アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

DE PROFUNDIS

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「ジャーナリズムはポピュラーだが、フィクションとしてポピュラーなだけだ。新聞で見る人生と実生活は別のものだ」

By ギルバート・ケイス・チェスタートン


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*西洋の正義vs東洋の安定

 ワタクシの生業と無関係ではないオリンパスの問題が気になったんで、ちょっとネットで調べてみたのである。調べてみるとビックリ、海外メディアが「エンロンワールドコムと同等かソレ以上」と大きく騒いでいるコレだけの大問題にも関わらず、国内メディアの扱いが小さい事小さい事┐(´-`)┌日本マスゴミについての批判はマジメで硬派なブロガーさんが徹底的にやってると思うので、チャランポランな軟派野郎であるワタクシの出番は無いであろう(笑)ワタクシが思うに、日本と欧米の認識の差は宗教にあるんじゃないかなと思うのである。人間を世界の管理者として自然と独立した存在であるとする欧米の一神教と、人間も自然の一部であると説く多神教。その違いである。


 聖書読めば分かると思うが、キリスト教じゃ人間は神の代理人として世界を管理すべしく選ばれたナマモノである→つまり人間が自然を支配し管理するという考え方である。世界の行く末が人間の判断に委ねられているのだから、自ずと人間には高い倫理性と道徳性が要求される。だから正義と真実が最優先課題とされ、時には混沌や犠牲を伴ってでもソレを実行しようとする。今のアメリカなんかがソレである。つまり「人間がダメになると世界がダメになる。だから世界を守るためには、多少の混乱があろうとも正義を実行しなければならない」ってなり、ソレがそのまま西洋人のジャーナリズムや民衆の根本思想に繋がってるのである。


 ところが日本(と一部アジア圏)じゃ考え方が異なるのである。東洋じゃ「人間は他のナマモノ同様に自然の一部である」って考え方なのである。自然は”あるがまま”に流れていくように、人間社会にも”自然な流れ”があり、その流れに乗ることで安定と平和を得るのが美徳だという考えである。たとえソレが間違っていたとしても、ソレもまた自然の流れ。だから犠牲と混沌を伴う正義と真実を主張しても、ソレが”流れ”を乱し安定と平和が崩れるのならば拒絶される。しかもソレは個人としての拒絶ではなく”自然”からの拒絶としてである。ンでもって、コレがそのまんま東洋人のジャーナリズムや民衆の根本思想に繋がってるのである。


*右ハンドルはお好き?

 日本でよく言う「事なかれ主義」ってのは、ワタクシが思うにこういう事なんじゃないかなと思うのである。日本人が民主主義や資本主義やジャーナリズムを受け入れたのは、ソレが世界の中心になっているキリスト教文化が起こしている”世の中の流れ”に従ったからである。でもって、いざ真実と正義を追求しようとすると、日本人にとって更なる上位願念である”安定と平和”が差し支えになって・・・コレ以上書くと「チャランポランな軟派野郎」という趣旨から外れるので、話題を変えるとしよう(笑)

[rakuten:book:15606757:detail]

秋が本格到来してサーキット走行もシーズンインしただけに、正に絶妙なタイミングでの特集である。基本的に「コレからサーキットを走る人」向けの記事なので、特に気にする点はナシである。気になるところといえば、特集にて谷口信輝が「究極のブレーキングはターンイン時にブレーキを残さない事」と言ってた点である、曰く「ターンイン時には荷重をリアタイヤに乗っければグリップも増えるし、ステアリングも更に切れるからグッと曲がれる」だそうである。よくよく考えてみたら、コレって以前Sオーナーが言っていた事そのまんまなのである( ̄∇ ̄;)よく考えたらYオーナーもクリップまでブレーキ残してなかったので、一見の価値アリである。

[rakuten:book:15614835:detail]

ちょっと面白いネタがあったのである。特集の中で「【フェラーリ599GTO】×【ランボルギーニ・アヴェンタドール】」というのがあったのであるが、イギリスのクルマ雑誌だからアヴェンタドールが右ハンドルになってる(イギリスじゃ右ハンドルがデフォ&599は右の設定そのものが無い)のである。以前この雑誌が【アウディ・R8スパイダー】の特集したときも同じく右ハンドルだったのだが、指摘は全く同じだったのである・・・

MRレイアウトのクルマだと、足元のスペースまでホイールハウスが干渉してくる

左ハンドルだとアクセルペダルの位置が真ん中に近くなるので、配置的には何ら問題ない

ところが右ハンドルにすると、本来アクセルペダルがある位置にホイールハウスが干渉してくる

そのためペダルの位置を左側にオフセットしなきゃならなくなる

その結果、本来ブレーキペダルがあるべき位置までアクセルペダルがズレる

右ハンドルを選ぶと、不自然なペダルレイアウトで運転しなきゃならない羽目になる

( ゚Д゚)マズー

・・・という事である。日本で見かける輸入スポーツカーの殆どが左ハンドルなのは、ただ単に伊達や酔狂だけの話ではないのである。日本はイギリスと違って左ハンドルに何ら罰則は無いので、ディーラーも左ハンドルを薦めてくる&走りを求めるオーナーは左ハンドルを選ぶらしいのである。日本の雑誌は読者やインポーターやヒョーロンカ云々を気にして、こーゆー事は一切書かない┐( ̄ヘ ̄)┌


*料理は口に入れてナンボ

 だからワタクシは日本のクルマ雑誌はマトモに読んでいないのである。正直な話、クルマ雑誌は写真と発売日とスペックとニュースだけあれば十分・・・・ってネットで調べられるからクルマ雑誌要らないし(笑)何らかんら言って「クルマは見て触ってシートに座って、実際に走らせてみてナンボ」である。料理の写真見て材料を調べて調理方が分かれば、ソレで料理を味わったのと同じことなのであろうか。断じて否である。料理ってのは「口に入れた時にどんな味がするか、どんな気分になるか」が全てである。極端な話、たとえゲテモノであろうとも食って美味ければ結果オーライなのである(爆)


 ところがクルマはそうじゃないのである(^_^;)馬力が云々、トルクが云々、車重が云々、電子制御が云々、サスペンションアームの長さが云々。料理と同様にクルマってのは「実際よく走れるか、自分でステアリング握って楽しいか」が大事なのに、ソレを無視した卓上の議論をオタク同士で延々と不毛にやりあうのである(-_-)もしも「スーパーカーとかは実際乗れないから仕方ない」とか反論するんだったら、ワタクシの答えは「なら黙っていろ」である。空想に空想を幾ら重ねても、ソレは決して刹那の時ほどもリアルにはならないのである。だから自分で体験した&体験からシッカリとフィードバックした知識以外は語るのを控えるべし。そうオモタ今日この頃であった。