アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

SPEAK OF THE DEAD

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「目の前で悲しんでいる人を見つけたら、何とかして笑わせたい。そのためなら警察に捕まってもいい。寿命が縮まってもいい」

By 江頭2:50


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 瓢箪から独楽っちゅーか、事実は小説より奇なりっちゅーか、富士重工業が【お陰様で3代目インプはバカ売れです】って正式に発表してきたのである。んでもって【何らかんら言いながらセダンも出る】との事である。とはいえ、ワタクシの答えは以前から「ハッチもセダンも( ゚△゚)イラネ」であることには変わりないのであるが(笑)ワタクシの場合、2人以上は滅多に乗せないから、後部座席と後ろの2枚(ハッチなら3枚)のドアはハッキリ言って「ムダな重量物&余分なスペース」でしかないわけである、だったら2ドアか、あるいは180SXみたいな3ドアのクーペで、座席は2シーターか2+2(クーペによくある、殆ど人が座れなさそうなアレ)で十分事足りるワケである。


 で、怒られる前に前置きはコレぐらいにしておいて(笑)今月末でブログ歴丸3年を迎えるワケであるが、恥ずかしい事にペイントツールを使えるようになったのはつい最近だったりする(爆)何ちゅーか、ワタクシの大好きなゲーテとかドストエフスキーとかの本には言うまでもなく挿絵など入っておらず、その影響か書き始めた当時は「文章で勝負するぞ!」と思ったのであるが、やっぱワタクシにゃまだまだ一万年と二千年早かったみたいである(核爆)てゆーか、やっぱAAかはまぞうかYouTube使った方が、書く方も読む方も手間が省ける上に、言いたい事を文章以上に言えちゃうから困るのである(;^_^A)で、記念すべき(?)自作ペイントネタとしては:


過眠症医師ロンの役に立たない知識・その1:はじめての4WD(笑)


 まずは最初に基本中の基本で「4WDがどういう風に走るか」である。通常、2WDは1つのデフ(駆動輪の左右)で足りるが、4WDというクルマは書いて字の如く「4輪が駆動する」機構上デフが3つ必要なのである(前輪左右用、後輪左右用、前後軸用)ソレを簡単にイラストにすると:

こうなるワケである。つまりエンジン→トランスミッションから来た駆動力をセンターデフに伝え、センターデフからそれぞれ前後のデフへと駆動力が伝わり、コレにより4輪が駆動するワケである。車種やメーカーによって区々であるが、この「エンジン→ミッション→センターデフ→前後デフ」は基本的に何処も同じである(注:ハイブリッド車は除く)


 で、コレを上から見るとこんな感じである:

初期の頃の4WDや、頑丈さが必要とされるオフロード4WDなんかに多いタイプの形状である。スポーツ系ではGT−R(R32〜R34)がこの形状である。もうこのややこしくて複雑なイラスト見れば分かると思うのだが:

  1. 部品数が多い→重い
  2. 重い→燃費が悪い
  3. その重いモンが前に集中している→どーしてもアンダーステアになる
  4. 当然、居住スペースも小さくなる

というワケで、当初は軍用車とかオフロード4WDみたいに特殊な使い方をしない限りは「4WD( ゚△゚)イラネ」だったワケである。そりゃオタクじゃない限り(笑)重くて曲がらない上、荷物が運べない割にガソリン代のかかるクルマなんか乗りたくないはずである。


 で、時代は変わって、クルマ技術が進歩→主流がFRからFFに移行するにあたって、4WDのシステムも改良されたのである:

こういう仕組みにすれば、部品数も少なく軽くでき、しかも居住スペースが広く取れる(それでもFF車には敵わないが^_^;)ワケである。そーゆー技術もあって、スポーツ系4WDもポツポツ出だした(例:セリカGT−FOUR、GTOなど)のであるが、それでも「やっぱ重たい」のと「重たいモンが前に集中している→アンダーステア」はまだ消えなかった→日常的ユーズは増えた(雪国や山岳地帯に住んでいる人など)ものの、走り屋から敬遠されていたのである。その常識を覆したのが御存知ランエボ。重くて曲がらないという常識を「パワーで重さを相殺して、電子デバイスで曲げる」という手法をとって「4WDは遅い→4WDじゃなきゃ勝てない」にひっくり返しちゃったワケである。


 で、ココに珍しい4WDシステムを取るメーカーが1つ。スバルである。どーゆー風に珍しいのかというと:

「シンメトリカルAWD」と呼んで、こーゆー風に左右対称の機構をしているワケである。

  1. ミッションとセンターデフとフロントデフが一体化→部品数を少なく&軽く出来る
  2. 全長の短い水平対向エンジンと相成って、重たいモンを可能な限り後方に持っていける
  3. 水平対向エンジン+左右対称=低重心&安定→走れる

で「ココまで駆動系をコンパクトにまとめられるんだったら、この上にコンパクトで軽いシャシーとボディー組めば最強じゃね?」と思ったモニター前のロンマニアの方。貴方はロンマニアの鑑です(笑)で、ソレを実際にやっちゃったのが御存知インプレッサ。今も続くランエボとの「対決伝説」は・・・面倒くさいんで、次回ってコトで(爆)因みにコレを前後逆にすると:

あっという間にポルシェ911の4WDバージョンの出来上がりである。


 んで、各種素材の進化も相成って、マシンの軽量化も進んできた(それでも2WDより重たいのは否めないが^_^;)けど、それでもやっぱり「前が重たい→やっぱアンダーステア傾向(ポルシェは逆に後ろが重たい→オーバーステア)」は変わらなかったワケである。ソコでつい最近出たばかりのR35型GT−Rはこーゆー方法を取ったワケである:

エンジンを直6→V6にして短くした上、出来るだけ後方に持って行き、エンジンと並んで重たいモンであるミッションとセンターデフをリアデフと一緒にしちゃったワケである。確かに、この方法だと幾分かは前の重さを減らせるが、見ての通り部品数は変わらない(てゆーか、増えた^_^;)から、結局R35型は1725kgというヘビー級のマシンになっちゃったのである。コレが果たして吉と出るか凶と出るかは、来年か再来年にはブログにアップしてると思われ(笑)


 インプとランエボの「最速競争伝説」があるのかないのかは知らないが(笑)「4輪を全部使える→大馬力を効率的に使い切れるんだったら、ひょっとしたらMRの2WDよりも4WDの方が良いんじゃね?」と考えたスポーツカー専門メーカーは何もポルシェだけじゃなかったりする。ランボルギーニムルシエラゴガヤルド)とかアウディR8とかブガッティ・ヴェイロンなんかもMR式の4WDを取り入れていたりする:

こっちはスーパーカーである→居住性とか燃費とかは一切気にしていないという事もあるのか、一番重たいモンを堂々と真ん中やや後ろに持っていって、4WD最大の問題である「頭が重たい」をものの見事に解決しちゃっているのである。構造上エンジンが真ん中→2人しか乗れない&荷物が詰めない&地域によっては2シーターだと税金が高い場合もあるといった欠点を除けば、ある意味コレがスポーツ4WDの究極の形ではないかとワタクシも思うのである。


 で、こうして面白おかしくイラスト作っていたら、ふとワタクシに名案が浮かんできたのである。水平対向エンジンの低さを利用した上、シンメトリカルAWD独特の構造を逆手に取ってしまうという方法である。イラストにするとこんな感じである:

ポルシェの構造と【クスコADVANインプレッサ】のエンジン位置をヒントにしたアイディアで、ミッションとセンターデフからリアデフを切り離してしまうのである。エンジンはドライサンプなりターンフローにするなりして搭載位置をトコトン下げて、イメージ的には後部座席の下にエンジンを収める様な感じにして、ミッションは5人乗り→4人になるのは承知の上でハマーH1みたいに室内に通すワケである。ついでにインタークーラーとラジエター(あと可能ならオイルクーラー)諸々を前の開いたスペースに入れて、重量配分の適切化を計る。コレなら上手くやれば4シーターか2+2に納められる→上記スーパーカーの欠点を克服できる・・・んだったら、誰も苦労しないはずである(笑)


 つーか、ソレ以前にドライサンプとターンフローだけでも技術的&金額的にも相当アレなのに、その上ミッション系は勿論の事シャシーまで作り変えて、更にはスバルにMRのラインナップは無い→実戦的な走りに関するデータは無い→全てを1どころかゼロから組み立てなきゃイカンのであるから、何をどーやってもどっちにしても時間とカネがかかる→R35型GT−Rが熟成するのが先→結局あぼーんである(笑)どちらにしろ何にしろ「ミッドシップ4WDを400万円前後で」というワタクシ的なクルマ界エデンの園(爆)が出来上がるまでにはまだ10年早い気がする今日この頃であった。