アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

B-DAY

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「サッカーが野球を凌ぐことはありえない。野球ってのは僕ら黒人が暴動を起こさなくても、白人に向かってバットを振り回せる唯一の場なんだから」

By エディ・マーフィ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*究極の平凡さ

 ぶっちゃけるまでも無い話だが、ワタクシはスポーツカー以外には殆ど興味が無い。でも「興味が無い」という事と「知らない」という事はまた別である。興味が無い&乗りたくなくても、最低限の知識ぐらいは仕入れておくのがワタクシクォリティー、ぶっちゃけた話、良いモンの良さを知るためには、比較として悪いモンも知っておく必要があるのである。そういう意味では【NV200バネット】の乗り味は確かにアレであったが、アレであったからこそ「良い乗り味とは何ぞや」を考える機会を与えられたのである(笑)というワケで、トヨタと並ぶ大衆車メーカーであるフォルクスワーゲン(以後VW)の最重要車種である【新型7代目ゴルフ】にはソレなりに注視していたのである。コレ見たワタクシの感想は「究極に平凡なクルマ」というモンであり、勿論良い意味で言ってるのである。この手の「可能な限り数を捌いてナンボ」の大衆車にとって、一番大事なのは「凡庸さ」だからである。


 この新型ゴルフ、何ちゅーか全体的に「可もなく不可もなく」なのである。デザインだとかサイズだとかドライブフィールだとかいったモンは、いわば主観的な価値観なのである。偏差値を下げ過ぎれば質の低下を酷評され、かと言って上げ過ぎると好評の裏でアンチが発生してしまう。だから主観的に評価される部分ってのはその真ん中、つまり偏差値50ぐらいを狙うのが一番確実なのであり、今回も無難に平均点を狙ってまとめ上げているのである。でもって客観的に評価される部分(燃費、出力、重量、価格、安全性能など)はシッカリ改善してきている。ニッポンじゃトヨタ車なんかがそうであるが、所謂「とりあえず」で選べるクルマが一番売れるのである。一般的な人々にとっては「クルマ=移動と運搬のための道具」であり「良いクルマ=最大限のコストパフォーマンスを示すクルマ」であり「クルマ選びの基準=とりあえず無難なヤツ」なのであるから、ソコを狙っていく上で「凡庸さ」は重要なのである。


 だからこの手の大衆車を知る&試しに乗ってみるって事は、言い換えれば「最大公約数の大衆がクルマに何を望んでるか」を間接的に知る行為でもあるのである。特にワタクシみたいに「ハイスペックなクルマにしか興味ない」とか言うヤツは、大概大衆から弾かれたオタク野郎である(笑)この手のオタクは「自分達こそクルマとは何かを知る超越種。平凡な連中とは格が違う」と思い上がっているが、そんな事は絶対無い。因みにソースはワタクシ(爆)だから何らかんら言って、代車を乗り回すのは楽しいのである。世の中に絶対的価値の基準が無い限り、相対的基準こそが有意義な基準となる。そして相対的価値の精度を上げる方法は、ひたすら経験と知識とサンプル数を増やす。後にも先にもソレだけである。


*さぁ、野球場へ行こう

 契約して以来ロクにすっぽ観ていなかった衛星放送であるが(笑)最近じゃMLBの試合をちょくちょく観てるのである。今は丁度地区優勝目指して一番白熱してる頃なので、地区優勝&プレーオフのかかったチーム同士の試合は自ずとエキサイトする→つまり消化試合に入る前の今頃が一番の観頃なのである。中継観て何時も思う事は「やっぱメジャーリーグは(・∀・)イイ!!」である。ワタクシは野球経験が無い&野球に詳しいワケでもないが、ソレでも観ていて「MLB>>>超えられない壁>>>NPB」って感じてしまうのである。無論・・・

・・・・こういう風に、野球分からなくてもメジャーリーガーの尋常じゃない身体能力の高さから来るプレイを観てるだけでも楽しいのであるが、何ちゅーかソレだけじゃないのである( ̄〜 ̄;)しばらく考えた結果分かったのは「球場の圧倒的な違い」である。ぶっちゃけた話、プレイじゃNPBの選手たちも負けていないとワタクシは思う、でも球場だけは圧倒的に違うって話である。こーゆー時は文章よりも写真である:


PNCパーク(ピッツバーグ・パイレーツ


ミラーパーク(ミルウォーキー・ブリュワーズ


AT&Tパークサンフランシスコ・ジャイアンツ


コメリカパーク(デトロイト・タイガース


「花より団子」が座右の銘のワタクシであるが(笑)そんなワタクシでもMLBのスタジアムの美しさはイヤと言うほど分かる。そりゃNPBの選手たちが「自分の実力を試してみたかった」以外にも「あの球場でプレイしたかった」と言う理由が良く分かるってモンである。因みにコレ、極端に良い一部を誇張したソレでは決してない。30球団ともこんな感じのスタジアムなのである。蛇足であるが2球場以外は全部天然芝で、開閉式じゃないドーム球場は1か所だけである。そりゃ全米中の美しい野球場を回りながら大好きな野球をプレーできるんだから、野球好きじゃなくたって心が躍るってモンである。でもって、ニッポンの球場はこんな感じである:


東京ドーム


マツダスタジアム


札幌ドーム


ワタクシは別に悪くないと思うのである。特にマツダスタジアムなんかはニッポンじゃベストだと思うのであるが、何ちゅーか上記のMLBのソレと比較すると見劣りしてしまうのである(^_^;)ワタクシが思うにコレは球場内に原因があるのではなく、問題は球場外にあるのである。


 MLBの球場ってのは、よく見てみれば背景にある街並みと凄く良くマッチングしてるのである、何ちゅーか、街並みや周囲の風景そのものが球場の一部になってるって感じである。だから球場で区切られている感じがせず、何処までも奥深く見える→とてつもない解放感があるのである。NPBのソレが見劣りしてしまう理由が正にソレである。開放型の球場でも、何ちゅーか周囲の景観と合っていないのである。ドーム球場なんかはもっと顕著で、あのドームが区切られ感を益々強めてしまい、その結果広くても閉塞感を感じてしまうのである。MLBでも一時期流行ってた密閉型ドーム球場&人工芝がココ十数年で開放型&天然芝に回帰してるのも、この景観による効果が大きいからではないであろうか。あともう一つは「NPBは同じような形状の球場が多い」って事である。だから色んな球場を巡る楽しみが少ないのである。


*遊びvs真剣勝負

 ワタクシが思うに、コレは「ベースボール」と「やきう」の双方における”野球”の解釈の違いにあると思うのである(笑)ベースボールじゃ「野球=ゲーム」である。野球は"Ball Game"であり、選手はソレを"Play Ball"する。つまりメジャーリーガーは「プロスポーツ選手」と言うよりも「プロゲーマー」なのである。つまり遊びの究極の延長線。遊びなんだから選手も観客も楽しまなきゃ損だから、スタジアムも当然「楽しむ事」を主眼に置いた作りになる。だからあの様なバリエーション豊かな球場になるのである。反面やきうでは「野球=真剣勝負」である。試合は即ち”為合い”であり、意地とプライドがぶつかり合う場所なのである。真剣勝負なのだから、スタジアムは当然「公平さ」を主眼に置いた作るになる。だから球場内がほぼ同じ寸法の没個性化した球場になるのではないかと思うのである。


 無論、どっちが良いのかを決めるのは観る人であり、決してワタクシではない。ただワタクシは「遊びでやってる人達の方がより良いプレーをしてるんだったら、やっぱ野球はゲームなんだろうな」と考える方なので、やっぱMLB支持に回ってしまうのである。よーするに「結果が全て」っちゅー話である。いくら「やきうにはやきうの良さがある」とは言っても、やきうが停滞してる間にもベースボールは成長を続けているという事実、トップクラスのやきう選手の殆どがベースボールプレイヤーに転身してるという事実。コレをどうするんだって話である。ソフトバンク王貞治氏も言っていたが、ニッポンの各種分野に違わず、やきうも今が過渡期なのである。何ちゅーか、ニッポンは過渡期が多過ぎる。そう思わざるを得ない今日この頃であった。