アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE WARNING

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「現代を生きる我々に必要なのは"答えの見つけ方を学ぶ"ことであって"答えそのもの"を学ぶ必然性は希薄になってきている。なぜなら、義務教育で教える"答えそのもの"だけなら、今では500円のメモリーチップに全て入ってしまうからだ。つまり、義務教育で学ぶことは、もう500円の価値しかないということだ」

By 大前研一


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 ワタクシもうかうか5月病になっていられんのである(笑)フレッシュマン&フレッシュウーマンが入ってきて1ヶ月→健康診断云々があるため、ウチの業界が今一番忙しい時期である。ンで、外回りで出張業務をこなしていると、ふと奇妙な体験に出くわしたのである・・・・・

              ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
              (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま、今、起こった事を話すぜ!
               |i i|    }! }} //|
              |l、{   j} /,,ィ//|       『クルマのエンジンは確実に止まっているはずなのに
             i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ            何事も無かったかのようにクルマは走行していた』
             |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
            /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な…何を言ってるのか、わからねーと思うが
          /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        ワタクシも、何が起こったのか、分からなかった…
         ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
          |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
         // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
        /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \   下り坂だったとか、超能力だとか
        / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ、断じてねえ
       ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
     _/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの、片鱗を味わったぜ…


・・・・・モーターで動いてるんだっちゅーの(-_-;)/(+_+;)\(-_-;)いや、クルマ業界ではハイブリッドだの、バイオエタノールだの、水素ガスだの言われているが、実際に【トヨタ・プリウス】(初期型)に乗るのはコレが初めてだったりする。


 ワタクシがクルマを選ぶ基準として最優先されるのは"萌え"である事は、もはや説明不要であると思われるが(笑)では、2番目は何かと問われると"粋"である。何ちゅーか、どんなに優れていると分かっていても、使い勝手の良さとか燃費ばっかり前に押し出されると「あ〜あ、無粋だなぁ( ̄_ ̄;)遊び心とか、余裕とか、チャレンジ精神とか、そういうのって商売にならんからかなぁε-( ̄ヘ ̄)」って思ってしまうのである。ソコで【スズキ・スイフトスポーツ】とか【マツダ・RX−8】とか【ダイハツ・コペン.アルティメットエディションII】みたいなクルマ見ると「お"っ( ̄∇ ̄)クルマ離れが進んで、何処も彼処も保守的な事しかしない今、よくぞ知恵と努力を絞ってココまでやってくれた。実に粋だねぇ〜、グッジョブ!(≧∇≦)b」って感じであり、その"粋なクルマ"の中に、実は【トヨタ・プリウス】も入っていたりする。


 何が粋かって言えば、トヨタもあの当時「革命的な駆動システムを市場に出す」という超弩級の丁半バクチに、社風とは裏腹によくぞチャレンジしたモンである。ンで、結果は言うまでもなくトヨタの大勝利で、その後世界中のメーカーがハイブリッドシステムの開発に着手し、ベントレーマイバッハと並んでセレブの御用達にまでなったほどである。無論、以前から何処のメーカーもハイブリッド(あるいはソレに類似した)システムを開発はしていただろうが、このテの「コロンブスの卵的アプローチ」ってヤツは、何よりも「一番最初にやったヤツが大概一人勝ちする」って相場が決まっている。事実、ハイブリッドカーは今じゃ星の数ほど在れど、まず「ハイブリッドカー」と言われて真っ先にアタマに浮かぶのは、大概「プリウス」だからである。


 で、理系出身のロンマニアの方なら「モーターと発電機の関係」については御存知かと思うが、モーターと発電機は「同じモン」なのである。モーターの仕組みは「コイルの中に軸の付いた磁石(その逆もアリ)に対して、コイルに電流を流すと軸が回る」ってヤツであり、コレを逆さまにすると「コイルの中にある磁石の付いた軸(その逆もアリ)にたいして、磁石付きの軸を回すとコイルに電流が発生する」と発電機に早変わりである。今までは「ハテ( ̄ー ̄?)コレにどーやってエンジン絡めるんであろうか?」であったが、仕組みは実に簡単である:

                   ┌────┐
         ┌──────│エンジン │
         │         └────┘
         │           │
         ↓           ↓
     ┌───┐       ┌───-┐      ┌────-┐
     │駆動系│ ←──→│モーター│←──→│バッテリー│
     └───┘       └──-─┘      └────-┘


よーするに「メイン出力は基本モーターで、エンジンはあくまで補助」なワケである。上記にあるように、モーターにバッテリーからの電気を流せば駆動力になるワケである。その反対にエンジンでモーターを回すか、あるいはアクセルオフ時のタイヤの空転をモーターに伝えて(コレが所謂"回生ブレーキ"ってヤツ)やれば、バッテリーを充電できるのである。


 で、エンジンの役割はといえば:

  1. 直接駆動系を動かす(よーするに、フツーのクルマのソレと一緒)
  2. モーターの出力が足りない、またはココ一番の加速の時に、モーターと共同で駆動系を動かす
  3. バッテリー容量が足りない場合、駆動系を動かしつつモーターを回して、バッテリーを充電する

というワケである。ンで、システム自身も良く出来ているのであるが、一番ビックリしたのが「ソレらが連続的n'スムーズに作動する」って点である。変なギクシャク感も感じられず、自然に「モーター駆動⇔モーター&エンジン駆動⇔単純エンジン駆動」って移行するから、実に大したモンである( ̄o ̄)


 流石にココまで「走り」の部分で出来上がっていれば、そりゃトヨタという「没個性」「保守」「80点主義」を地で行くようなメーカーですら、この超弩級の丁半バクチに打って出るワケである。いくら革新的なシステムでも、使いモンにならなけりゃ意味が無いからである。最近ブームのツインクラッチセミMT以前にも自動式MTはあるにはあったが、流行らなかった理由が「使い勝手が悪かった」からである:


繋がりがギクシャクする、壊れやすい、発進がダメ

便利で気持ち良いどころか、逆にイライラする

そうこうしている内、ATの技術が進歩

初期自動式MTは正に「帯に短し、襷に長し」以外の何でもない

だったら、進化したATか、作動が確実な古典的3ペダルMTの方がマシ

( ゚Д゚)マズー


ってなワケで、信頼性と繋がりの良さが実証されたツインクラッチセミMTが出るまでは、ホントの意味でのセミMT(ベンツとかポルシェに積んでいるアレは、厳密に言えば「MTっぽいAT」である)は流行らなかったワケである。ソレ考えると、この【トヨタ・プリウス】を作った連中や市販を決めた連中が如何に"粋"だったのかがお分かりかと思う。セカンドカーはコレで決定かな(^-^)・・・と、中古相場見たら高いorz(笑)結局、ムダに長話をした上、得られるモンは何も無いに等しかった今日この頃であった。