アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

SOMETHING GREEN AND LEAFY THIS WAY COMES

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「自分の心から好きな事をやれ。自分の骨の味を知れ。噛み締めよ。地面に埋めよ。掘り出してもう一度噛み締めよ」

By ヘンリー・デイヴィッド・ソロー


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*踵と爪先

 7年振りにMT車に復帰して、本格的に練習を再開した事が一つあるのである。ヒール&トゥである。フツーに街乗りしかしないのであれば不要なテクニックであるが、モタスポやるなら話は別である。速く走るにおいて、ヒール&トゥは必須のテクニックとも言えるのである。よくSNSのインプレなんかで「NDはアクセルが釣り下げ式じゃなくてオルガン式だから、ヒール&トゥがやり難い」って声があるが、慣れれば逆にオルガン式の方がやり易いとワタクシは思うのである。釣り下げ式は支点が上にある→アクセル全開にするためには踵を相当奥まで踏み込まなきゃダメだけど、オルガン式なら支点が床下にある→支点近くを踏めば梃子の原理で簡単にアクセル全開できるからである。


 NDだけじゃなくポルシェやBMWのMTモデルもアクセルはオルガン式だけど、ソレにはちゃんとした理由があるって話なのである。流石に7年振り&街乗りの速度じゃブレーキがシビアで速度域も低いから意外とバタバタするけど、コレが逆に練習になるのである。ちゅーのも、条件の厳しい公道で出来るようになると、サーキットで同じ事が簡単に出来るようになるのである。でもって、ワタクシが参考にしている動画がコレである:

流石にアレ過ぎて全く参考にならんのだが(笑)もしコレぐらい上手にシフトチェンジ出来たら、サーキットやジムカーナでも余裕のよっちゃんだと思うのである。マシンガンシフトは何回か試したのであるが、やっぱ脳ミソで描いたように身体って動かんモンである(-_-;)まぁ納車からまだ10日しか経ってないんで、コレからも只管練習である(`・ω・´)


*レーシングカーとコンプレックス

 でもってカスタマイズプランの方であるが、こちらの方はこちらの方で色々計画中である。何せ肝心のシートが見つからないんで、色々と計画を練り直しているのである(^_^;)まぁ世話になりたいショップは既に決めていて、近々挨拶に行く予定なので、先ずはソコで話を聞いてからである。基本はドラポジと足回りのカスタマイズで、後は精々アドバイスを貰ったり、定期的なメンテナンスの依頼をする程度である。大掛かりなパワーアップ系チューンはROM書き換え以外はする予定は無いし、エアロパーツを色々生やす気も無いし、ラッピングとかで飾り立てる気も全然無い。そんなカネがあるのなら走りに使った方が断然有意義だし、ソレより何よりワタクシは20世紀的なレースカーめいたチューニングは好きじゃないのである。



 前にも言ったように、今のレースカーは市販車の延長線ではない、今のチューニングは20世紀のまんまってのもあるけど、一番の理由は「レースカーもどきじゃなく、レースカーそのものを買えばいいだけの話だから」である。R35なら【R35GT3】があるし、NDだって【グローバルカップカー】がある。今時の有名所のスポーツカーなら、大概レース用のサーキット専用車が用意されてるんだから、そっちの方が確実に速い上に信頼できるからである。ナンバー無しのサーキット専用車でサーキットを目一杯責めたり、カップカー買ってレースに参加したり、或いはチーム立ち上げてGT3マシンでプロレースに参加する。こういう事をする人こそ、ワタクシは真の意味でのクルマ好きだと思うのである。


 じゃあ何故、レースカーめいたチューニングカーが今でも幅を利かせるのか。ワタクシが思うに、走りを楽しむ以外の目的があるからである。特に今はネット社会であり、SNSの全盛期である。見せびらかすのも、称賛を得るのも、極めて明瞭かつ迅速に貰えるんだから、そりゃ目立ちたくてしょうがない人、一人じゃ寂しくて仕方ない人はやる筈である。でもワタクシは、こういうのを見る度に「あぁ、コレのオーナーはコンプレックスが相当強いんだろうな」って思っちゃうのである( ̄〜 ̄)自分に自信が無いから、レースカーが持つ「速くて、ムダが無くて、強い」ってイメージにあやかりたくて、必要以上にハデにオーバースペックに仕立て上げてるんだなってオーラを感じるのである。


*今時のダウンシフト?

 とは言えワタクシも似たようなモンなので、コレ以上突っ込むと藪蛇になるのでやめておくとしよう(笑)ミリタリー趣味もそうだけど、やっぱスポーツカーを好んで乗るヤツってのは、多かれ少なかれこの手のコンプレックスを抱えているモンなのである。問題は「コンプレックスをどう昇華していくか」であり、ワタクシも未だに昇華への道を追い求めてる一人なのである。さて、ヒール&トゥの話に戻るが、ソレについてこんな動画もあるのである:

そう、トミ・マキネンはヒール&トゥを一切していないのである。ブレーキ踏んで、クラッチ踏んで、下のギアに入れて、半クラッチを使ってエンジンを煽ってるのである。ノルドのSオーナーはコレ観て「自分ならあと3秒縮められる」と豪語したが、ソレはまた別の機会にって事で(笑)


 コレが何処の馬の骨か分からんヤツがやってるのなら兎も角、4年連続WRCチャンピオンのマキネンがやってるんだから、そりゃ気にするなってのがムリな話である。コレやってクラッチは大丈夫なのか云々、タイム的にはヒール&トゥするのと比べてどうなのか云々といった感じに、疑問が色々浮かんでくるのである。R35の頃は「左のパドルシフトをポン」の一言であっけなく片付いた事も、NDだとこの様に色々と考えながら遊べるってのが、ある意味MT車を買う醍醐味なんじゃないかなとも思うのである(笑)まぁこの事は、今度行くショップのオーナーに聞いてみようと思うので、何時もの様に早い明日に備えて寝ようと思う今日この頃であった。