アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

COUNT YOUR BLESSINGS

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「女に恋することは、自由主義の教育である」

By ウィリアム・コングリーヴ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*失敗者にはなりたくない

 受験で東大や医学部を目指したりする最大のメリットは何か?ワタクシは「失敗者にならないで済むこと」と考えているのである。東大卒だったり医師免許所有者ならどんな時代でも就職に困る事は無いし、失職しても再就職だって余裕で出来る。ぶっちゃけた話、ソイツが犯罪やって前科モンにでもならない限り、東大卒や医者がニッポンにおいてメシを食うに困る事はまず無いのである。ワタクシが医師免許を持ってるからこそ、パッパラパーのアスペルガー野郎でも今の生活ができるのである(笑)特にニッポン人ってのは権威とかに弱いから、こういう肩書は何よりも有効なのである。その事を身をもって体験して以来、ワタクシは厚労省に足向けて寝られなくなってしまってるのである(爆)


 ワタクシのトコにも以前「アスペルガー医学生なんですけど、医学部は卒業すべきですか?」という質問があったのであるが、上記理由でワタクシは「大変なのはワタクシもそうだったから分かるけど、卒業しといた方が断然良い」と答える次第である。医師免許持ってれば医者のバイトが出来る→最悪の場合はソレだけで食っていけるけど、持ってなけりゃコンビニのバイトしかない→ヘタしたら食っていけなくなるからである。ワタクシはじめアスペルガー当事者ってのは、必ずと言って良いほど何処かで挫折するモンである。だから学歴はあるだけあった方が良いし、資格や免許も持てるだけ持った方が良い。理想や夢は大事だけど、ソレだけじゃ食っていけないからである。


*99%の幸せ

 そう思ったのも、最近話題になってる【息子3人を東大生にした母親が”恋愛はムダ”って言ってた】を読んでからである。このカーチャンについてとやかく言うヤツが結構いるんだけど、ワタクシは上記理由で「このカーチャンのやった事は強ち間違っちゃいない」と考える次第である。調べてみたけど、このカーチャンは学校の勉強だけでなく外国の本とかで一般教養もつけさせているみたいだし、一部の人は「恋愛しない、片付けや家事をしないなんて」って言うけど、ワタクシだってガキの頃はやってなかった次第である(笑)家事や掃除洗濯なんて大坊になって独り暮らししてたら自然と身に付くし、東大生ってだけで合コンじゃモテまくる。東大生になれれば幾らでも何とかなるんだから、ソコんトコ心配無用ってワケである。



 まぁ「1人ぐらいはハーバードとかオクスフォードとか、ニッポンだけじゃなく世界のトップ目指して留学しても良いんじゃね?」とは思うけど、ソレこそ余計なお世話ってモンである。ちゅーのも、親の立場になって「自分の子供にどうなって欲しいか」を考えると、やはり「成功者になって欲しい」よりも「失敗者になって欲しくない」が上位に来るからである。百人に一人の競争に打ち勝ってフェラーリロールスロイスを乗り回す人生よりも、ベンツやアウディを一生乗り継いで行ける余裕のある人生を送って欲しい。その方が子供にとっては長い目で見れば幸せだし、ついては孫の人生も良いモンに出来る。だからワタクシはこのカーチャンのやってる事は強ち間違いとは思えんのである。


 でもって、ニッポンってのは生まれながらニッポンに住んでる人には分かり難いかも知れんのだが、世界でもトップクラスに住み易い国である。治安も良いし、社会インフラはシッカリしてるし、政治的にも安定している。ニッポンという国で絶対的な肩書を手に入れられれば、そんな超住み易い国においてかなり高レベルな生活が手に入るのである。ぶっちゃけた話、ニッポンで成功できれば「幸福」ってシロモノの99%が手に入るとワタクシは考えてる次第である。自分の子が残り1%を手に入れられるマジモンの天才と確信してるか、或いは子供の方が全てのリスクを背負う強烈な意思を持ってるのなら話は別だけど。そうでないのなら99%の幸せを目指すのは悪い選択じゃないとワタクシは思うのである。


*よく考えよう、現実は大事だよ

 こういう書き方をすると「夢を追いかける事を子供に教えないでどうする」だとか「ロンは地位とカネの話ばかりをする俗物」とか言われそうなのであるが(笑)ワタクシは単に現実主義者なだけである。夢を追いかけるって言うのは簡単だけど、やるのはメチャクチャきついモンである。何十人、何百人に一人しか成功しないような世界の中で、精神的肉体的経済的に追い詰められながらも挑戦を続ける。その難関を易々と突破できるマジモンの天才か、或いは狂気に限りなく近い情熱を持ってない限り、成功者への道はまず耐えられないのである。ドラフト1位で入団するプロやきう選手ですらホントにスターにまでなれるのはほんの一握りだけであり、残りは球界を追われて、ロクに勉強してない無資格の高卒のまま社会に解き放たれるのである。



 でも大学受験ならば時間と根気さえあれば(比較的)誰にでもできるモンである。こう言っちゃアレなのであるが、自分に合う勉強法が見つかれば&シッカリと時間をかければ、東大や医学部って思った以上に何とかなるのである。このアンポンタンな道楽モンのワタクシですら国立医学部入れたんだから、コレ以上説得力のある実体験談は無いと思うのである(笑)繰り返し言うが、ワタクシは子供の夢だとか遣り甲斐だとかを否定する気は毛頭無く、寧ろあるんだったらシッカリ伸ばしてやるべきだと思ってる。才能や狂気が無いのなら成功者への道は耐えられんし、才能や狂気が無いのなら”非失敗者への道”を選ぶべきと言ってるだけである。


 無論、具体的な受験のメリットも分からないまま、無暗矢鱈に子供を受験戦争に放り込むやり方はワタクシも大反対である。そういう親の考える事って、よーするに「子供が成功した=その種と卵である親が優秀である証左」っていう防衛機制であり、とどのつまり親のエゴでしかないからである。実はワタクシの親がソレだったから、ワタクシもその気持ちは良く分かるのである。ホントはテメェのエゴを押し付けてるだけなのに当の本人はソレに全く気付いておらず、ソレどころか「子供のため」「子供を思う親心」って綺麗事で正当化されてしまってる。ホント厄介なのである( ̄〜 ̄)さてワタクシは教育論よりもMGS5の続きがやりたいので(笑)さっさとPS4を起動させたい今日この頃であった。