アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

SOMETHING WILD

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


横綱になって最初に頭をよぎったのが、引退のことだった」

By 大鵬幸喜(第48代横綱


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*漏れて顔から呟かれる

 ウィキリークスで支配者の腐敗や贅沢三昧が暴露され、フェイスブックでデモが計画され、ツイッターで伝を辿りながら革命が行われた。つい最近起こったばかりのチュニジアジャスミン革命の事である。ンでもってチュニジアで革命が起こったことがネット経由でエジプトに伝わり、今エジプトは革命騒ぎ。コレが21世紀なのである。パソコン端末どころか、ケータイ1個あれば何処の誰であろうと全世界に真実をブチ撒くことが出来る。今まで報道関係者だけの特権だった→ソコの首根っこさえ抑えてしまえば権力者が如何様にもできた「情報」というシロモノが、今や世界中全ての人間がその恩恵に預かれるようになったのである。


 古今東西、独裁的な権力がその力を保っていられたのは、ひとえに情報を独占してきたからである。22世紀を迎える頃には、世界中から独裁的なモンは殆ど無くなるだろうとすらワタクシは考えている。ワタクシが中国を余り評価しない理由が正にコレである。情報を制御しようと躍起になってる今のままじゃ、何をどーやっても中国はコレ以上先に行けないからである:

情報を野放しにする

権力にとって不都合な情報が流れる

ソレがキッカケで革命が起こる

( ゚Д゚)マズー

情報を統制する

今度は有益な情報交換すら差し支えてしまう

情報が質的にも量的にも足らず、結果競争に敗れてしまう

経済的に取り残されてビンボーになる

腹減った民衆が能動起こして、ソレがキッカケで革命が起こる

どちらにせよ( ゚Д゚)マズー

というワケである。この先権力者が権力を保とうと思ったら、情報を公開して開放的にしていかなきゃならないと思うのである。そう考えると、インターネットが普及する遥か前から、バリバリの独裁的国家であった旧ソ連ペレストロイカ(再構築)と並んでグラスノスチ(情報公開)を掲げていたゴルバチョフの先見性の高さには改めて驚くばかりである(^_^;)


*建前の飽和点

 そー考えると大相撲界が今現在荒れてるのは偶然ではなく、必然以外の何者でもないのである。八百長だとか相撲協会の体質は昔から変わっていなかったとしても、その周りを取り巻く環境がガラリと変わっているって話である。昔はマスコミさえ押さえていれば大多数のファンには隠し通せたし、ソレが分かる好角家がいても少数派だから容易にしがらみ取れたから無問題だったって話である。ソレが今や好角家や関係者じゃなくったって、その手の裏情報は(真偽は別として)簡単に手に入る。てゆーか、漏れない方が逆にありえないと言って良いぐらいである。


 この一連の相撲絡みの報道の何が滑稽かっていったら、その破綻した本音と建前の使い分けである。関取といかがわしい関係者が会合してるトコを見た名も無き一般人が、ツイッターを使って「○×関が□△組の親分と一緒に☆※亭に入っていったよ〜(^▽^)コレからヤバい話し合いがあるかもっ☆(ゝω・)vキャピ」なんて簡単に全世界にリークされる時代において(笑)旧態然とした記者会見場で「スティーブ・ジョブスって誰?」って顔に書いてある爺さん連中が「八百長は存在しない」「相撲は伝統に則った神事であり、相撲取りは品格をもった人格者である」って言われても説得力がまるで無いって話である(爆)情報化社会により更に深まった本音と建前の亀裂から生まれたパラドックスが、今回の事件で飽和点を超えてバランスが崩壊したのだとワタクシは思うのである。


*スポーツか娯楽か

 批判するだけなら誰にだって出来る。一番大事なのは対案を示す事だとワタクシは思うのである。完璧なモンなんぞこの世に存在しないのであるから、その隙さえ見つけちゃえば良いだけの話であり、そして”毒舌”を自称するヒョーロンカ気取りの連中がソレをやる。日本の論議が不毛なのは「より完璧な対案を互いに出し合って、お互いを高め合う」のではなく「完璧なんかありえない議論の隙を延々と突き合うだけ」だからである。そんな不毛な議論に付き合ったって自分は微塵とも成長しないどころか、議論する相手との仲が悪くなるだけで終わり。その事をワタクシが知ったのは、議論に議論を尽くして人間関係を悪化させまくった実体験からである(笑)


 話を相撲に戻すとしよう。相撲はもう明確に娯楽と割り切るか、スポーツ化するかしかないと思うのである。スポーツ化するとしたらこんな感じである。国際化を見越してS1グランプリとかWSC(ワールド・スモウ・チャンピオンシップ)とでも名前を変えて(笑)明確に競技にしちゃうのである:

  • 取組みは総当りじゃなくて、トーナメント制にする。優勝25ポイント、2位12ポイント、3位8ポイントという感じで順位に分けてポイントが振り分けられる。
  • トーナメント制になるから、1つの場所にかかる時間が短縮される→知名度アップも視野に入れて、国内外で合計12〜16場所を行う
  • 年間最多ポイントを獲得し総合優勝した力士が”横綱”、2位&3位が”大関”の称号を得て、来年以降のシーズンでアドバンテージ(横綱なら予選パス、大関なら予選シード権など)が得られる
  • 公益法人の資格は返上。税金からは一切貰わず、いち民間企業として収益は興行や放送権から得るようにする。
  • 古き良き伝統は大事に残しつつも、ルールの明文化、審議の透明化といった情報公開も徹底する。

思いっきりF1とWRCのパクリであるが(笑)スポーツ化するとしたらこんな感じである。コレなら八百長したくても有利な立場に着くためには数戦勝たなきゃいけない→八百長するためには莫大な資金がかかるため自ずと廃れるってワケである。国外にも出ちゃう&組織を透明化することによって、日の本に晒される事を極端に嫌うブラック&限りなくブラックに近いグレーな方々を居難くするという効果もある。


 スポーツ化できないんだったら「コレは神事です」って割り切っちゃって、スポーツ的な要素を完全排除しちゃうしかないのである。プロレスの勝ち負けなんぞ一時的にしか注目されない&プロレス賭博なんていう言葉が存在しないように(笑)建前を崩してハッキリと神事化させちゃえば誰も文句なんか言わないって話である。勿論、情報公開により組織を透明化すれば全てが解決するなんてワタクシも思っていない。今現在もそーなっているが、アタマの良いヤツが巧みに情報を操作するようになるだけの話である。が、ソレでも情報を完全統制するよりも遥かに健全だと断言できるので、情報化社会を今後も支持したいと思う今日この頃であった。