アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

AMERICAN IDIOT

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「独立の精神なき者は、つねに他人をあてにする。他人をあてにする者は、必ず他人の態度を気にする。他人を気にする者は、必ず他人にお世辞を使う」

By 福沢諭吉


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*働きアリとスクールカースト

 コレは有名な話であるが、簡略に説明するとしよう。アリのコミュニティーを監察してみると、2割がよく働くアリ、6割がフツーに働くアリ、でもって2割が働かないアリに分かれるそうである。で、其々の2割のよく働くアリと働かないアリを選り分けて、人工的にコミュニティーを形成し直すとどーなるのか?答えは「よく働くアリのコミュニティーと働かないアリのコミュニティーで、また2:6:2の割合で分かれる」のだそうである。コレを発表したセンセ曰く「誰も働かなくなる時間を減らし、安定した労働力を保つ集団維持の戦略」だそうである。何ちゅーか、コミュニティーでの役割云々とか言い出すのは、ヒトとかサルとかの比較的高位なナマモノだけだと思っていたが、アリにもあったとしたら面白いなと思ったワケである。


 でもってスクールカースト、この言葉を聞いてトラウマがぶり返したロンマニアの方もいるかもしれないが、ワタクシの知ったこっちゃないので悪しからず(笑)聞き慣れない人には改めて説明しよう。スクールカーストってのは、よーするに学校内での人間関係の序列である。簡単に分けるとこんな感じである:

バラモン(Aグループ、1軍などとも呼ばれる)

所謂クラスの中心的な存在。男女問わず人気があり、教師も一目置く存在。高いコミュ力や要領の良さ、端麗な容姿や抜群のスポーツセンス、文武両道でカリスマ性があるなどの属性を数多く持つ。大概は先天的に持った素質でなる場合が多い→自身にカースト的意識がない場合が殆どだが、クシャトリヤから後天的な努力でのし上がってきた人間はその限りではない。


クシャトリヤ(Bグループ、2軍などとも呼ばれる)

バラモンの取り巻きか友人をやってる集団。バラモンほどではないにしろ、ソレなりの高いポテンシャルを持っている。バラモンになりたいという上昇志向が強く、そのための努力を日々怠らない。流行に人一倍敏感で、カースト内の人間関係の動向を非常に気にする。自身の位置が不安定なのとその上昇志向の強さゆえ、しばしばイジメなどの問題を起こすこともある。


*バイシャ(Cグループ、3軍などとも呼ばれる)

クラスの約半数を占めるであろうバラモンクシャトリヤから外れてしまった集団。ポテンシャルは良くもなく悪くもなく、一言でいうと「地味」である。大概は出世ゲームに興味が無い人か、出世ゲームに負けて”落ちて”きたクシャトリヤの人達で構成されている。クラス内ではエキストラ的な存在か、あるいは道化役を演じてる場合が多い。クシャトリヤと同じく立ち位置が不安定である。


シュードラ(Dグループ、4軍などとも呼ばれる)

バイシャの中でもコミュ力不足、オタク的趣味、性格的な問題などによって弾かれて孤立してしまった集団。端的に言うと嫌われ者、イジメられっ子である。そのためイジメの対象になるか、元からいない存在として扱われやすい。最悪の場合不登校や引きこもりなどの問題を起こす事もある。卒業してもこの事がトラウマになり、人間不信や対人恐怖から仕事や恋愛に支障をきたしたり、そのまんまニート化してしまうこともある。

といった感じである。過去バイシャかシュードラだったロンマニアの方々、古傷にタバスコを練り込むような真似をしてスマソ(笑)学校時代とは異なり、大人になったら自分の意思で所属するコミュニティー(会社、趣味のサークル、ネット内ギルドなど)を自由に選べる。で、ソレでカーストはなくなるのか?働きアリの話同様、新しいコミュが出来たら出来たでカーストが再度生まれる。ワタクシはそう思うのである。


ルサンチマン大爆発

 オタクだからバイシャやシュードラになるのか、あるいはバイシャやシュードラだからオタクになるのか。まるで「ニワトリが先かタマゴが先か」の議論であるが、この観点で行くと後者じゃないかと思うのである:

フツーに生活していれば、まず最初に一般的な趣味(スポーツ、ファッション、カラオケなど)から入る

ところがソレらの趣味は1人では楽しめないため、自ずとコミュ力や適応力が必要になる

バラモンクシャトリヤだったら全く無問題だから、ソレがそのまま趣味になる

コレがバイシャやシュードラだと一緒にやる相手がいないか、いても意思疎通が出来ないから楽しめない

ところがアニメやマンガやゲームだったら1人でも楽しめる

バイシャやシュードラの避難所として、自ずとオタク趣味が嗜まれる

故にバイシャやシュードラだからオタクになる

・・・ってワケである。たとえオタク趣味を嗜んでいてもコミュ力や適応力があれば、ソレを上手くオブラートしてバラモンクシャトリヤになれるし、ワタクシ自身そーゆー人を何人か知っている。所謂”ギーク”ってヤツである。でもって、バイシャやシュードラのソレは所謂”ナード”なのである。


 どうやってギークとナードを見分けるか、ソレはルサンチマンの有無である。ギークには殆どソレがないが、ナードのソレはルサンチマンに満ちている場合が多い。分かり易いのがスバヲタである(笑)30代〜40代のスバヲタはスバル&インプSTIをこの上なく愛する。スバル車&インプが優れてるのもそうであるが、一番の理由は「平均的な年収があれば誰にでも買えるから」である(爆)30代〜40代のクシャトリヤだったらBMWバラモンだったらポルシェはいけるであろう。コミュ力や性格ってのは、学生時代よりも社会人になってからがモノを言うようになる。そしてソレがそのまんま年収に繋がっていく。ワタクシの知人に1人、圧倒的なコミュ力で都内にマンション買ったヤツがいたりするのである(^_^;)


 おそらくバイシャかシュードラ出身であろうスバヲタの言い分は「インプSTIは安い値段で倍以上高い外国車のパフォーマンスを引き出しているし、たとえ相手がスーパーカークラスでもチューニングすれば互角の勝負が出来る。俺はネームバリューでムダにカネを使うバラモンクシャトリヤ連中とは違う。俺はヤツらと違い、本物を見抜く目を持っているんだ<( ̄^ ̄)>」ってトコであろう。確かにその言葉には偽りは無いとワタクシも思う。が、問題はコストパフォーマンスとか実際の速さだとか、そんなトコにはないのである。一番の問題は、その言葉の裏にはルサンチマンが多分に含まれてるという事なのである。


*オタクのカースト

 で、学生時代にオタクとして虐げられていた人達にとって、ネットは正に救世主である。ネットやケータイを伝にして、同じ境遇の仲間を全国単位で募れるのだから。で、集まったら集まったで、今度は全員平等なのか?答えは「ノー」である。例えばみんカラ関係のオフ会。同じオタク属性のあるバイシャやシュードラ出身といっても社会人になってコミュ力が向上して、ソレにより収入がアップする人もいる。そーゆー人はクルマのチューニングにもカネをかけられるし、コミュ力もあるから話題の中心になりやすい。この時点でソイツはバラモンなのである。


 そうすると当然クシャトリヤ的な人も登場する。彼らは働いて得たカネの殆どを、時には鬼ローン組んでまでクルマに注ぎ込み、自分の家からン百キロも遠方にあるようなオフ会にも積極的に顔をだし、その様子は逐一ブログにアップして、バラモン的な人に対してはブログを書く度にコメント入れる事を欠かさない。最初は「クルマを強くすることによって、恰も自己を強く見せるための自己顕示欲的行動」だけだと思っていたのだが、ソレは他にも「クシャトリア上位、更にはバラモン入りを目指した自己アピール」って面をも持っているのである。


 でもって、ソレについていくだけの気概もカネもないヤツは、自ずとバイシャになるワケである。強制的な場所でない&出入りが自由だから、この場合シュードラは存在しない。こーゆーコミュニティーが出来る&その中で再度カーストの再構成がある意味自然なことなのであるが、ワタクシが個人的に気に食わないのは上記にもあるようにルサンチマンの存在である。ワタクシもGDB時代に経験したのであるが、あのルサンチマンから来たと思われる唯我独尊的なスバル至上主義、他社の存在を認めない排他主義的なオーラを浴びていると、何時の間にかコッチまでドス黒く染まりそうだったからである。


*異教徒の魅力?

 ハイ?( ・ω・)そーゆーお前さんのカーストは何処だって?では、恥ずかしながらお答えしよう(笑)ワタクシのカーストは異教徒、よーするにカーストもへったくれもないである(爆)なにせ上記のカーストってのは他人の心を”読める”フツーの人たちのヒエラルキーであって、アスペルガーである故に心なんぞ生まれつき読めない→フツーでないワタクシには死角は無かったって話である(核爆)何ちゅーか、学校、職場、オフ会、サバゲーとか各種コミュに所属していたのであるが、何故か何処へ行っても中心人物になれなければイジメにも会わない→実はハナっからカースト外だったってオチである(^_^;)


 一応、ソレなりの努力はするつもりであるが、でも当分はアスペ的異教徒生活が続きそうである(^_^;)何せどんなファッションをすればウケる/ウケないのかが全然分からないし、相手の表情から感情が全く読み取れない。相手のカーストなんか全然分からないし、ソレ以前に人の名前と顔を覚えられない(笑)でも人間はやっぱり社会的なナマモノである。1人で生きていくには限界がある。何時かはカーストの中に身を置かなきゃならなくなる時が来るんじゃないかと思うのである・・・・と、幾らなんでも必要以上に長文を書いてしまったため(爆)さっさと締めるに限る今日この頃であった。