ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「会社の目的はファンを作ること、顧客を作ることだ。そのためには、常識を変えたり、服(商品)を変えたり、世界を変えていかないと、ファンはできない」
By 柳井正
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*常識のパラダイムシフト
初代NSXの何が偉大なのか。世界初のオールアルミモノコック?アイルトン・セナや中嶋悟といった当時バリバリのF1トップドライバーが開発に参加した事?ワタクシの答えは「当時の”スーパーカーなんてモンは壊れやすいモンだろ””運転性能のためにドライバーが不便するのは当たり前だろ”という”常識”を否定してみせた」である。80年後半〜90年前半の当時世界中で猛威を振るっていたニッポン車全盛期において、従来ニッポン車の不可侵領域だったスーパーカーの世界に、満を持してニッポン車が参入してきたワケである。そりゃフェラーリだけじゃなく、欧州中のスーパーカーメーカーがガクブルしたはずである。残念な事にバブル崩壊によって当面お預けになったが、スーパーカー界のパラダイムシフトが起こる直前だったのである。
あと水野和敏氏曰く「ホンダ車で一番印象に残ってるのがオデッセイ」だそうである。氏曰く「今まで”業務用チックなダサい乗り物”の代名詞だったワンボックスカーを”クールでカッコ良い乗り物”に変えてしまった事が素晴らしい」んだそうである。つまりホンダ車の魅力ってのは「次はどんなイノベーションが飛び出すのか」「次はどんなパラダイムシフトを起こすのか」というドキドキワクワク感であって、オーナーに「俺は新しい時代の先駆けの一部なんだッ!」っていう値段によらない満足感を与えてるトコにあるのである。何ちゅーか、今度出る【アップルウォッチ】を購入する人も「旧世代の化石でしかない高級機械式がナンボのモンじゃい!」って思ってるだろうけど、ソレと同じ気持ちである(笑)
が、ホンダ属性のあるロンマニアの方には大変申し訳ないのであるが、今のホンダにゃパラダイムシフトやイノベーションの”パ”の字も”イ”の字も見られんのである┐(´д`)┌フィットとオデッセイの大成功で味を占めたのと、他メーカー同様にアメリカ式グローバリゼーションの流れを汲んだのもあって、ソコから「躍起になってイノベったりパラダイむらなくても、適度に良いモンを安く売った方が儲かるんじゃね」ってなっちゃったワケである。トヨタか日産と同じようなクルマを作って、ソコに+αの要素や過去の栄光のエッセンスを投入して差別化を図る。コレの何処にクルマ好きが唸るような”Power of dreams”があるんだって話である┐( ̄ヘ ̄)┌
*先駆けになろう
先日ネタにしたばかりのホンダのアレであるが、この度【正式に発表された】次第である。まぁワタクシの素直な感想としては「高けぇぇぇぇ( ゚Д゚)」といったトコである。ベースモデルが198諭吉で、上級モデルが218諭吉で、限定モデルが238諭吉。ソレだけなら別に何でもないが、色んな装備がオプション設定になってる事である。ソレ付けて色々やると、ぱっと乗り出しが250諭吉前後になるって話である。コレだったらあと50〜60諭吉の出費増を考慮しても、パワーが倍以上ある&長年の歴史で実績確かな【新型ロードスター】をワタクシは選ぶ次第である。ビートで実績があるのは分かってるが、やっぱ初物車、しかも軽にしては高過ぎるっちゅーのがワタクシの正直な感想である。
あともう一つは「高くても良いからコレを買いたい」って思わせるモンが不足してるのである。よーするに上記にある「クルマ史の先駆けの一部となれる喜び」が決定的に足らんのである。他メーカーがガクブルするような革命的新技術も無いし、今までの軽と比べて決定的に違うなにかも見当たらない。ぶっちゃけた話、新型ロードスターと比べ「値段の問題じゃないッ!ココが決定的に違うッ!」ってのがワタクシには見当たらんのである。もしワタクシがホンダディーラーの中の人だったとして、客が「ロードスターにするかコレにするか迷ってる」とか言われたら、ワタクシは「た、確かにパフォーマンスも走りも負けてるけど、ウチのはMRだし、値段が安いし、軽自動車だから税金も維持費も安いし(震え声)」としか言えないのである(笑)
*ガラケーとテレビ
こう言っちゃホンダ属性のあるロンマニアの方には大変失礼なのだが、ワタクシはこの高くて重たいS660を見ると、今時のニッポン製品のイヤなトコを思い出させられるのである(笑)古臭くて合理性の無い既存の考え方の枠から一歩も出ようとせず、根本部分での進化が無いままムダな機能や過剰な豪華さばかりが増えていって、そのせいで必要以上に高くなってしまってる。ガラケーやテレビに良く見られる典型的なニッポン製ガラパゴス製品のソレを、ワタクシはS660に感じてしまったってワケである(爆)昔のホンダ車はその枠をブチ破りまくったからこそ楽しかった&所有する喜びがあったのに、今回のソレには全くと言って良いほどソレが感じられんのである┐( ̄ヘ ̄)┌
あともう一つ気になったのが【開発担当が26歳】って事を前に押し出してる点である。何つーかR35誕生と共に水野氏が前に出てきたのと同じように、86/BRZと多田哲哉氏、新型ロードスターと山本修弘氏、新型NSXとテッド・クラウス氏みたいに、開発責任者が新車のマスコットキャラめいて前に出てくる事が流行ってるみたいなのである。が、ワタクシ的な意見を述べるとしたら「大事なのは肉体的年齢ではなく精神的年齢」ってトコである。水野氏が正にソレであるが、64歳だけど常に新しい事を吸収して取り込もうとしてる。まぁ前にも言ったけどクルマってのは実際乗って振り回してみない事には何とも言えんので、実際乗るまでこのネタは当面封印しようと思う今日この頃であった。