アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更にはGT-R&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

MELIORA

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「一週間先だけを見てる奴は、いつだって人気者さ。だって、そいつは大衆と同じように見ているからね。一年先を見てる奴ってのは望遠鏡を持ってるんだが、誰もそれをわかってくれないんだよな」

By ウィル・ロジャース


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*例のアレ、遂に発売

 以前ネタにしておいて、ソレからココでは全く音沙汰の無かった件の原稿依頼の件であるが、ボツになったとかそういう事では決してないので、ソコんトコ安心して頂きたいのである(笑)実はもう完成していて、本日やっと発売される事となったのであるヽ(^o^)丿ツイッターフェイスブックの方ではもう報告したが、ココではまだなので報告しておく次第である:

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最早言うまでも無いと思うが、ロンマニアの方ならば保存用に1冊、自分で読む用に1冊、そして布教用に98冊の、計100冊を既に購入済みorコレ読んで速攻でオーダー入れた筈である(爆)この本がベストセラーになった暁には、世界中がワタクシ色に染まる事となるであろう(核爆)


 ただ改めて製本されたモンを読んでみて&他の著者の文章を読んでみて分かったのであるが、どうやらワタクシのソレだけが現場のソレと乖離してるみたいなのである(笑)ちゅーのも他の著者さんはワタクシもリアルでお会いした事あるから分かるのであるが、皆発達障害の現場で働いてるガチのプロなのである。こう書けば分かると思うが、ワタクシだけが発達障害支援の仕事をしていないガチの素人なのである(爆)元々依頼の内容が「実際に就労している発達当事者の観点からの必要な支援」という事だったので、ワタクシの観点から何が必要なのかを書いてみたのであるが、何ちゅーか現場の人が必要だと思ってる事と、ワタクシが必要だと思ってる事の間にはえらく差があるのである(^_^;)


*就労の先にあるモン

 昔のテレビで事業で失敗した起業家のインタビューをやっていて、ソコでその起業家の言った事は未だに良く覚えているのである。曰く「100万諭吉稼いだヤツが次に何を考えるか?」という事であるが、その答えは「200万諭吉稼いでみたくなる」なのである。要するに1つの大きい成功を得ると、更に大きい成功を狙いたくなるって事なのである。単純にカネが欲しいのもだけど、ソレ以上にその起業家は「カネを稼ぐ事=自己表現、自己顕示の一つ」と考えていて、カネはその指標って事なのである。ワタクシは発達障害の就労についても同じ事が言えるんじゃないかと思い、その可能性について書いたのである。つまりワタクシが書いたのは「就労に成功した後の、その次について」である。



 ぶっちゃけた話、ワタクシは「発達障害だけど就労できたぞ、バンザーイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ」の段階はもう終わってるか、もう間もなく終わるかだと考えているのである。10年ぐらい前は発達障害の本といえば、大きな図書店に「発達障害の○○についての考察、及び××についての検証」みたいなお堅いタイトルの学術本が2〜3冊ある程度だったのが、今じゃ「マンガで分かる発達障害」とか「サルでも分かるアスペルガー」みたいな一般向けの読みやすい本が多数販売されるまでに至っているのである。ソコまで理解が広がってるんだったら、最早就労できるか否かに真剣に悩む段階ではないと思うのである。コレから問題になるのが「当事者が就労した後、どうやって障害を抱えたままキャリアを積み重ねていくか」だとワタクシは考えているからである。



 そう、今は「就職できた自立できたぞラッキー( v ̄▽ ̄)」で済むだろうけど、その内自分のやってる事が周囲の健常な同僚とやってる事と違う事、健常な同僚がキャリアを積み重ねていくのに対し自分が殆ど何も変わってない事、皆と同じ様にやりたいけど障害云々で出来ない事、そういう事に悩むようになってくるとワタクシは考えてるし、実際ワタクシもソコで引っかかってるからである。あと人間関係ってのは正の面でなく負の面も少なからず含んでおり、ソレが利害や損得やキャリア云々に絡んでいるのなら尚更である。そういう健常者ですら四苦八苦してるような状況にどうやって挑むのか、ソレが今後の発達当事者へのサポートに問われる事なんじゃないかと思うのである。


*棘に要注意

 こう書けば、ワタクシが如何に気の早いネタを書いたのかが分かるってモンである(笑)でもってこの本、ワタクシは執筆者特権でフライングゲットしてたりするので、職場の同僚にも見せてあげたのである。でもって感想はワタクシへのお世辞も少なからずあるのだろうけど「すごく良かった」との事である。そしてその後に「前に書いてた本や原稿にあったような刺々しさが大幅に減ってて、ソコんトコ読み易くなってた」と続くので、ソコんトコは大いに反省である(´・ω・`)ワタクシとしてはそういう感情は上手く隠していたつもりなんだけど、やっぱ見る人が見たら分かっちゃうモンなんだなと実感させられたのである。でもってそういうネガティブな感情ってのは、正当性があろうとも気持ち良いモンでは決してないのである。


 だからワタクシが思うに、今までワタクシ含む数多くの当事者が本書いたり講演したりテレビに出たりしたけど、発達障害知名度が一定以上に上がらない理由ってのは、つまりそういう事なのである。ワタクシもそうなのであるが、発達当事者ってのは多かれ少なかれ健常者や健常者社会にイヤな目に合わされていて、ソレが理由で多かれ少なかれ怨恨を募らせているのである。そしてこういう機会をキッカケにして、その恨み辛みが言葉や文章から滲み出ているのである。だから健常者側が本能的に身の危険を感じてしまい、一定以上の距離から先には関係が縮んでいかないんじゃないかと思うのである。自分が思っている以上に、或いは自分が気付かない様な事までも、相手は見ている事もある。そう実感した今日この頃であった。