アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

NIGHT OF THE STORMRIDER

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「最初に来た者が牡蠣にありつける。2番手が手にするのは殻だけだ」

By アンドリュー・カーネギー


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*終わりなき進化の一時中断

 一昨日ド忘れしていて見逃した【J SPORTS BS開局特別番組『終わりなき進化 GT-R世界記録更新に挑戦〜ドイツ】であるが、ようやく見れたのである。ぶっちゃけた話、アレだったらワタクシの方がまだ面白いネタを提供できるとも言えよう(笑)まぁフツーの人向けかオーナー向けかで話が変わるのは仕方ないっちゃ仕方ないのであるが、水野氏やSオーナーの話は生で聞くのが一番面白いモンである。因みに待望の今年度タイム測定であるが、実は延期されているのである・・・

よーするに、タイヤが仕上がっていないのである。たかがタイヤ、されどタイヤ。Sオーナー曰く、タイヤのコンパウンドはロット毎に仕様が変わっている(もっと正確に言うと「Sオーナーがタイヤのコンパウンドの仕様をロット毎に変えている」だが^_^;)ので、今回のは望む仕様のタイヤが完成しなかったか、あるいは完成したけど性能が要求を満たさなかったかのどちらかであろう。ワタクシ的にはタイム云々よりもタイヤの仕様の方が気になるので、一週間後をゆっくり待つとしよう。


トラバントの思い出

 前々回ロシア車についての話をしたら、急にトラバントの事を思い出したのである(笑)一時期「ダンボールで作ったクルマ」と呼ばれた旧東ドイツ製のクルマの事である。てゆーのも以前に【トラバントの電気自動車】って記事を既に読んでいたのであるが、当時は「へぇ、トラバントねぇ( ´_ゝ`)コレまた懐かしい名前だこと」程度だったのだが、ロシア車の話をしたら急激にノスタルジアしてきちゃったって話である(爆)因みにトラバントとはこういうクルマである:


上記が当時の東ドイツ国内でのCM、下記がトラバントワンメイクレースである。東西ドイツ統一後、このトラバントが「東西ドイツ統一の象徴」とされていたのであるが、その理由がコレである:

元祖・トラバント伝説(笑)

  • 生産開始が1958年。1960年にマイナーチェンジした以外、何と生産中止の1990年まで継続生産されていた
  • しかも1958年の時点でメカニズムは1930年代のソレ→発売当初から既に時代遅れだった(笑)
  • エンジンは2ストローク空冷直列2気筒594cc。最高出力23馬力&最高速100km/h→日本の軽自動車以下の性能
  • ガソリンタンクは何とエンジンルーム内→事故って引火したら一発アウト(笑)
  • よくある2スト車ガソリンとオイルを別々ではなく、カートみたいに一緒のタンクに入れる→ヘタしたらエンジンが焼きつく
  • しかも燃料計が無い→いちいち棒っきれを差し込んでチェックしなければならず、常に燃料切れの恐怖が伴う(笑)
  • ライトを点灯させるためには、わざわざ車外にあるスイッチを点灯させなければいけない
  • ボディーはダンボールではなくFRPだが、末期には紙パルプを混ぜて誤魔化した事も→ダンボール製っていうのは強ちウソじゃなかった(笑)
  • 東ドイツ国内には他に自動車メーカーが存在しなかった→競争相手がいない故にクルマを進化させる必要も無いため、同じシロモノが30年も継続生産された
  • 生産性も最悪で、オーダーしてから納車までに10年以上かかることも→カネがなくともとりあえずオーダーして、その10年の間にカネを貯めるという”裏技”も(笑)
  • ソレでも東ドイツじゃ贅沢品で、庶民の高嶺の花だった

東西ドイツが統一された直後、欧州随一のクルマ大国である西の国境の前で、トラバントが列を成して西に入り込んできたのである。東からハリボテのクルマもどきが大量にやって来るのを見た西の市民と、西に入ってみたらメルセデス・ベンツやらBMWやらアウディやらが大量にビュンビュン走り回っているのを見た東の市民は、互いに言葉じゃ語り尽くせないようなカルチャーショックを受けた事は想像に難くないと思われる(笑)だからトラバントは「東西ドイツ統一の象徴」なのである。因みにこの伝説、まだ続きがあったりする・・・

  • ベンツやBMWどころか、VWオペルの最下層グレードのクルマにすら遠く及ばないため、統一後は当然の如くあぼーん
  • その愛嬌のあるデザインと歴史的価値も相成って、熱狂的なファンが多い
  • 日本にもそうしたファンがいた&トラバントの輸入を試みたが、日本の安全基準を何一つ満たせないため公道走行は不可能(笑)
  • 東西経済格差云々、失業問題云々もあって、今でも5万台近くのトラバントが現役

・・・という、ある意味”伝説的”な”迷車”なのである(笑)更に信じられないのは、東ドイツ旧ソ連に次ぐ社会主義国家の中での最優等生だったという事実である。最優等生ですらトラバントなんだから、他の国はどうなんだって話である(爆)統一後、天文学的なカネが西から東に流れ、ソレで西が困窮した&未だに東が良くなってないのを見れば、そりゃ韓国&北朝鮮が統一できない&したがらないはずである。西側諸国&東側諸国の最優等生同士ですらこの有様なのだから、社会主義ブロックの最劣等生である北朝鮮と統一した日にゃあ・・・・((;゚Д゚)ガクガクブルブル。


 こういう社会主義云々を見てワタクシが思う事は、やっぱ人間っちゅーのはニンジンがなきゃ全力疾走が出来ないナマモノだって事である(笑)どんな形であれ”競争”だとか”利益”だとかいう形でしか成長できないのである。仏教なんかじゃよく「煩悩を追い払って云々」とか言うが、ワタクシは逆じゃないかなと思うのである。一度徹底的に煩悩塗れになってこそ、煩悩の無意味さや無駄さや徳の大切さを知る事が出来るんじゃないかなと思うのである(爆)だからホントの意味で理想的な社会を築きたかったら、一度は徹底的に悪徳と退廃に塗れて・・・どうやら疲れてるようなので(核爆)休むに限る今日この頃であった。