アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

BLEED

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「体気弱く、飲食少なく、常に病多くして、短命ならんと思う人、かえって長生きする人多し。是弱気を恐れて、慎むによれり」

By 貝原益軒


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


ネガティブキャンペーンの限度

 欧米の選挙運動じゃ常套手段中の常套手段であるネガティブキャンペーンであるが、慎みや武士道を重んじるニッポンじゃ今一つ定着しない・・・と思ったら、今時はそうでもないっぽいのである。ワタクシ個人の率直な感想を言わせてもらえば、ネガティブキャンペーン大変結構である。そうやって互いの弱点を突き合う事により、己の弱点を客観視できる→長い目で見れば、ソレは民主主義を成長させる手段となり得るからである・・・ただし野田佳彦、テメーはダメだm9( `・ω・´)社民党共産党の現実逃避的ユートピア思想はギャグのネタになるが、流石に【途中でおなかが痛くなっては駄目】だけは見逃すワケにはいかないのである。聡いロンマニアの方ならご存知とは思うが、安倍元首相のの腹痛の原因は潰瘍性大腸炎。れっきとした厚労省指定の難病であり、羅患する本人には何の落ち度もないからである。知らなかった?何の知識もない一般人ならソレで許される可能性もあるだろうが、残念ながら野田は公人、しかも総理大臣である。見逃せと言ってもムリな話である。


 肥満や喫煙、ソレに二次的な成人病各種なら兎も角、回避不可能な病気や怪我、ソレと障害者はある程度優遇すべきだとワタクシは考えている。何故ならソレは完全に運だからである。だから五体満足で健康にやってる人ってのは「自己管理がシッカリしている」以外にも「運が良かったから」という要素も含まれるワケである。自己管理や自己鍛錬とかで何とかなる部分に対しては、ソレは自分の努力次第で何とかなる→故に格差が生まれるのは当然だと思うし、格差が生まれなきゃ努力が報われないって話である。だが病気や怪我や傷害で生まれる部分に関しては、ソレは運なんだから自分じゃどうしようもない→故にネガティブな格差は可能な限り是正してこそ、はじめて真の公平な競争が出来るって話である。野田の発言がマヌケなのは、ただ単に運が良かっただけなのを全て自分の功績と勘違いしてる点にあり、悲しい事にコレがニッポンのトップの認識なのである┐(´д`)┌


 でもまぁ、こーゆーヤツって珍しくないから困ったモンである。特に野田みたいな体育会系にこの傾向が強いのである。大学で体育会系の部活やってたり、会社なんかで激務に追われてるようなヤツってのは、大概テメェの強靭な肉体を誇りにしているモンなのである。部活のハードな練習を乗り切った体力気力、仕事の忙しさにへこたれない屈強な精神力。ソレが自身のアイデンティティーとなり、そうでない人を多かれ少なかれ見下したりバカにしたりする。今回の野田の問題発言も、多分このマッチョイズム思想が根底にあるんだろうとワタクシは思うのである。とは言え、ワタクシは体育会系を全否定してるワケではないので、ソコんトコは誤解のないよう。鍛え上げた自分の肉体に誇りを持つことで、自分自身を肯定する術を知る事は悪い事ではないのである。ただソレ以外に自分自身を肯定する術を知らないと、この様になってしまうってだけの話である。


*社会人って何ですか?

 こういう話を聞いて思わずカチンと来てしまったのは、ワタクシ自身はアスペルガー症候群の当事者、つまり障害者側の人間だからである。でもって、実はワタクシも似たような事を言われた経験があったりするのである。敢えて名前は言わないが、昔職場に居た上司(勿論ドクター、つまり素人じゃない)と揉めた時の話である。健常者と全く同じような仕事を要求する上司に対し、アスペについて改めてカムアウトして理解を求めたワタクシ。上司が「一般枠で就職してるんだったら、健常者と同じ働きをしてもらう」と言って一歩も譲らない構えのモンだから、ワタクシも売り言葉に買い言葉で「じゃあ障害者手帳取得して、障害者枠で働いても良いですよ。ソレならお互い納得できますしね」と切り返してしまったのである。すると上司はビックリして「お前、ソレ本気で言ってるのか?障害者手帳を取るって事は、つまり社会人失格って意味だぞ」と言ったのである。当然だが交渉決裂、この後ワタクシがその上司と口を利いたのは、その上司の送別会の最後の挨拶の時だったりする。


 まぁ何ちゅーか「差別や偏見ってのは知識の有無だけの問題じゃない」ってのが、ワタクシがその時得た教訓の一つである。よーするに「基本的に異物を受け入れたくない」という、人間だけじゃなく全てのナマモノが細胞レベルでもってる免疫反応ってヤツが、高次元存在である人間の理性や知性にも存在してるのである。ワタクシはコレを「新皮質的免疫反応」とか「高次元的拒絶反応」とかいう名前で商標登録して一儲けしようと思うのだが、如何であろうか(笑)まぁ医者という人種は熾烈極まる受験戦争を勝ち上がってきた人ばかり&激務な場合が殆どなので、上記のマッチョイズム思想の持ち主が実は少なくなかったりする。こういうのはアレであるが、ケイシー・マーティンのカート使用に反対したプロゴルファー達の心境がこんな感じなんじゃないかなとワタクシは推測している。詳しく説明するのは面倒くさいんで(爆)詳しく知りたい方は「ケイシー・マーティン裁判」でググってほしいのである。法律を作って、条例を作って、知識を広める。差別や偏見ってのは、そんな簡単な方法じゃなくならないのである。


*最高にクールなリベンジ

 この件について、ワタクシからコレ以上言及する事はない。やってもムダだからである。裁判やって最高裁まで争って勝ったトコで、本質は何も変わらんからである。建前上の反省と謝罪が欲しけりゃその方法もアリかも知れんが、ワタクシはそんなモン欲しくないって話である。そんな裁判やら社会運動やらするヒマとカネがあるんだったら、自分を高めるために使った方が遥かに有意義だからであ・・・・・少しぐらいはクルマやゲームのために回してもいいよね(笑)ワタクシが自分を高める事でビッグになって、地位も人気もカネもガッツリ手に入れて、フェラーリのスペチアーレ(F40とかF50とかエンツォみたいな希少モデル)を自分で運転するなり、運転手付きのロールスロイスの後部座席に乗って上司のトコまでこちらから出向いて、そんでもって満面の笑みを浮かべて「先生お久しぶりです( ^ω^ )ワタクシがココまでビッグになれたのも先生のお陰です」と挨拶する。コレがワタクシの考え付く限りの最高にクールなリベンジの方法である(爆)


 そう考えると政治家としての才能の有無、自民党の良し悪しはこの際置いといたとしても、3年前の退陣から今まで言い訳を一切せずにバッシングを受け続けてきた安倍元総理って実は偉いんじゃないかなとワタクシは感心するのである。ワタクシは偉くない&堪え性も全然無いから、こうやって我慢出来ずブログに書いちゃうし(笑)まぁ何はともあれ、ワタクシは自分の事をするだけである。ワタクシと同じ当事者の中には裁判やら社会運動やらNPOやらといった具体的な活動をしている人も結構いるのであるが、残念ながらワタクシはやる予定は今んトコ無い。ワタクシ自身を良くすることでアタマが一杯で、とてもじゃないが他人まで目が届きそうにないからである。もしワタクシが自分の事を完璧にこなせるようになったら考えない事もないが、今のワタクシは残念ながらまだ発展途上→トンビはタカを生まないって話である。さて、いい加減遅すぎるので、そろそろ寝たい今日この頃であった。