ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「スポーツの世界、とりわけプロスポーツの世界において、大事な事がさほど多くある訳ではない。闘う者にとってはいかに勝つか、視る者にとってはいかに楽しむか。大事なことはそれだけである」
By 沢木耕太郎
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*次期新型スポーツカーX
ニッポン車と外車の違いは数え上げれば限が無いが、決定的に違うトコは何と言っても「ハイパフォーマンスカーの有無」であろう。BNR32とか初代NSXとかが登場した時代(80年代後半〜90年代前半)は冗談抜きでニッポンのスポーツカーが世界最速だったのである。が、今はご存じのようにF1におけるホンダの栄光も、BNR32が強過ぎて世界中のグループAレースで出禁になった事も、スバルや三菱のWRCでの黄金時代も全て過去の話。バブル崩壊と280馬力規制のお陰でニッポン車は再び「ソコソコ速くてお買い得なスポ車」に逆戻りである(´・ω・`)しかもニッポン車の”聖域”とも言えた小型、小排気量、4WDの世界にも【アウディTT-RS】だとか【A45AMG】だとか【ルノー・メガーヌRS】だとかいうニッポン車顔負けのハイパフォーマンスコンパクトが次々出て来てるんだから、どうするんだよニッポン車って話である( ̄〜 ̄)
R35が偉いのは、そんな欧米スポーツの世界に堂々とパフォーマンスを武器にしてケンカ売りに行ったトコである。こういうのは大変失礼であるが、他のニッポン産スポ車みたく「欧米スーパースポーツと比べたらパフォーマンスは劣りますが、その代わり安くて便利で弄り甲斐があります」じゃなくて、かつての初代NSXやBNR32みたいに純粋なパフォーマンスで勝ちに行ったこと。ワタクシはその意気込みに惚れたのである。ところが残念な事に、R35に続くメーカーが(レクサスLFA除いて)全然出て来ないのである(´・ω・`)ワタクシはこのままR35を乗り継ぐか、あるいは外車に移るのかなと観念した矢先、よーやくニッポンから期待の対抗馬である【次期NSXが姿を現した】のである。因みに動画がコレである:
・・・・うーむ(-_-;*) 微妙だ、微妙過ぎるのである(笑)何ちゅーか、デザインからスポーツカーらしい荒々しさ、ワルっぽさが感じられないのである(´・_・`)R35に並ぶ世界トップクラスのスーパースポーツとして生まれるはずなのに、何だかすっげぇ草食系なのである(爆)もっとこう、獲物を狙うチーターみたいな獰猛さとムダを削ぎ落とした肉体美。そんなのが欲しいのである。あと課題になるのは何と言っても”速さ”である。発売するとなると絶対にR35と競合して何かと比較される&水野氏とSオーナーと開発チームが最後のビッグマイナーチェンジを以って迎え撃ちに行くであろうから、ソレをホンダがどう対抗していくんだって話である。
*レース屋のススメ
まぁC7コルベットも次期NSXもまだまだ先の話なんで、話題を変える事にしよう。とあるロンマニアの方(元80スープラ乗り、現R35オーナー)から聞いた話であるが、マンガの「湾岸ミッドナイト」とかに出てくるような最高速チューニングはもう衰退しちゃったそうである(^_^;)理由は「弄り尽くしたニッポン車よりも、ノーマルあるいはライトチューンの外車の方が速くて安全」だとの事。ポリフォニー・デジタルの山内一典シャッチョが所有していた自身のZ33フェアレディZを大金かけてチューニングしまくって、欧州車に勝るクルマを作れるのかどうかやってみたそうである。その結果として数値的には欧州車と同等かソレ以上のクルマが出来たそうなんだけど、何をどーやっても深い部分でのバランス取りが上手く行かなくて、乗り味は全然比べモンにならなかったんだそうである。何ちゅーか、この2つの話の中に、ワタクシはチューニングの限界点を見てしまった気分なのである。
だからワタクシは必要以上のチューニングはムダだと考える次第である。ソレでも愛車に手を加えたい、強くしたいと望むロンマニアの方に、ショップの選び方をワタクシなりに伝授してあげるとしよう。ショップを選ぶコツは「本業はレース屋で、その序で市販車もやってる」か「モノホンのレーシングドライバーがオーナーをやってる」のどっちかの条件を満たしてるトコ、つまりレースのプロを選ぶのがコツである。レースと言ってもサンデーレースだとか草ジムカーナとかショボいレベルのソレでなく、全ニッポン○×選手権とかいうレベルでレースやってるトコである。YオーナーもSオーナーもそうだったけど、バリバリのレース畑にいる/いた人ってのは、基本ムダな事をしないのである。だからショップにはクルマを良くするために必要なモンしか扱ってないし、扱ってるモンはほぼ間違いなく有用だと考えて良いのである。餅は餅屋というように、速くなるにはレースのプロに相談するのが一番なのである。
コレが今のニッポンのチューニング業界における問題点だとワタクシは思うのである。チューニングショップの中の人の多くは整備や商売のプロであっても、走りのプロではないからである。だから商売に走ってしまい、ムダなパーツやチューニングが横行するのである。欧米の走行会風景の写真と動画を観た事あるロンマニアの方ならご存じかも知れないが、欧米じゃニッポンのようなバリバリのチューニングカーは殆ど無い。ニュル北のような厳しいサーキットですら基本ノーマルである。ノーマルじゃ力不足の時だけ市販の車高調キットとかブレーキキットとかを組んだりするが、その程度である。ところがニッポンじゃ筑波2000みたいな緩いコースでさえ、バリバリのチューニングカーが当たり前の様にそんじょそこらをゴロゴロしている。だからニッポンのチューニングシーンはムダが多過ぎるのである。
*ノーマルのススメ
だから今の様にチューニング業界が廃れてきていても、ワタクシに憂う気持ちはミジンコ程も無かったりする。寧ろ逆に、ムダを排除してモノホンだけを残すための程好い過渡期だとすら思ってる次第である。コレからスポーツカーを購入しようとしているロンマニアの方に口を酸っぱくして言うが、クルマはノーマルが一番である。弄るとしてもメーカー直系カスタマー(TRD、NISMO、STIなど)やメーカー公認カスタマー(TOM'S、Modulo、IMPULなど)の商品で十分であり、モアパワーが欲しいのならクルマそのものを買い替えた方が吉である・・・
必要以上にモアパワーを求める
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パワーに対抗するための足回り強化や剛性アップが必要になる
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足を固めたらタイヤも太くする必要があるから、当然ホイールもセットで購入
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タイヤが太くなると、当然ブレーキも強化しなきゃならなくなる
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システム全体で発熱が強くなるから、冷却系も手を加えなきゃならなくなる
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メンテナンスサイクルが短くなるため、出費も当然増える
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その諸費用全部合わせたら、もっと良いクルマ買えるぐらいになってた
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( ゚Д゚)マズー
・・・というワケである。だから必要以上のチューニングなんかするぐらいだったら、もっと上のランクのクルマを買った方が幸せになれるのである。WRX-STIに300諭吉かけて弄るぐらいだったら、ボクスターかケイマンか中古の911をノーマルで乗った方が絶対幸せになれるとワタクシは断言する。さて、明日が休日だとはいえ遅すぎるので、さっさと寝るに限る今日この頃であった。