(核爆)


 次に2つ目、ステアリングを「引いていた」事である。スピンするのに慣れてくると(笑)今度はカウンターステアを取るようになる。が、クルマ系のロンマニアの方ならよく御存知かと思われるが、ケツが流れた時「カウンターを入れる」のも大事だが、ソレ以上に「カウンターを返す」方が大事なのである。で、ウェットコンディションだと入りも返しもモロに分かるため、その時に「カウンター返す時、無意識にステアリングを引いていた」という事に気付いたのである。ドライでも時々似たような状況で挙動が乱れる事があったが、その理由が「想定外状況下における脊髄反射的反応に由来する非調整的筋収縮」だったのである・・・って、ワケ分からなくしてどーする(爆)平ったく言えば、人間ビックリすると多かれ少なかれ身体を縮こませるような行動(身体を丸め込む感じのアレ)を取ってしまうが、ソレである。


 思いっきり分かりやすくチャート式に描くとこう:


後輪が滑る

カウンターステアを当てるため、ステアリングを「押す」

実は滑った時点で既にビックリしている(笑)

カウンターステアを返そうとする

この時、無意識的にステアリングを「引いて」しまっている

人間の筋力は基本的に「屈筋(身体を縮こませる筋肉)>伸筋(身体をピンと伸ばす筋肉)」

本人は当てたのと同じ感じで返しているつもりでも、実は思った以上に力が入っている

結果、カウンターを返し過ぎてタコ踊り

( ゚Д゚)マズー


というワケである。恐らく、日常からカーブを曲がる時にステアリングを「引く」クセがついてしまっているから、咄嗟の時反射的に「引いて」しまったのであろう。とは言え、反射的行動は訓練可能なので、今日からはステアリングは常に「押して」操作するようにしてみよう。

 
 3つ目、やっぱリアデフは面白い(笑)ウェットなのでドライと比べるのもアレであるが、入れる前と比べて明らかに効く。入れる前は最終コーナーで純正リアデフのトラクション不足→どちらかと言うと前で引っ張っている感じがあったのだが、今回試した感じではリア内側で蹴れているのをケツがムズムズする感覚で確認出来たのである(爆)んで、DCCDはマニュアルにして、ロックから2段戻し(トルク配分的には45:55ぐらい)で固定。もっとリア寄りにしても良かったかとも思ったが、流石にウェットだったのでパス。こーすると、カートでやったように「アクセルのオン/オフで後輪を意図的にをコントロールする」といったFR的な事が出来たりする
。因みにコレが筑波1000のコース図:

ヘアピン抜けたあとの第4〜第6コーナーにかけてであるが、ココが一番横Gがかかりやすい→ケツが流れやすいのである。ココで後輪のトラクションを上手く使って、アクセルの微妙なオン/オフでケツをコントロールするのが面白いのである・・・前輪はハイテク任せだけど(笑)あと最終コーナーでタックイン→流れるがままにケツを流す→限の良い所で後輪のトラクションかけて、ゼロカウンター気味にストレートに持って行くといったFFとFRの合わせ技みたいな使い方が出来るのである。ウェットコンディションで滑りやすくなった分、荷重移動でそこんトコの加減の仕方のコツも分かった感じがするので、ドライでも使ってみたいテクニックである(^-^)・・・もっとも、遊び呆けてハメ外し過ぎる余りタイムは全然出なかったが(核爆)


 その他、シフトワーク、ペダルワーク、大ボケ等(笑)数えれば限無いのでコレぐらいにしておこう。因みに上記の閃きであるが、未だ閃かずじまいであるため後日って事で(爆)今考えると、カートで仕込んだ基本的なドラテクが如何に重要だったかを痛感するのである。やっぱカートは今後も続けて、実車との相互フィードバック効果を生かすのみである・・・

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      _ (m) _ピコーン
         |ミ|
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        ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       (・∀・∩<そうだ!カートでウェットを走ればいいんだ!!
       (つ  丿 \___________________
       ⊂_ ノ
         (_)


我ながらナイスアイディアである(核爆)カートだと2WD&非力な上にハイテク類は一切ナシ→実車異常に純粋にシビアなドラテクだけで対処しなきゃダメだからである。幸い、カート場は家から僅か8km→雨さえ降れば何時でもOKなのである。早速天気予報を・・・・・アカン、ダメだorz。ワタクシに合うサイズの雨合羽が無いのである(原爆)ドラテクも精神修行も知識の収集もデータ蓄積も大事だが、今更ながらソレ以上に大事な事があるという事実を(再×∞)認識してしまった今日この頃であった。