アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE CRUSHER

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「もし他に方法がなければ乞食になってもいい。しかも乞食になったらその日から、手に入ったお金は自分のためにも、家族のためにも、無駄なことに絶対に浪費しないという徹底的な粘り強さ。これさえあれば、人間は誰でも金持ちになれるものである」

By フョードル・ミハイロビッチドストエフスキー


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


長時間労働のススメ?

 先日すき屋の親会社ゼンショーが【長時間労働についての第三者委員会からの調査報告書受領に関するお知らせ】なるシロモノを出したように。何故だか知らんが、ニッポンじゃ「自分は長時間○×したゾ☆(ゝω・)v」というのがステータスシンボルになってるのである。ワタクシの知る限りだと、長時間何かに打ち込んだヤツの相場って決まってるのである。ソレは「長時間ダラダラやってれば出来るレベルの仕事しかしてないヤツ」である。極限の体力と集中力が必要とされる事をやってるのならば「人間の体力や集中力には限界がある」って事を理解してるから、こんな発想は至らない筈なのである。何処かで手が抜ける、ムダが多い、あるいは惰性で出来る事しかやってないから、長時間続くワケである。でもって中身が大した事無いからこそ、時間の長さを自慢するのである。


 じゃあ何故ニッポン全体でこの様な精神主義が罷り通るのかと言えば、答えは「ニッポンが開国以来、1.5流のレベルで繁栄してきたから」である。産業でも学問でもスポーツでもエンタメでもそうであるが、ニッポンの十八番は「オリジナルをコピーして、アレンジして安く売る」である。チャリを漕ぎ出すトコを想像してもらえれば分かると思うが。0から1を生み出すのと、1を2や3にするのじゃ労力が大違いなのである。でもって上記にある「極限の体力と集中力が必要とされる事」ってのは、他ならぬこの0から1を生み出す行為なのである。でもって単純に利益を出すためだったら、1を2か3に増やす行為を延々と続けるのが一番確実で、一昔前のニッポン企業や今の中韓企業がやってるのが正にソレなのである。


 でもって、その方法で世界第二位の経済大国になっちゃった&その時の中心世代が今はお偉方になっちゃったモンだから、そりゃ自ずと「今までニッポンはこの方法で成功してきたッ!だから今後もコレで上手く行く筈ッ!」ってなっちゃうワケである。特にこの世代は親がアメリカにケチョンケチョンにやられた世代→多かれ少なかれアメリカ及びその他欧米にコンプレックスがあるのである。そういう連中にとって欧米流でないやり方で繁栄するのは「コレが俺達のやり方だッ!この方法で、何時か必ず上から目線な欧米を追い越してやるッ!」っていうアンチテーゼになるワケである。そういう考えがあるから「欧米ガー」って言っても、実権握ってる爺様連中は益々意固地になるのである┐('〜`)┌


*GoProの魅力

 初めて買ったのが5年前。サーキット走行を撮影するためのカメラを探していて、拘った昨日は不要&高いのはイヤだから単純なのにして、吊り下げる方式で撮影するから可能な限り小型軽量なのを。そういう用途で探し求めたカメラがGoProであり、以後は当ブログのサーキット動画及びサバゲー動画用のカメラとして活躍してるのはロンマニアの皆様ならご存知の通りである。車載カメラは【こうやって搭載してる】から、この様な動画が取れるのである:

コースが見えて、更にはステアリングやメーター各種までも見える。コレは「偶然そうなった」のではなく「意図的にそう撮った」のである。ただラインが取れてるかどうかだけでなく、その時の回転数や速度やブースト圧やステアリングワークまでも見る事で、ドラテクをより幅広く観察できるようにするためである。この位置にカメラを置くためには、カメラは小型軽量でなくてはならない。だからGoProなのである。


 でもって「カメラが軽くて小さい」って事は、ソレ即ち「身に付けてもジャマになり難い」って意味でもあるのである。つまりサバゲー時に身に付けていても、ゲームプレイのジャマになる事無く撮影ができる。でもってGoProの素晴らしいトコは【アクセサリーを用いてあらゆる場所に装着する事が可能】って事であり、ソレにより再現できたのがコレである:

コレはカメラをどの様にして装着したのかというと、こうやって装着したのである:

このヘッドマウントが非常に優れモノであり、動画にもあるように激しく動いても外れない&ズレないのである。何故ズレないのかというと、ヘッドバンドの構造もそうだけど、カメラが軽いからである。でもってサバゲー動画を取るにあたって、頭部にマウントするのが一番良いアングルが取れるのである。戦闘を良いアングルで撮影できるのもそうであるが、索敵時の臨場感も伝わるからである。身体や銃にカメラを固定してると、相手を見つけ出す緊張感が演出できないのである。


 そう、GoProの魅力は「必要なモンが付いてる」ではなく「必要じゃないモンが付いてない」なのである。車載動画なら従来の大きいカメラでも撮れるが、サバゲー動画はGoProレベルの軽量小型カメラじゃないと身に付けられないから撮れないのである。小さいと画質が云々?ワタクシもそうであるが、動画撮る人の殆どのニーズが「取り敢えず撮れればおk」なのである。だったらその機能だけを搭載して、その分値段を下げて、軽く小さくして、丈夫にすればいい。足りない分は必要なだけアクセサリーで補えば良いし、画像の編集が必要ならPCでやればいい。確かに高性能を求める顧客からはソッポ向かれるが、その代わり小型軽量である必要がある分野のシェアを得る事が出来る。ソレがニッポン製カメラとGoProの決定的な違いなのである。


*ニッポン社会vs資本主義

 GoProが大ヒットした後に【ソニーが似たようなモン出してきた】けど、あのソニーも墜ちたモンである┐(´д`)┌ムダが無くて小型軽量がアクションカメラの最大の売りなのに、余計な機能を搭載してデカく重たくしたら元も子もねーだろって話であるヽ(`Д´)ノソレより何より、ニッポン最高のイノベーション企業だったソニーは、何時から「オリジナルをパクって、性能良くして安く売る」っていう二番手商法に甘んじるようになったんだって話である。結局のトコは:

面白い人が面白いモン売るために会社立ち上げる

ソレに魅かれたやる気のある人達が集まって、気兼ねなくアイディアをぶつけ合う

イノベーションを起こして、大儲けして、大企業になる

「大企業=定年まで安定」って幻想抱いたヤツが大量に入社する

「企業を安定させるためには冒険しないのが一番」って理由でコモディティ化する

競走に負けて落ちぶれる

/(^o^)\ナンテコッタイ

ってトコであろう。昔のソニーとホンダはイノベーションの塊のような企業で、誰もやらないような事を平然とやってのける故にシビれて憧れたのであるが(笑)今じゃどっちも完全なコモディティー企業である┐( -"-)┌何ちゅーか、完璧なまでにニッポン化してしまったのである。


 何故ニッポンの企業はイノベーションが苦手なのか?答えは簡単、ニッポン社会と資本主義の相性が悪いからである。ニッポン社会ってのは儒教の影響がある農耕民族社会で、上の人間を敬い忠誠を誓う&安定した収穫のある生活を何よりも大切にする文化が根付いてるのである。でもってイノベーション命の資本主義社会ってのは、神の下では皆平等のキリスト教&デカい獲物を獲ってナンボの狩猟民族精神が根本にあるんだから、そりゃ相性が悪いに決まってるのである。つまりソニーとホンダってのは本来異端な存在であり、長時間労働で上に忠誠を誓うゼンショーワタミのがニッポン的な企業なのかも知れないのである(笑)まぁワタクシも当分はソニー製品やホンダ車のお世話になる事は無いんで、とっとと〆るに限る今日この頃であった。