アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE UNKNOWN

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「三流は人の話を聞かない。二流は人の話を聞く。一流は人の話を聞いて実行する。超一流は人の話を聞いて工夫する」
By 羽生善治

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。

*なんでや!阪神関係無いやろ!
 ぶっちゃけた話、クルマにおける最高速に意味は無いと思うのである。0-100km加速なら街乗りでもサーキットでも重要であるが、最高速なんてのは10キロぐらいの直線がないと出せないからである。当然、そんな直線があるトコなんてニッポンじゃ一部のテストコース以外存在しない&ンなトコは一般には解放されてないので、最高速なんてどーでもいいのである。そんな中で【マセラティが最高速度334km/hの特別仕様車を発表した】って言われても「最高速なんてどうでもいいし、ソレより何よりマセラティのクルマってのがねぇ(-_-;)」という感想しか出てこないのである。

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 てゆーかソレ以前に「マジで334km/hなんて出るの( ̄~ ̄)」ってのがワタクシの率直な疑問だったりするのである。ちゅーのもその速度ってのは、フェラーリランボルギーニみたいなレースカーめいた形状したボディ&700馬力以上のエンジンがあってやっと出せるシロモノであって、空気抵抗の大きいセダン形状&”たったの”580馬力しかないのに出せるのかって話である。ソコんトコの技術的な部分の解説が欲しかったトコであるが、残念ながら何処にも見つからんのである(´・ω・`)因みにコレじゃない素ギブリは最高時速280kmほどである。

*たかが呪縛、されど呪縛
 確かに90年代の国産スポーツカー黄金期は様々な名車を生み出したが、その代わり一種の「呪縛」をも生み出したのである。ソレは「国産スポーツカーは若者が安く買って弄って遊ぶモンであり、良い大人が走りを楽しんだりステータスシンボルとして乗るモンじゃない」という固定概念である。R35がデビューした時も「車体価格も消耗品代も高過ぎる」「弄ったら保証が無くなる」といって騒がれたのも、その呪縛ゆえである。だから値段を高くして売る事ができず、色んなトコで妥協を強いられてしまい、結果として欧州車に及ばないモンが出来てしまうとワタクシは考えてるのである。

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 何故こうなってしまうかって、ワタクシが思うに「カネをかけられないから」である。水野和敏氏がR35開発した時もそうであるが、やっぱコストを考えると妥協しなきゃならんトコが増えてしまうのである( ̄~ ̄)例えば足回りをスカイラインからの流用じゃなくて本格的に専用設計すれば、上記動画でガンさんがダメ出ししてたトコの半分は解決するのである。が、ソレやるには新たに色々と新設計しなきゃならず、その結果新車価格が跳ね上がってしまうのである。本来ならバブル期の内にそういうのが出来るように高級志向にシフトしなきゃならなかったのであるが、その機会を逃してしまったのがケチの付き初めだったのである。

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 コレが86/BRZだったら、ソレでも良いのである。元々86/BRZのコンセプトが「若い人にスポーツカーの楽しさを味わってほしい」だから、細かい諸々があっても「兎に角クルマ遊びを楽しめれば良い」「ソレ以上が欲しければ上級車種をどうぞ」で押し通せるのである。が、RZ34はもう乗出しが500諭吉を超えてる→欧州下位スポーツカーと価格帯が重なるので、当然ソレ等と競合するためのガンさんの言う「ドライビングプレジャー」ってのが要求されるのである。昔ながらの「パワーのあるエンジンさえ積んでればソレでおk」では済まないのである。

*黄金時代の終わり
 とにかくパワーが出て頑丈なエンジンさえ積んでて、値段がソコソコ安ければいい。熟成度の足りなさはチューニングで何とかすればいい。ドライビングプレジャーはパワーとスリルで誤魔化せる。ソレが2002年までの国産スポーツカーの在り方だったのである。輸入スポーツカーと質の違いを述べても「海外出羽守乙。弄れば国産のが速いし、コスパも国産の方が優れてる」で押し通されてたのである。ソレがバブル期が終わった事で今までの様に安く高性能に作れなくなって、コスパという武器を失った国産勢が色々と迷走してるのが今である。

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 無論、国産メーカーも昔と比べ格段に頑張ってるが、やっぱ上記にもあるように「バブル時代にガチっとかなかったのが痛手だよなぁ(´ヘ`;)」ってのが正直な感想なのである。ビンボーになってから貯金しろと言われても中々出来ないのと同様、ン十年後への投資なんてのは余裕のある時にしかできないし、余裕のある時にやるべきなのである。まぁコレはクルマ業界に限らずあの当時のニッポンの主要業界全般に言える事であるが、質で量を補えるようにしておかないと、ピークが終わった時に一気に凋落してしまうのである。勝って兜の緒を締めよはマジだったと思う今日この頃であった。