アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

SATISFACTION IS THE DEATH OF DESIRE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「お金って人間の力を表すただの指標ですよ。ただ、指標としては非常に優れている。なにしろこの世界のあらゆるものには、例外なく値段が付いているんですから」

By 堀江貴文


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*価格って何ですか?

 デビューから7年でようやくココまで来たというか、ある意味当然の結果というか、遂に【アメリカにてR35NISMOの値段がポルシェ911ターボのソレを超えた】との事である。R35NISMOの価格はニッポンのソレと少ししか違わんのであるが、問題は911ターボの価格である。アメリカはクルマ市場がデカい上にアメ車天国→他国メーカーが競争に勝つため挙って安く売る事は知っていたが、にしても超安い(^_^;)もしもニッポンでもポルシェ車この価格なら、ワタクシは悩み過ぎて脳ミソが干乾びてしまってた事であろう(笑)でもってR35オーナーとしてのワタクシの正直な感想を述べると「アメリカにココまで評価してもらえて正直嬉しい」ってトコであろうか。


 アメリカって国は、国そのものが世界最高のブランドである。ニッポンで良くある欧米コンプレックス&自国に対する卑下なんてモンが殆ど無いから、モノを純粋に「優れてるか否か」で評価するのであり、当然価格もソレに合わせて付けられるのである。そんなアメリカで「R35NISMOは911ターボと同じ価格を付けても売れる」って評価されたんだから、そりゃ良いニュースに決まってるのである。無論、ワタクシは価格が全てだとは思わん。が、世の中にある価値観の中で、最も客観的かつ普遍的なモンを上げろと言われたら、やっぱ価格になってしまうのである。何故なら価格ってのは企業が決めるモンじゃなく、消費者つまり市場が間接的に決めるモンであり、そして価格にそぐわないモンは市場により自然淘汰される。だから価格は優れた指標なのである。


*7年目の覚醒

 故にワタクシは「安くて良いモンなんぞ存在しない」と主張するのである(笑)何故ならホントに良いモンならば、値段を上げたって皆欲しがるモンだからである。フェラーリなんかが良い例であるが、値段をドンドン吊り上げていっても売り上げが落ちるどころか、寧ろ逆に最高利益を更新し続けている。市場に「値上がりしても買う価値がある」って思われてるからである。だからモデルチェンジや新型が出ても値段が変わらないor安くなるブランドってのは、言っちゃ悪いがその程度の価値しかないのである。さて話は変わって、こんなモンを本屋で見つけたのである:

何ちゅーか、この上ない今更感がするのである(笑)インプWRX-STIはもう9冊目で、登場からまだ2年しか経ってない86/BRZすら3冊目なのに、R35は何とコレが初めてのムックなのである(^_^;)元々オーナーの絶対数も少ない&ノーマルで殆ど完成し尽くされて弄るトコが無かったのであるが、7年も経つと一番数の多い初期型(07〜09年モデル)の保証が終わり、手放すオーナーも増えたから中古市場に良い値段で出回るようになって、当初は困難だったチューニングも確立されてきたから、今回こうしてムックにまとめられたのであろう。


 でもって「何か欲しくなったか?」と問われたら「相変わらず何も欲しくない」とだけ答えておくとしよう(笑)今のクルマももうすぐ終わりだし、次のは今以上に完成されたソレなんで、手を入れるトコなんか皆無だからである。ただ完全に手を加えないのかと言われたらそうでもなく、細かいトコには新しいのに乗り換えた後もちょくちょく手を加える事もあるだろうから、そんな時にカタログ的なモンがあった方が便利かなと思って購入したワケである。あと各種消耗品やメンテナンスに関するノウハウも結構書いてあったりするので、コレから中古を買ってオーナーになろうとする方にとっては有用なのではないかとワタクシは思うのである。


 あとR35チューニングに対するワタクシの見解は「ノーマルで十分。どうしても弄りたきゃGT-R特別指定部品にしとけ」であり、基本的に変化は無い。ちゅーのも「弄って更に良くなった」って話を、ワタクシは殆ど聞いた事が無いからである。聞こえてくるのは「ブーストアップしたらエンジンブローした」とか「エアロ変えたら空気の抜けが悪くなってエンジンオイル温が上がった」とか「パッド変えたらローターが、ローター変えたらキャリパーがダメになった」とかいった、一つのメリットのために多くのデメリットを被ったって話ばかりだからである。雑誌やムックやミーティングなら兎も角、実際に街やサーキットでチューンドR35を殆ど見かけないのは、つまりそーゆー事なのである。


*純正の魅力

 何故こうなるかっていうと、R35ってクルマは肝心なトコ(足回り、空力、エンジンなど)にはシッカリとカネ使って開発してるからである。他社の国産スポ車で社外入れると単純に性能が上がるのは、国産スポ車は値段が高くなると売れない→コストを削って開発しなきゃならんからである。例えばGDBインプなんかは、純正足が7諭吉ぐらいなのに対し、社外足は良いのだと20諭吉ぐらいする。そんだけコストが違えば、そりゃ性能が上がる筈である。でもってR35の場合はエンジン400諭吉&ミッション270諭吉&サスペンション65諭吉&タイヤ36諭吉と、社外なんぞ目じゃないほどカネかけて作ってある。そりゃヘタに手を加えたって、デメリットがメリットを上回るワケである。


 あと純正の強みは何と言っても「蓄積されたデータの質&量」である。社外品がいくら優れてると知っても、ソレはニッポン国内の道路やサーキットだけにおいて、少数のプロドライバーにだけよりテストされたソレである。国内には有名なチューニングショップやパーツメーカーは多数あれど、ニュル北まで行ってテストしたなんて話はワタクシ聞いた事が無い。が、メーカーは世界中のありとあらゆる道でのテストデータと、大勢のプロドライバーが世界中で参戦したレースのデータを所有してるのである。その豊富なデータを基に経験と知識のある人達が大勢集まってガッツリとカネかけて開発されたんだったら、そりゃ社外の出番なんか無いって話である。


 ワタクシが思うに、チューニングってのはこういったバックボーンをシッカリ考慮した上で行われるべきなのである。ソレが分からないんだったら、ノーマルのまま乗るのが一番賢い選択なのである。無論、時にはバカになってみるってのも新たな境地を切り開く手段の一つだと認識はしているが、生憎ワタクシは意図的になるまでもなく既にバカだし(笑)百歩譲ってそうでないとしても、バカになるだけの(肉体的、精神的、金銭的などの)余裕も殆ど無いので、今は遠慮しておく次第である(^_^;)ソレより何より、ワタクシにゃノーマルを完全に使い切るだけの実力も知識もまだまだ全然足りてないので、当面はそっちに注力したい今日この頃であった。