アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

DESTROYER - OR ABOUT HOW TO PHILOSOPHIZE WITH THE HAMMER

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「家族は社会組織の根本である。もし家庭という生地が弱ければ、国家という布地は、最終的には崩壊するしかない。政府というものの原型さえも、本質的には“家庭”の中で学ばれ成り立っているものである」

By マービン・トケイヤー


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*親父vs父親

 最近動かしてなかったR35を久しぶりに駆って、何時もの様に聖地アキバまで巡礼に行ってきたのであるが(笑)噂に聞いた通りポケモンGOプレイヤーで凄い事になっていたのである(^_^;)皆が皆スマホを掲げ、ホコ天を練り歩いているのである、時々周囲の人々のスマホを向ける方向がとある場所に集中するスポットがあるのであるが、鈍臭いワタクシでも「あぁ、ココにポケモンが居るんだな」ってのが一発で分かるのである。電池を食うせいか良く見るとスマホのコネクターから(恐らく充電用携帯バッテリーに繋がってる)ケーブルが生えていて、ヨドバシカメラ行ってみたら携帯用バッテリーが根こそぎ売り切れてたりするのである(;^_^A)何つーか、改めて凄い事になってると実感した次第である。


 まぁ先日も述べたようにワタクシにはポケモン属性が無いので、ワタクシはワタクシでヘッドホンで好きな音楽流しながら街を練り歩いていたりするのである。そんな時ヘッドホンからふとニルヴァーナのこの曲が流れてきたのである:

世間的にはヒット曲ではないが、ワタクシが何となく好きな歌の一つである。特に1分20秒あたりからの「俺は親父が欲しくてしょうがなかったけど、俺には父親しか居なかった」ってトコが「あぁ、カート・コバーンん家もこんな家庭だったかぁ(^_^;)」って唸ってしまうのである。


 フツーの幸せな家庭で生まれ育ったロンマニアの方々には想像し難いモンがあるだろうけど、父親って常に中身があるワケじゃないのである。通常は「子供の頃から常に見守って支えてくれた→だから親父を自ずと敬い、自ずと親孝行したくなる」のだが、ソレが逆の家庭もあるのである。よーするに「子供なんだから、父親を敬わなければいけない」から始まる親子関係があるのである。父親は単にメシ食わせて学校行かせて、ソレを以って「父親としての義務は果たしたから、お前も子の義務を果たせ」って主張するのである。よーするに本来育まれるモンが無く、形式としての義務が先走りする関係である。ソレをカートは「俺は親父が欲しくてしょうがなかったけど、俺には父親しか居なかった」と歌ってるのである。


*手段と目的、形式と中身

 何故ワタクシがその意図に気付いたかって、まぁつまりそういう事である('〜`;)家族に限った話ではないが、通常は中身があるからこそ形が出来るモンなのである。でも一部の中身の無い人間はソレを認めたくないorソレを誤魔化したいから「形を整えれば中身があるように見える筈」って考えるのである。だから大恋愛はしてなくても「周りがそうしてるから、特殊な人に思われたくないから」って理由で異性付き合いを始めて、ホントはしたくないけど「周りがそうしてるから、しないと一人前の社会人と見られないから」って理由で結婚して、ホントは欲しくないんだけど「結婚した人はそうしてるから、親に良い顔したいから」って理由で子供を作るのである。そういうバックボーンがあると、形だけの家族が出来上がるのである。


 ワタクシの経験上、そういう家庭で育つとどうなるかって、兎に角何につけても中身の無い親子関係が出来上がるのである。とにかく形形アンド形で、悪い言い方をすると形だけ取り繕って人生終了まで繕い逃げるって感じである。中身が無いと時間が経てば経つほどに問題は山積みになっていくのだけど、ソレすらも取り繕って有耶無耶にして先送りにして、もうどうしようもなくなった時点でやっと手を出しても既に手遅れ。よくこの手の機能不全家族が最後に悲劇的な結果を招くのは、つまりそういう事である。中身のある家庭ならば事前にケンカ上等で延々と腹割って話し合ったり行動したりして解決するのを、中身が無い家庭は話も行動も出来ないから、放置して山積みになった挙句に潰されてしまうからであある。



 じゃあ何故形に拘るかって、そうすれば社会や世間の中で安心して生きていけるからである。社会に限らずどんな組織もそうだけど、ルールやマナーに忠実でありさえすれば、見捨てられる事は基本無いからである。でもって「ちゃんとした結婚をして、ちゃんとした家庭を築いて、ちゃんと子供を育んでる人」ってのは、社会にとって及第点のロールモデルなのである。だから自分で何も生み出せない、自分の力で生きていけないヤツってのは、このロールモデルにしがみつく事で社会の一員と認めてもらい。安定と安心と安全を得ようとするのである。古今東西意識低い系は一定数居るモンであり(笑)そういうヤツは自分の意見を言わず、何事も笑って誤魔化し、誰かにぶら下がって人生を終えるのである。


*ソレでも人生は続く

 だからワタクシは前々から「結婚しない自由、結婚しても子供を作らない自由、離婚する自由はもっと尊重されるべき」と主張しているのである。無論、家族や子供を持つ事の意義や重要性は良く分かってるつもりだし、ソレをする権利をワタクシは最大限尊重する次第である。が、家庭を作りたくない人に「結婚しないヤツはおかしい」って理由で同調圧力掛けて家族を作らせるのは間違ってると思うのである。何故かって、そういう中身の無い家庭の一番の犠牲者ってのは、何時も子供だからである。大人がテメェの我儘で痛い目見ようと勝手だけど、子供を巻き込むなって話である(-_-#)子供は親を選べないだけでなく、親が作る環境でその後の人生が左右されるんだから、子供からすれば堪ったモンじゃないのである┐('д')┌


 じゃあ運悪くそういう家庭に生まれちゃったらどうすれば良いかって、理解した上で自分が直せるトコから直していくっきゃないのである。理不尽だけど、被害者意識を声高々に掲げたって時間は元に戻らないし、相手が反省する事も無いからである。或いはカート・コバーンがやったように、そういう感情を別の真っ当な形で表現するってのも良い方法だと思うのである。コレは防衛機制で言うトコの”昇華”ってヤツであり、要求不満を解決するために最も有効な手段とされてるソレである。だからそういう家庭に生まれ育ってしまったら、変にボヤいたり悪口言ったりするよりも、何らかの形で自己表現を極めれば良い・・・という事をセンスの無いワタクシが言うのもアレなので(笑)お暇するに限る今日この頃であった。