ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「センスとは相手の気持ちを読みとること、ただそれのみ」
By 三島由紀夫
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*GVB・ワンスモア
副題が示すように、また買う気もないのにGVB乗ってきたのである(笑)ワタクシん家の近くのディーラーにGVBが入ったので、ついでに乗ってきちゃったワケである。前回は東京都内だったので他のクルマが多過ぎて試せなかった事が幾つかあったが、今回は発売から既に1ヶ月経っており、休日といえどソコは田舎町(爆)道は空いているし、オマケにこの手のクルマの性能チェックにうってつけのワインディングコースが結構ある。ワタクシがクルマを試乗する時、都心ではなく可能な限り郊外のディーラーで行う理由がコレである。
細かいことは前回述べたので省略するが、ぶっちゃけた話「GVBは(・∀・)イイ!!」のである(笑)車線内でステアリングを小刻みに動かすスラロームテストやってみたのであるが、ビックリするぐらいハンドリングが向上してるのである。ステアリング切った瞬間スパッと鼻が入って、切り替えした時もスパッと収まり反対側へ鼻が入る。ブレーキはR35と比べると流石に大人しいが、その代わりすんごい素直でコントロールしやすいのである。フルブレーキ→ノーズダイブ→ブレーキ残し→ノーズを少し浮かせてステアリングを切り込むっていう一連のコーナリング動作がやり易い。てゆーか、ぶっちゃけ楽しい(笑)
*ノーマルはチューニングベース?
とは言え、欠点が無いワケではない。一つ目は足。良く躾けてあるが、やっぱ柔らか過ぎるのである。二つ目は車重。R35と比べてトルクウェイトレシオが高い分(R35=29.2、GVB=34.6)低速コーナーでソレを僅かながら感じてしまうのである。三つ目は剛性。ちょっと攻めた走りをすると、何ちゅーかパワーがタイヤに伝わりきれていない感じがするのである。今は大不況のクルマ離れ時代だから仕方ないってのも分からんでもないが、こーゆー総論的な部分って本来は全部メーカーの方で煮詰めてから発売するべきだと思うのである。数売ってナンボのベースモデルなら兎も角、メーカーが誇るフラグシップモデルなら尚更である。
で、ソコんトコ突っ込んで担当さんに話聞いてみたら、担当さん曰く「GVBやGRBは基本的にチューニングベース」だそうである。よーするにGC8やGDB時代に280馬力自主規制があった頃の名残である。そーいえば、R35のCVE兼CPSである水野和敏氏もこー言っていたのである:
___ /´ ̄ ̄`ヽ ,. '´ ``丶、 ,.イ-――‐- 、 | . / -- 、 \ ____, '´/_,. ---- 、 ∨ 何故私達がR35のチューニングに消極的かって? . / / \ \ 、 `丶、_ / - 、 \ 答えは「ノーマル状態で仕上げてきた」からよ / { \ `丶、 ヽ.` ー一'  ̄ \ ./ .| '. 、 \ー/-- 、 !ヘ ,. -―-ヽ 480馬力のパワーを叩き出すエンジンと i | ! \\ ゙vrニミヽ!| `丶、 /,. -―-、 そのパワーを受け止めるボディーや足回り | | !'. '.><ー---、 !、:::::::ハ ! \ `  ̄,.イ'´ー- 、 ∨ それを全て3年間6万キロ保証する | | '. \ヘ.,rァニミ、 ヽ| ヾZソ |! ` ー一'´/ ‐- 、 `ヽ エンジンとミッションは5年10万キロよ | | ヘ. ト{ {::::::ハ , ハ. ,∠_ ヽ '. ! \\ゞZソ '⌒ヽ //:\ _ /,. -‐::ヘ、 '. ! とてもじゃないけど、他社にこんなマネは出来ないわ l ヽ. \丶、 ヽ._ ノ,.イ::::::,. '´:::::::/‐-、:::::::::::`ヽ、! j 出来たとしても、車両価格が3000万は超えるわね ヘ \ \_≧ニ7スア⌒ヽ´:::::::::::/ ヽ `丶、::::::::::\/ それを私達は最低価格777万で提供している ヽ. `二二..__ `ヽ、 丿--- ' ヽ ヽ. `丶、:::::\ つまりそういう事よ  ̄__/__::::>、 ヘ. '.`===キ== '. ヽ:::::::\ } 「:::::::::::::::::::::::::::/ヘ. }==、、 -- ヽ-、 !‐ァ-― !::::::::::: 私はBNR34やZ33の製作にも携わったけど . / ,ハ:::::::::::::::::::::/ |/ キキ `== ハ::::` ̄∨ l:::::::::::: あの時は自主規制があったから仕方なかったのよ / ,.イ---‐一ァ'´ハ、 '. ヘ _ハ::::::::::/ l::::::::::::: ./,.イ /::::::,. - '´ /:::::::く ハ. ヽ `マ::::::j l:::::::::::::: だからベース車両に相当な余裕を持たせておいて / |/:,.イ /:::::::::::::'. / ヽ ム-‐ ` <`丶、 j、:::::::::::: あとはお客様がNISMOなどで足りない部分を ! /'´:/ /⌒ヘ:::::::::::::::!// ヘ. '. |ー-、ソ´:::::::::::::::: 自己責任で補って頂くという方法を取ったの ヽ.!:::/ / \:::::::くl '. ヘ. |:.:.:.:.:>ー-- 、:: 以前はチューニングに寛容だった理由の一つが |:::ヽ. / ` ー ! '. 〉、 ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ヽ 「ノーマルが本来の姿じゃなかった」という事なの . !:::::::l`丶、 /7 ∨.:.:.`:.ー-、i_:ヘ:.:.:.:.:.:.:/、:.:.:. l|::::::::l:::::::::::`卞、 /,ハ、 /|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:7iヽ:./ \:.\ R35はその自主規制が撤廃された後だったわ . |:!:::::::::l::::::::::::::|::::`ー'7|:.:\`丶、 /:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/´:.|:.:.`ヽ, \: だから私は目一杯できる限りを詰め込んで . !:!:::::::::::!::::::::::::!::::::::::〈 |:.:.:.:.:`丶、ヽ':.:.:.ヘ:____/\〈:.:.:./ _ エンジンパワーを妥協せず最大限引き出せる l::|:::::::::::::!::::::::::l::::::::::⊂!、:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ:.:.:.:ヽ!,.-‐人 `¨ /´::: 最高のクルマを作ったのよ !::!::::::::::::::l:::::::::|::::::::::::::l:.ヘ:.\:.:.:.:.:/:!:.:.:.:.:.:Y:´:.:.:.ヽ. /::::::::::: . l:::l:::::::::::::::::::::::::!:::::::::::::l:.:.:.ヘ:.:.:.:.:./\:l:.:.:.:/!\:.:.:.:.:.:\ /::::::::::::::::: 私や日産がレースや市販車販売で蓄えてきた . !:::!::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::|:.:.:.:.ハ:.:.:/ `¨´ |:.:,.ヘ/ ̄::ヽ::::::::::::::::: 膨大な量のデータと実績は、パーツ屋ごときじゃ .i:::::!::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::!:.:.:___/ ,. ---- 、 |/:::::::::::::::::::::::/\:::::::::: とてもじゃないけど及びつかないわ .!::::l:::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::ヒ´_:_:! /:::::::::::::::::::`|::::::::::::::::::::/ \:::: ノーマルで最大限煮詰めたんですもの |:::::!:::::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::l./::::::::::::::::::::::::::::!  ̄ ̄ ̄ \ アフターパーツには負ける気がしないわ
何時もの事であるがコレはワタクシの脳内イメージなので、事実と多少違う場合があっても悪しからず(笑)実際問題、何故純正パーツが社外アフターパーツに品質で劣るのかというと、その最大の理由が「コスト」なのである。500円の予算しかない高級ホテルの三ツ星シェフと、5000円の予算を使える名も無き専業主婦。どっちの料理が美味しいのかは言うまでもあるまい(爆)
*純正足は最高?
無論、上記発言をまんま信じてるワケではないが、ソレでもR35乗ってると「やっぱホントなんだなぁ〜(^_^;)」と思う時がある。その例が足である。今の足はノーマルだが、足を変えようなんてコレっぽっちも思った事がない。強いて言えば【ノルドリンク製ダンパー】が気になる程度だが、今のダンパーがヘタるまでは変える予定はない。以前特別認定工場で聞いた話だと、冗談みたいな話だが「R35の足は純正が一番いい」なのだそうである:
, ⌒ヽ . -‐ 、 ″ i 〃 i _ ..リ─-J厶-‐- 、i! . ´/ii:::::::::::::::::::::::::::.:ii丶、 R35の足は純正が一番良いです /.::::/..:: ii::::::::::::::::::::::::::.:.:ii:::::..\ オーバーな表現でも何でもなく、本当の話です /.:.:./..:::::::::.i!::::::::::::.:.:.::::.:.:.:.::i!:.:.:.:.:.:..\ . /.:.:/..:.:.:.:.::::::: !::.::.::::::.:.:. i:::::.:.:.:i!:.:.:.:.:.::::..:..\ 社外の車高調を入れてる方も結構いますけど '.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ',:.::.::::.:.:.:.:.i:i:::.:.:..!::::..:.:.:.:::::..:.::..ヽ 皆さんセッティングに少なからず悩んでいますね {:.:/.:.::::/.:.:.:.:.:.:.:::斗ハ:::.:.:. j:lヽ:::」__::::.', :.::::::.:.:.ヽ ', 中には再度純正足に戻した方もいるぐらいですから {:/.:.:::/.:.:.: ィ:::「:/ jリ }::.:. /i| ',::::ハ::::}::::: }:::.:.:.:.} } イ.:.:.:.{:::/.::|:::j厶〃/:/ リ 'ィぅト、 }:/.::::/.::リ ::ノ 足回りの開発にコストがかけられたのが大きいです |{:.:.:: {:.:.:.::: jイ爪ハ '´ i仞心〉}:::/.:::// だからビルシュタイン・ダンプトロニックを採用して lハ:.:.: ',:.:..::从代刎, 必ノリノ:。゚ イ 考えうる理想的な足を最初から作れました |.:..\八:::ハ V少'゙ . `゙,, イ::::::.:.ヽ |.:.: l.:.:::\_ヘ, '' __ . 人:::::::.:. ', 社外品と私達メーカーの純正品、何が違うのかといったら |.:: ノ.:.:.:::::::::::::> 、 イ┐::ヽ:::.:. ハ 「積み重ね上げられた時間」でしょうね ノ〃::{:.:.:::::::::/::::::::≧ .. _,. イ jノ ':::::ノ:::::.}ノ R35が発売されてから数ヶ月のテストで作られた社外品と ,″{:.: {い:/ ̄ /: :{ `ー---─' / : :∨ jノ 数年の開発期間と長年のレースで蓄積されてきたデータ . {{ 乂_ヽ/: : / /!`ー--─…イ ,′\ コストを同等かそれ以上使えれば、まず負けません ゚o ∧ / /│ : : : : : / ,′ ,′ : :ヽ 〈/ /: | : : : :/ : :{ { / : :ヽ 目的を絞って使うのならば社外品も良いかも知れません / /ヾ、 | : / _ノ} ∨ : : :ハ でも、総合的な使い勝手や全体バランスなら r\ / \l厶-‐_,彡'´ | ', : : :} 私達メーカーの方が遥かに良い物を作れます | ∨/ O「 ̄ │ } │
だそうである。コンビニへの買い物にも使えるとおもったら、FSW第1コーナーでの270km/hからのフルブレーキに耐えられる。ソレを同じダンパーでこなせるのである。しかも前後バランスが絶妙で、ブレーキもタイヤも前後ほぼ同等に減る。サーキットのタイムは正直「?」であるが、ソレ以外が余りにも便利すぎるのである。だからこその【クラブトラックエディション】なのであろう。
*理想はSシリーズ?
コレはワタクシの前々からの持論なのであるが、もうWRX-STIシリーズは全部Sシリーズでいいと思ってる。数捌けないんだったら受注生産でいいと思う。CZ4A(エボX)もそうであるが、何ちゅーか今のまんまじゃ中途半端感がするのである。チューニングベースとして用いるには373諭吉は高過ぎるし、かと言ってAMGやMみたいなクルマとして乗るには役不足過ぎる。だからSシリーズみたいに600諭吉前後しても良いから、各論的な部分以外はチューン不要な領域まで作りこんだらどうよって話である。熱心なスバリストには申し訳ないが、よーするに「2L級のR35」みたいな感じである(爆)
中には「ソレじゃ高くて誰も買えないじゃないかよ〜ヽ(`Д´)ノ」と怒られる方もいらっしゃるであろうが、そういう方は下のグレード(2LターボのGH8)とか、中古でGDBを購入してチューンすれば良いと思うのである。ホントのホントに走るのが好きならば、自分の手で走れるクルマを作るはずである。かつてのハチロクがそうだったように、である。が、ワタクシは未だ持って「スポーツカーの中古市場が売り手市場になった」とか「今、下位グレードのチューンが熱い!」という話は聞いた事がない。つまりはそーゆー事なのであるから、心置きなく全Sシリーズで良いとワタクシは主張するのである(笑)さて、暴論も大概にしておいて、と(爆)流石にもう遅いので寝るに限る今日この頃であった。