アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

SAVE ROCK AND ROLL

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「俺はどんなクソな音楽でも聴くようにしている。どんなクソからでも、何かしら吸収できるから」

By エディ・ヴァン・ヘイレン


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*四天王+6

 外国ソースで申し訳ないが【史上最も偉大なスラッシュメタルバンド10傑】なる記事を発見したのである。何だかんだ言って、やっぱワタクシはスラッシュメタルが大好きである。ワタクシは速くてヘヴィな音が好きだけど、実は暗い音は余り好きじゃないのである。ワタクシがデスメタルを「速くてヘヴィで(・∀・)イイ!!」と思ってもハマれなかったのは、デスメタルは暗いからである。スラッシュメタルは何ちゅーか、激しさの中にも”楽しんでる””明るくやる”って気持ちがあって、そういう雰囲気が好きなのである。さて上記ランキングについてのワタクシ的意見であるが:

  • 1位〜4位 → 彼らは「スラッシュ四天王」なんだから至極当然
  • 5位、6位 → 実績と人気を考慮すれば、良く分かる
  • 7&10位 → ビミョーな気もするけど、キャリアを考えれば分からんでもない
  • 8位&9位 → ファッ!?

というトコである。デス・エンジェルはソコソコ売れてた記憶もあるのだが、エキサイターってソレこそ「知る人ぞ知る」が良く似合うマニアックな存在だったと思うのである(^_^;)他のバンドはワタクシも最低1枚アルバムを所有しているから知っているのであるが、エキサイターだけは持っていない。中坊〜高坊時代に行きつけだったレコード屋にはビックリするほどマニアックなアルバムが多数あったが、ソコにすら無かったと言えば分かるであろうか(笑)


*不自由な長髪、停滞する皮ジャン

 コレ等のバンドは未だ現役であり、今尚スラッシュメタルシーンの顔なのである。が、よくよく考えてみれば、コレってすんごい問題なんじゃないかなと思うのである(-ω-;)だってどのバンドもデビューが80年代→その間、地位を脅かす活きの良い若者が一切登場してないって事だからである。別にスラッシュメタルに限った事ではなく、HR/HM全般にも言える事なのである。ニッポンの某HR/HM専門誌なんかが分かり易いと思うが、表紙が何時も古いバンドのソレしかなく、トップ記事は何時だって古いバンドのソレ。ジューダス・プリーストアイアン・メイデンが凄いのはワタクシも同意なのだが、ソレを30年以上に渡って引っ張るのはどうよって話である:


こんな風に「何がメタルで何がそうでないか」って分けるなんてワタクシに言わせればナンセンスの極みなのだが、ニッポンの某HR/HM専門誌を愛読するようなメタル原理主義者にとっては大事な事らしいのである┐(´д`)┌第一、上記で"NOT METAL"って言われた連中はメタルに影響受けてバンド組んだ→所謂後継者みたいなモンなんだから、歓迎こそすれ排除する必要は皆無なのである。


 自分を抑圧する権力への反抗。下らない社会のしがらみからの解放。その象徴としてメタラー達は長髪にして、ボロボロのズボンと皮ジャンを見に纏っているのである。が、メタルがある程度の地位を占めるようになったら、今度は外部からの干渉を拒絶するようになり、新しい事や変わった事をしようとする人を排除しようとする。自由と反抗のためのメタルが、寧ろ既存の社会や権力以上の不自由や閉鎖性や排他性をもたらしてる。何ちゅーか、ブラックジョークも良いトコである┐( ̄ヘ ̄)┌80年代に一大ブームを巻き起こしたメタルがその後一気に冷めてしまったのも、こうしたメタルの本質をリスナーたちが見抜いたからだとワタクシは思うのである。


*寛容ってムズカシイ

 こう言っちゃアレだが、メタラーって実は「権力から自由になりたい、しがらみから解放されたい」のではなく、ホントは「自分に都合の良い権力やしがらみが欲しい」なんじゃないかなと思うのである。だからブームが起きて一大勢力になると、ココぞとばかりに不自由・不寛容なメタルの世界が出来上がってしまうってワケである。何故そうなるか?メタル以外を理解しない/出来ない/しようとしないからである。だからメタル以外が全て”異物”に見えてしまい、拒絶反応を起こしてしまうのである。他のオタクと同様で、自分達は「認められたい、理解してほしい」って切実に思ってるけど、自分はその他を認めてないし理解していない。そりゃ閉鎖的になって下火になるわなって話である。


 こう言っちゃアレなのだが「メタラーは何故非寛容なのか」ではなく「非寛容だからメタラーになった」のである。その事はミュージシャン自身が実際に言ってる事なのだが、他人を理解しようとせずに自分の事ばかり言うから周りから嫌われて、嫌われた事に対する怒りや疎外感をぶつけるためにメタルを聴く&演るようになるのである。根本に「悪いのは社会や世間の方であり、自分達は悪くない」って考えがあるから自ずと結束が強くなり、アイデンティティ確立のため変人である事を誇るようになり、外からの批判に対して益々意固地になり、結束を弱めるであろう多様性を許容できない。ジョン・レノンが「ロックは死んだ。商業的になり過ぎて、宗教と化してしまった」って言ったのは、つまりこーゆー事なのである。


 こういうと「ロンの野郎が反メタルと化した」と思われるが、逆である。ワタクシはメタルが好きだからこそ、メタルには成長してもらいたいだけである。メタルは優れた音楽だし、もっと色んな人に受け入れてもらいたいとも思ってるのである。でもこうした閉鎖的&排他的メンタリティーのせいで、カルト宗教的な扱いをされてしまっている。ワタクシはメタル好きの端くれとして、ソレが我慢ならないのである。社会を変えたいのなら、先ず自分を変えろ。コレはワタクシが講演する度に必ずいう事であるが、つまりこーゆー事である。さて、YouTubeでメタル聴きながら書いてたら何時の間にかこんな時間になってたので(笑)さっさと撤収するに限る今日この頃であった。