アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

MOTEL CALIFORNIA

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「成功の栄冠を憧れる事は咎めるべきでない。ただ、栄冠にだけ憧れてその日を空費することこそ、咎められるべきである」

By アンリ・ポアンカレ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*強く、速く、大きく

 強い乗り物、速い乗り物、大きい乗り物は、男の永遠のロマン。コレはワタクシのみならず、乗り物属性や機械属性のあるロンマニアの方々にとっても、唯一絶対のジャスティスである事は疑う余地も無いであろう(笑)人間というナマモノが他のナマモノと決定的に違うのは「人間は究極を追い求める」という事である。生身の場合はソレが「より速く、より高く、より遠くへ」であり、ソレを具現化したのが陸上競技である。じゃあ乗り物の場合は何かというと「より速く、より強く、より大きく」であり、ソレを具現化してるのがモータースポーツであり、鉄道や船や航空機であり、そして軍用兵器なのである。なぜそういった分野に熱狂的なファンがいるのかと言えば、つまりそういう事なのである。


 フツーの乗り物にもその片鱗はあるのであるが、やっぱレースカーとか軍用車両とかにある「特定の用途を究めるためだけに、物凄いコストと労力をかけて、その他の全てを犠牲にしてまで達成する」っていう一途さに、乗り物属性や機械属性のある人は壮大なロマンを感じ、この上なく惚れ込むってワケである(笑)ソレと関係あるかどうかは分からんが・・・


・・・巷で話題になってる【ガールズ&パンツァー(以後ガルパン)劇場版】を観に行った次第である(爆)ワタクシにアニメ属性は無いのであるが、ソレでも全然観ないというワケではないのである。たま〜〜に観たくなる作品があって、ソレがまどマギだったり、ガルパンだったりするワケである。因みにガルパンは既にTVアニメ全12話&OVA版も観ていたので、コレも観ようと思った次第である。

 多分アニメ属性のある他のブロガーさんがこの作品について延々と述べているだろうから、ワタクシから敢えて述べる事は殆ど無いであろう。ガルパン属性のあるロンマニアの方ならば既に鑑賞済みとは思われるが、興味があってまだ観てないという方に対し、ワタクシから2点ほどアドバイスである。1つ、劇場版を観る前に、最低でもアニメ全12話とOVAは観ておくべきである。そうじゃないと、何が何だか分からん設定が山ほど出てくるからである。2つ、後々DVDやBDで観ようとは思わず、観るのならば映画館で観るべきである。家に100型のモニターとリアルサラウンドのあるホームシアターがあるのなら話は別であるが、そうでないのなら映画の迫力が1/3にならないよう、迷わず映画館へゴーするべきである。


*乗り物好きの究極の夢

 ガルパンの魅力は何か。スタッフの戦車に対する並みならぬ知識と造詣と熱意?萌えと燃えの巧みな融合?ワタクシの答えは「ファンに”この世界に女として生まれたら、絶対に戦車道やりたいッ!”って思わせる事」である。クルマ好きが「レーシングカー乗ってみたいッ!」って思うのと同様に、戦車好きだって「戦車に乗ってみたいッ!主砲をブッ放したいッ!敵戦車をブッ飛ばしたいッ!」って願望があるに決まってるのである(笑)コレがクルマ好きならば、カートでレースを体験する事が出来るし、市販車を用いてサーキット走行もできるし、その気になってカネさえあればプライベーターとして色んなアマチュアレースに出る事も可能である。


 が、戦車好きはその限りではないのである。まず陸上自衛隊に入隊しなきゃいけないし、入隊したからといって戦車部隊に所属されるとは限らんし、運良く入隊できたからって戦争はまず起こらないだろうし、起きたら起きたでリアル死を覚悟しなきゃいけない。でもガルパンの世界には、ソレが全く無いのである。フツーの女子高生が何気なく戦車に乗っちゃって、そんで戦車を走らせまくって、スポーツ感覚で戦車を用いた撃ち合いして、その上誰も死なないし怪我もしない。ワタクシに戦車属性は無いのであるが、戦車好きならば「戦車好きの究極の夢だッ!俺もこんな世界に生まれてぇぇぇぇぇヽ(`Д´)ノ」って心の底から思ってるだろう事は容易に想像付くのである(笑)


*人間関係の現実と理想

 あとガルパンで秀逸だなって思った事は「部活とかにある人間関係のクソさを決して描かない」という事である。中坊高坊大坊時代に部活(特にサッカーやバスケといった人気も人数も多い競技)やってたロンマニアの方の中には「○×(競技名)は好きだけど、○×部はもう懲り懲り」っていう方も居るんじゃないかといるんじゃないかと思うのである。部活には青春や感動といった綺麗な部分だけではなく、その裏には多少なりと人間関係のドロドロが含まれてるモンなのである。でもってそのドロドロは人間の感情由来であるが故に理不尽で予測不可能な上、人数が増えれば増えただけ、目指すモンが大きければ大きいだけ深く広くなるから、ソレがイヤになる人も少なくないのである。


 でもって機械好きだとか乗り物好きだとか、或いはアニメ好きっていう人種は、この手の人間関係に馴染めないか、弾かれてしまったか、時にはソレにより迫害された場合もあったりするのである。じゃあそういうオタク連中は集団行動や一体感に対する憧れが無いのかといえば、答えは「ノー」である。AKBヲタとかラブライバーなんかが良い例であるが、寧ろ逆に強烈な一体感を欲してるのである。そう、ガルパンはソコんトコの夢も叶えちゃってるのである。何かを純粋に好きになった娘たちが、余計な邪心を省いて意気投合して、皆で一つになって大きな目標へ邁進する。コレこそ正にオタク連中が「人間関係の究極の夢だッ!俺もこんな世界に生まれてぇぇぇぇぇヽ(`Д´)ノ」ってなるソレなのである(笑)


*オタクの願望

 というのが、ガルパン劇場版を鑑賞したワタクシの率直な感想である(笑)作品そのものに対する率直な感想は上記にもあるように、戦車属性やアニメ属性のあるorガルパン属性の強いブロガーさんの記事にたくさん書かれてると思うので、ホントのホントにワタクシから改めて言う事はもう殆ど無いのである(^_^;)ワタクシには戦車属性も無いし、アニメも殆ど見ないから、ヘタな事書くと”ツッコミ→炎上”の2連コンボを喰らいかねないからである(爆)コレがもし「レース道を邁進し、トップレーサーを目指すために切磋琢磨するおにゃのこの物語」だったら言いたい事は山ほどあるのだろうけど(核爆)生憎ワタクシは戦車に然程興味は無いのである。


 ただストパンといい艦これといい、ニッポンでミリタリー物がウケる要因としては「ニッポン人に戦争のリアリティーが無いから」というのもあるんじゃないかと思ったりもするのである。コレがアメリカなんかだと、リアル戦闘機乗ってミサイルで他国機墜とした人だとか、リアル戦車で他国戦車壊したり、リアル艦船で戦争した人が居る→ソレと否が応にも比べられて「いくらなんでもリアリティ無さ過ぎ」って言われるんだろうけど、ことニッポンにおいてはソレが非常に薄いのである。ミリタリーや戦闘体験に対するリアリティが無いからこそ、ソレに捉われず自由にフィクションを追求できると思う・・・ってマジ話するのもアレなんで(笑)さっさと寝るに限る今日この頃であった。