ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「風は見えなくても風車は回っている。音楽は見えなくても心に響いてくる、囁きかける」
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
GDB時代、ワタクシがサーキットデビューした時の話である。色んなクルマが走っている中で、たった一台だけワタクシの印象に強く残ってる1台がある。一番上のクラスでトップタイムを叩き出したクルマなのであるが、そのクルマはインプでもランエボでもGT−Rでもなく、更に言うとRX−7でもS2000でもNSXでもない。何とトヨタMR−Sである。何が凄かったかといわれたらコーナリングである:
MR−Sは名が示すようにMRレイアウト
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重いモンが後方にある分、前方が軽くなるから曲げやすい
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その利点をフルに生かして、ブレーキを可能な限り遅らせて、高い速度域からスパッと曲げる
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が、リアが重いということは、コーナー脱出時にオーバーステアになりやすい
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( ゚Д゚)マズー
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ソコでクリッピングポイントから立ち上がるのと同時に、カウンターステアをかます
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オーバーステアとカウンターステアが見事に相殺し合って、ゼロカウンターでロス無くコーナーを抜ける
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(゚д゚)ウマー
という感じで、筑波1000コースの全コーナーをこの手法で抜けていったのである。パワーもトルクもインプやランエボの半分以下しかないMR−Sだが、そのパワー不足をテクニックで捻じ伏せる様は見てて楽しかったモンである。
つまりである、本気でロータス・エリーゼでサーキット走ろうと思ったら、この絶妙なコーナリングテクを使いこなせなきゃダメなワケである(^_^;)が、悲しいかな元スバヲタのワタクシ(笑)身体がすっかりハイパワー4WDのドラテクに慣れてしまっているのである:
4WDの場合、鼻先にエンジンとフロントデフという重量物が詰まっている
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この構造上のネガ&慣性の法則で、どーしてもコーナリングで鼻が外に流れアンダーステアとなる
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巷で「4WDが曲がらない」と言われているのは、このフロントヘビーな構造ゆえ
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( ゚Д゚)マズー
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だからコーナー突入時にはソレを見越して、2WDのクルマよりも多めにスピードを落とす
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脱出スピードが落ちても、立ち上がりで4輪全部のトラクションが使えるからペイする
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(゚д゚)ウマー
てなワケである。つまり、基本的に4WDのコーナリングってMRと逆なのである。ンでもって、今じゃ国内外問わずハイテク&ハイパワーじゃない4WDスポーツの方が逆に稀になってしまっているため、4WD乗りというのは当たり前のようにハイテクに慣らされてしまってるっちゅー話である。よーするに本気でエリーゼをはじめとするMRピュアスポーツカーに乗りたいんだったら、赤っ恥と臭い汗かく覚悟で乗らなきゃいかんワケである。
で、かくいうワタクシも残念ながらハイテクに慣らされてしまっている一人だったりする(^_^;)しかもMRを乗りこなすドラテクも無けりゃ、MRを新たに買うカネもないときた(笑)が、カートもやってみて、ロードスター乗って、今回エリーゼ乗ってみて、改めてライトウェイトスポーツカーの魅力を知った気分である。確かにタイム云々抜きで鼻がスパッと入るクルマは楽しいからである。その道中の帰り、とあるクルマが対向線を走っていたのである。何と最近発売されたばかりの【シビック・タイプRユーロ】である。ソレ見てすぐさま演算を始めるワタクシの脳内CPU(笑)
タイプRユーロが公道を走っている
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発売されたばかりだから、オーナーカーである可能性は低い
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ナンバーは間違いなくこの地域のソレ
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つまり試乗車の可能性大
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ディーラーに行ってみよう(゚∀゚)
・・・てなワケで、ホントにソレかどうか確かめるため、ナビで近場の大きなホンダディーラー検索してディーラーへ直行。無論、エリーゼはおろかタイプRユーロを買うカネなんぞないので無問題(笑)ただ、この「BBCトップ・ギア」の話が何処までホントなのかを、伝聞だけでなく自らの経験で確かめたいのである:
ジェレミー・クラークソン曰く:
- 重くてデカくなった割には、たった1馬力しかパワーアップしていない
- そのせいかエンジンの吹け上がりも全然鈍く、乗ってて気持ちよくない
- ハンドリングは全然ダメ、トーションビームになったリアサスのせいでアンダーステアが酷い
- 旧型よりも全然遅い
- サスはただ硬いだけで、乗り心地は全然ダメ
という感じで、思いっきりボロクソ言われてしまってるのである(^_^;)で、好奇心旺盛なワタクシはこの悪評がホントなのかを直に確かめるべしく「乗ってみたい」って思ったワケである(笑)が、映像内でジェレミーが言っていた旧式(EP3型)シビック・タイプRの利点であるが、ソレがそのまんまFFスポーツの本質を表しているのだと思うのである。機関部スペースを最小限に出来るというFFの利点を最大限に利用して、ボディーを小さくしても乗車スペースや積載スペースを大きく確保できる。ボディーを小さく出来れば車重も軽くなるから、自ずとハンドリングやエンジンレスポンスも良くなる。FFのもう一つの利点である「部品数が少なくて済む」って利点を上手く使えば、車体価格も維持費も保険料も安く出来る。
つまり、そーゆー事である。駆動形式だとか車重だとかパワーだとか値段だとか、そんな単純なモンでクルマの優劣は決まらないっちゅー話である。ソコにはただドライバー各々の相対的な価値観の違いあるだけであり、絶対的な良し悪しなど皆無であるとワタクシは信じている。ワタクシに言わせれば【トヨタ・FT−86】も【ホンダ・CR−Z】も【レクサス・LFA】も【日産・リーフ】も全て「良いクルマ」であり、好きになれない部分はワタクシが知らずに理解していないだけか、ただ単に方向性が違うだけの話である。ワタクシはもっと知りたい&理解したいし、未来へ繋がるかも知れない方向性を否定したくない。だから安易な批判はしない。
おっと、話が脱線してしまったので元に戻そう(笑)そうやってホンダディーラーに乗り込んだワタクシであるが、ソコにはワタクシの想像も付かないような波乱が待ち受けていたのであった!!・・・・という風に焦らしてみたのであるが、どうであろうか(爆)まぁ、実を言うとネタがないので、大変スマンのであるが引っ張らせてもらうとしよう。でもまぁ、コレばっかりはホントにビックリである。流石モータースポーツのホンダと言うか、ナントカでも鯛と言うか。何はともあれ、日本からまだスポーツカーの灯は消えていなかった事だけは分かったので、一安心して話を締められる今日この頃であった。