アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

STRAIGHT AHEAD

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「いいか、ミュージシャンは音楽のなかに自分の居場所と役割を、自分で見つけなければならない。それができないなら、故郷にでも帰ることだ」

By マイルス・デイヴィス


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*こだわりの限界

 こう見えてもワタクシは音楽にはこだわる方である。てゆーか、ワタクシは何にでもこだわるのであるが(笑)小坊の頃に親の使い古しのミニコンポを部屋に導入した&今まで使っていたショボいラジカセとの音との違いに感動して以来、高級とまではいかないが音楽プレイヤーには幾分かこだわる事にしている。そんなワタクシであるが、現在はアップル製デバイスAAC音源プレイヤーに落ち着いてしまっている。最大15000曲をポケットサイズに収められる圧倒的な利便性、デジタルファイルゆえの管理の容易さ(データは劣化しない&ある程度の最低音質が保証される)などもあるが、メタルやパンクやアニソンに過度な高音質が必要なのかって話である(爆)だからワタクシはiPodiPhoneiPadなのである。


 今音楽の主流がCDからダウンロードに移行しつつあるというが、上記の利点を考えれば当然の話である。原音よりも音質が下がるというデメリットは確かにあるが、メリットがソレを遥かに上回っているのである。ハーマン・カードンとかJBLとかバング&オルフセンとかB&Wとかいった高級オーディオメーカーiPodやPC音源とかの再生機器に力を入れてるのは、つまりそういう事だとワタクシは睨んでいるのである。今は大した事は無いかも知れないが、理想の音源を求めれば大容量&非圧縮のデジタルデータに行き着くからである。ソレを読み切れなかったから【山水電気が再生法申請】する羽目になったのだとワタクシは思うである。何らかんら言って、最新のモンは最良のモンなのである。


ピュアオーディオとチューニングカーの共通点

 クルマもそうであるが、こーゆー趣味の世界で大事なのが”身の程を知る”って事だとワタクシは考えている。どんなに優れた道具を持っていても、ソレを使いこなせていないんだったら意味が無いからである。100諭吉〜200諭吉かけてクルマをチューンして、出せるタイムはプロがノーマルで出した記録以下。チューニングの意味を考えれば本末転倒だと思われるが、こういうチューニングカー乗りって実に多いのである┐( ̄ヘ ̄)┌ オーディオ機器も一緒である。その機器を導入したことによる違いを明確&具体的に認識できないのであれば、ソコから先へと進むべきではないと思うのである。ココでオーディオ専門店の小話を一つほど:

  • 店に行くと、ポマードたっぷりのホストみたいな店長がいて、白髪混じりの初老の常連客と話している!
  • 数万のPC用スピーカーを「視聴させてもらっていいですか?」なんて聞くと、店長は苦笑い!
  • 常連客は「若い頃は、真空管アンプをよう自作したもんや!」とブツブツいいはじめる!
  • 「じゃあ、これ下さい」なんて言ってPC用スピーカーを手に取とうものなら、周囲の客は一斉に軽蔑の目を向ける!
  • 精算が済み、店長に「保証書に判は押しといたから!一応ね!」と言われ、ありがとうございましたと言われず、むしろ罪人になったような気持ちで店を立ち去ることになる!

冗談みたいな話であるが、ワタクシ的にはまんざら冗談に聞こえないのである(笑)というのも、少数のマニアによって支えられている業界の有名店ってのは、何処も大概こんな感じだからである。店舗が少ない&客も少ないから自ずと店主と客の関係が近くなり、馴れ合いが進みやすいからである。ワタクシ自身マイナー趣味を幾つか持っていっるんで経験上知っているのであるが(爆)エアガン&ミリタリー専門店とかマニアックなゲーム専門店とか、あと有名チューニングショップとかもこんな感じである:

  • ショップに行くと、油まみれのツナギ着た無精髭のオーナーがいて、野暮ったいカッコした40代前後の常連客と話している!
  • 数万のステンレス製マフラーを「取り寄せ&取り付けお願いできますか?」なんて聞くと、オーナーは苦笑い!
  • 常連客は「若い頃は、自分でミッション下ろしてクラッチ交換したもんや!」とブツブツいいはじめる!
  • 「じゃあお願いします」なんて言ってピットの予約を取ろうものなら、周囲の客は一斉に軽蔑の目を向ける!
  • 作業が済み、オーナーに「保証書に判は押しといたから!一応ね!」と言われ、ありがとうございましたと言われず、むしろ罪人になったような気持ちでショップを立ち去ることになる!

クルマ属性のあるロンマニアの方ならば、コレに違和感が殆ど無い事が分かって頂けると思うのである(笑)今じゃ「客に失礼な事をする→ツイッター某巨大掲示板とかで晒される→ただでさえクルマ離れで客少ないのに、叩かれて更に減る」っていうのがあるから大分良くなったが、昔はホントこんな感じのチューニングショップが少なくなかったのである(^_^;)オーディオも似たような感じだと思うが、客が「ノーマルよりも上を求める俺達は偉い」って選民意識を持ってしまっていて、ソレを店主が上手く煽るのである。ホントはカネさえあれば誰にだって手に入るシロモノであるにも関わらず、何時の間にか「手に入れてる=使いこなせている」って認識にすり替わってしまっているのである。だから「ソレを導入したことによる違いを明確&具体的に認識できないのであれば、ソコから先へと進むべきではない」とワタクシは主張するのである。


*生に勝るモンは無し

 オーディオに拘る人は再現率が云々とか言うが、ソレだったら生演奏に敵うモンは無いんじゃないかなとワタクシは思うのである。何の機材も介さずに音源から耳へとダイレクトに音楽が入ってくるんだから、コレに勝る音楽環境は無いと思うのである。どんな高級オーディオを介そうとも「音源→読み取り機→ケーブル→アンプ→ケーブル→スピーカー」とかになるから、その時点で純粋じゃないのである。ホントに音楽が好きなんだったら、オーディオ機器に大金を注ぎ込むよりも、コンサートホールやライブハウスなりに通い詰めるか、あるいは自分で楽器を手に取って演奏するのが一番良いんじゃないかなとワタクシは思うのである。その方が音の純度が遥かに高いし、直接音に触れることにより「音楽とは何ぞや」って深く考えられるモンである。


 まぁソコんトコはチューニングカーもそうであるが、この手のマニアってのは「ホントの意味で良いモンが欲しい」のではなく「自分が欲しいモンが欲しい」のである。大事なのは「チューニングカーを乗りこなせる事」ではなくて「チューニングカーに乗ってる自分に酔いたい」という事なのである。無論、ワタクシはチューニングやピュアオーディオを否定するつもりは毛頭無い、ソレを必要とするほどのスペックが自身にあれば、ソレは有用になるからである。でも実際はプロレベルにまで達しないと、ソレを必要とする機会は滅多に訪れない。ソレさえ自覚してしまえば、物欲なんてあっさり冷めてしまうモンである(笑)実際ワタクシもR35に乗り換えた時「コレをノーマルで乗りこなすまでチューニングしない(`・ω・´)」ってやったら、ECU以外何も弄らなくなってしまっていたりする(爆)ノーマル路線はまだ続くであろうが、ソレも悪くないと思う今日この頃であった。