アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

BAKESALE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「革新的なことをしていると、たまに過ちを犯す。一番良いのは、すぐその過ちを認めて、次の革新を急ぐことだ」
By スティーブ・ジョブズ

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*全身之イノベーション
 国産スポーツカーがグローバル市場に打って出るにおいて一番重要なのは何か。速さ?信頼性?コストパフォーマンス?ワタクシの答えは「イノベーション」である。欧米のクルマ作りってのは伝統があるが故にソコに縛られて新しい事がし難い事が間々あり、その点ニッポンはクルマ産業やクルマ文化の歴史が浅い分ソコんトコの縛りが緩く、新しい事や奇抜なアイディアを試し易い状況にあるのである。だからこそイノベーションは欧米に対抗する為の武器となるのであり、初代NSXなんかは正にそのイノベーションの塊なのである。

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 もしもワタクシがあと30年ばかし早く生まれていたら、ワタクシは間違いなくこの初代NSX買っていたであろう。何故って、最高にワクワクするからである。速いだとかステータス性があるとか、ンなモンはどーでも良いのである。この全く新しいスポーツカーから新たな歴史が紡がれて、オーナー達はその新時代の生き証人となる。その興奮はフェラーリランボルギーニといった既存のスーパーカーじゃ絶対に得られないモンだからである。結果的にホンダにその余力が無くてNSXを育てられなかったのがアレであるが、育てられたらマジでスポーツカーの歴史が変わってた可能性があったとワタクシは思うのである。

*スポーツカーの東横綱
 でもNSX登場から18年後、つまり2008年、ワタクシは新時代の生き証人になるチャンスを得たのである。古参のロンマニアの方々ならご存知の通り、最初のR35(MY08)である。マジで最初にこのクルマに乗った時、ワタクシは「新時代キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!コレからはR35が新たなスポーツカーの王者になるッ!フェラーリランボルギーニやポルシェがナンボのモンじゃいッ!」ってマジで思ったのである(笑)世界中で売れまくって、今後もマイナーチェンジやフルモデルチェンジを繰り返して、20年後ぐらいにはポルシェ911を押しのけて新たなスポーツカーの東横綱になる。あの時のワタクシはそう確信してたのである。

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 そういう夢を抱きながら最初のMY08に6年乗り、次のMY14NISMOに7年乗り、その後どうなったかはクルマ属性のあるロンマニアの方ならご存知かと思うのである( ̄▽ ̄;)何時の間にか水野和敏氏が日産を辞め、カルロス・ゴーンレバノンに逃亡し、あの時のホンダ同様に日産も余力が無くなり、新型の登場も無しにズルズルと作り続けられてる有様である(;´Д`)ンでもって最大のライバルだったポルシェ911は997→991→992と順当にフルモデルチェンジを重ねて進化を続け、そしてワタクシも夢を捨てて911サイドに寝返ったというワケである(笑)

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 そう、ワタクシがR35を選んだ理由は、ソコにイノベーションによる好奇心のシャワーがあったからである。でもってコレ以上R35に乗り続けても好奇心が満たされる事は殆ど無く、且つNISMOの値段がバカ上りしてしまったため、R35を裏切って911についてしまった次第である(笑)今となっては911の方が色んな新しくて面白い事をしているし、百歩譲っても半導体云々でR35はもう実質買えなくなってしまったので、ワタクシが911に乗り換えるのは必然だったのである。次また新時代到来を予感させる国産スポーツカーが出たら考えないでもないが、その時は当分来なさそうである( ̄~ ̄)

*王道は時間で決まる
 でもって今まで色んなクルマ乗ってきてワタクシが思った事は「クルマの良さは作り続けられた時間と比例する」という事である。同じ車種が何十年もかけて世代交代を繰り返し、その間にムダが徹底的に削ぎ落され長所が徹底的に伸ばされ様々なトコが最適化され、その結果実に個性的且つイヤな乗り味の全く無いクルマが完成するのである。GT3をサーキットに持ち込んだ時、ワタクシは大層興奮したモンである。そんな速度域でも破綻しない安定した挙動、受け入れやすく許容範囲内のRRレイアウト、徹底的に煮詰められた各種バランス等々。速さは兎も角、走りの質ではR35NISMOよりもGT3の方が圧倒的に上である。

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 アクセルを踏む右足の筋緊張を緩めたら、その緩めた分だけ気持ち速度が落ちる。この絶妙なアクセルフィーリングは計算や技術で出せるモンじゃなく、長年の経験とデータ蓄積が無いと実現不可能なのである。歴史の浅いニッポン勢がこの欧州勢の造詣の深さに勝とうと思ったら、イノベーションを起こすしか方法が無いのである。イノベーション起こして新たな方法論を確立しスタートを仕切り直して、先に開発した分だけ時間のアドバンテージを得るという感じである。もう速さだとかコスパだとか、そういうのでスポーツカーの価値を推し量る時代は国産でも終了している。その事に早く気付くべきだと思う今日この頃であった。