アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

AS THE PALACES BURN

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「俺達ゃみんな突き詰めればアフリカから来てるはずなんだ。俺達はただ北上して白くなっただけさ。けど、どんな人間だって切って開いてみりゃ、骨は白くて血は赤いだろ。な、どっか深い所で繋がってんだよ」

By キース・リチャーズ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*ノーマルに栄光あれ

 予定は未定であって決定ではないのがアレなのだが(笑)来年を予定している”三代目・トリックマスター”の襲名であるが、どんなメーカーのどんな車種になるにしろ確実に言える事が一つだけある。ソレは「チューニングは必要最低限しかやらない」という事である。ぶっちゃけた話、チューニングってメリットよりもデメリットの方が多いからである。だからやらないで済むのが一番だし、やるとしても最小限で済ませたいのである。ワタクシが知る限り、ホントに有効なチューニングは3つしかない:

  1. ドラテク向上 → 運転がヘタなのに弄ったら余計にワケ分からなくなる。チューニングはドラテクの未熟さを隠す手段に非ず
  2. 軽量化 → 加速&減速&旋回性能のいずれも向上し、クルマの負担や消耗も減る。デメリットは何もない。正に「軽量化に勝るチューニングはなし」
  3. コクピット → 万人向けに作ってあるコクピットを自分向けにアレンジするだけで、運転しやすさは全然変わる。無論、デメリットは何もない

コレだけである。でもって、ワタクシは未だに(1)で手こずってるからして、ソコから先へは行けないのである(笑)あとは必要に応じてブレーキパッド変えたり、タイヤに合わせて車高調入れたり、補強入れたりといったピンポイント的なチューンで十分である。モアパワー?出力系はECU書き換えと吸排気系だけで十分。ソレ以上のパワーが欲しいのならクルマごと買い替える。コレがワタクシのジャスティスである(爆)第一、パワーアップでソレ以上弄るヤツってのは、大体こんな末路をたどるからである:

ECUと吸排気系以上のパワーを求める

シャシー剛性が足りなくなるんで補強する

パワーアップしただけタイヤグリップが持たなくなるから、タイヤも太いのに買い替える

タイヤグリップが上がった分だけ足も固くする必要がある

ストッピングパワーが足らなくなるからブレーキ一式(パッド、ローター、キャリパー)も交換する

パワーアップしただけ耐久性も落ちるから、オイル価格も交換頻度も増える

駆動系にも負担掛るから、クラッチ交換も必要になる

冷却も厳しくなるから、ラジエター交換なりオイルクーラー追加なりが必要になる

一通り安定すると、人間の性として更なるハイパワーが欲しくなる

冒頭に戻り、以後無限ループ

/^o^\フッジッサーン

実はコレ、チューニングショップの常套手段の一つなのである。パワーアップって麻薬なのである。パワーアップして色んな弊害が出てきたとしても「元のパワーに戻してください」という客は殆どいない。だから徐々に徐々に、上記のようなチューニングメニューを小出しにして薦めるのである。そうすれば、無限ループにハマって定期的に”お布施”を貢いでくれる信者の出来上がりである。ソレが悪い事だとは言わないが、時間とカネのムダだとワタクシは思うのである。その間チューニングに注ぎ込んだカネを計算すればもっと安全で速いクルマを買える額になるし、その分をガソリン代やタイヤ代に回して走り込めば確実に速くなるはずだからである。


 そう、ムダが多いのである。ごくフツーのカーライフを送っている限り、過度なチューニングは自己満足以外のメリットが非常に少ない。コレがワタクシの現段階の結論である。本格的に競技とかやっていて「デメリットを承知の上でメリットが欲しい」というのなら話は別だが、ワタクシが知る限りでは、この類のパワーアップ系チューニングを好む人にそーゆー人は殆どいない。一番多いのが先日&先々日述べた「リアルが充実していないから、非リアルであるクルマ趣味に過剰にエキサイトする人」である。つまりDQNかオタクかのどっちかである(笑)DQNとオタクしか集まらない。悲しいけど、コレが今のニッポンのクルマ文化なのである。


*雑誌のあるべき姿

 クルマ雑誌に限った話ではないが、雑誌がドンドン休刊に追い込まれているのである。ワタクシに言わせれば、雑誌のレベルが下がってるんだから当然の話である。例えばクルマ雑誌だと、みんな同じ試乗車に乗り、メーカー(広告主)の顔を伺ってみんな同じような記事しか書かず、大衆迎合を狙いすぎてみんな同じ素人向けの記事しか書かない。一冊読めば事足りるんだから、そりゃ軒並み休刊になるに決まってるって話である┐( ̄ヘ ̄)┌

そんな中(独断と偏見で選んだ)ワタクシのオススメ雑誌がコレである。飛ばし記事も読者企画もグラビアも提灯記事も無い。あるのはクルマのコアテクノロジーの専門的な説明と、その分野の玄人による技術的な解説と、その他様々なクルマに関する歴史などに関するエッセイと、業界の重要人物とのインタビュー。エンターテインメント性や読みやすさは皆無に等しいけど、その代わりクルマの技術や知識についての解説は他の追随を許さない。ワタクシはこーゆーマニアックな雑誌が大好きなのである。

マニアックじゃないけど、こーゆーのもアリだとワタクシは思うのである。どんな分野もそうだけど、日本のソレってどうしても横並びになっちゃうのである。でもってバブルが弾けて、余計なモンが削ぎ落とされつつある。逆にこの時代を生き残ったモンってのはソレなりの価値があるモンなんじゃないかなとも思うのである。


 まぁ何ちゅーか、ある意味この業界も飽和点に達し、過渡期を迎えているのである。スポーツカーもチューニングも雑誌も余分なモンや過剰なモンは削ぎ落とされ、ホントに必要とされてるモンだけが残る。その過程に今のクルマ業界はあるのである。最初は年々減っていくスポーツカーのラインナップにワタクシも憂いたモンであるが、最近はソレも諦念の域に入りつつあったりする(笑)ぶっちゃけた話、国産に良いのが無けりゃ外車を買うだけの話だし、ノーマルで良いの買えばチューニング業界が廃れたって別に構わないし、FSW筑波サーキットが閉鎖される事は無いだろうから走る場所には困らない。何ともアパシー全開でアレなのであるが(爆)相変わらずマイペースな今日この頃であった。