アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

IF YOU SWEAR. YOU’LL CATCH NO FISH

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「愛の敵は、慣れるということである」

By 亀井勝一郎


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*チューニング文化滅亡論

 コレは以前から言ってる事であるが、このまま行くとチューニング文化はあと20年もすれば廃れるだろうとワタクシは考えてるのである。ND5RCが納車されて、久しぶりにチューニングという行為に触れてみて、その上で改めて感じた事である。無論、人間には体格の個人差とか、美的感覚の違いってシロモノがあるから、ソレを埋めるためのカスタマイズ(シート交換やホイール交換やデコレーション用アクセサリーなど)は残るだろうけど、昔の走り屋が好んだようなチューニング(パワーアップやウィング類装着やレースカーめいたカスタマイズなど)は廃れるだろうと思うのである。理由はR's Meetingの時のブログにも書いたと思うのだが、メーカーとチューナーの技術的乖離が年々大きくなってるからである。


 市販車を突き詰めた延長にレーシングカーがあった20世紀までなら、市販車にレースカーめいたチューニングを施す方針はあっていたのである。が、今は21世紀である。レースカーはガソリンエンジンとパワーの追求を止め、エンジンを小さくしハイブリッドを活かす方向に切り替わってしまってるのである。市販車は市販車でアクティブエアロやアクティブサスやアクティブデフを進化させて、レースではレギュレーション上NGな電子制御技術を進化させる方向に向かっているのである。で、従来のチューニング屋は何処へ向かっているんだって話である。本屋でチューニング系の雑誌を開いてみると、ソコには相変わらず昔ながらのクルマを昔ながらの方法で弄ってる記事しかないのである( ̄〜 ̄)


 つまり技術が進化し続ければし続ける程、旧来のままのチューニング屋が手を加えてパワーアップできる出来る領域は減っていくのだから、自ずと廃れていくってワケである。ワタクシみたいに80年台後半〜90年台後半の国産スポ車黄金期に影響を受けた世代が健在な内は&ベースとして使える旧式の車両のタマがある間は、チューニング屋もある程度生き永らえる事が出来るだろうけど、その後はって話である。あと20年もすれば黄金期世代は年老いたためクルマを降りる人が増えるだるけど、新しい世代がチューニングを始めるとは思えんのである。世の中に「スポーツカー=高級車」ってイメージがある限りステータスシンボルとしては残るだろうけど、チューニングベースとしては残らんだろうとワタクシは思うのである。


*慣らし運転のススメ

 さて、話をNDネタに戻そうとしようジャマイカ(笑)慣らしも順調に進んでいて、漸く(てゆーか、もう)750kmに到達したのである。この頃になると「よーっし、今日はもうちょっと上まで回しちゃうぞ〜(・∀・)」って感じになってくるので、益々楽しくなってくる次第である(爆)因みにディーラーの担当さんに「指定の慣らし方ってありますか?」って聞いたトコ、答えは「ンなモン無い」だそうである。曰く「距離が浅い内に過激な事さえしなければいい」との事なので、ワタクシは念のために定番の”1000km慣らし法”を採用してる次第である:

  1. 最初の500kmまではレブリミットの50%以上は回さない&シフトチェンジもジックリ確実にやる
  2. 500kmからは100km増える毎に、レブリミットを10%ずつ引き上げて、シフトチェンジも気持ち早めにやる
  3. 1000km過ぎたらレブまで回しておk、つまり慣らし終了

といった感じである。でもって今750kmだから、5200rpmぐらいまで回しちゃってるのである。ココまで回すとNDのトルクバンド(因みに4800〜7000)に掛かってくるため、踏むのが楽しくなってくるってワケである。


 最近では「慣らし運転はしなくていい」ってう意見も多くて、担当さんも同様の事を言っていたが、ソレは街乗りオンリーの非スポ車の話である。フツーに街乗りしてる限り、そういうクルマってレブリミットの50%以上回す事は滅多に無い→つまり慣らしをしてるようなモンだから、敢えて意識して慣らしをしなくても良いってだけの話である。でもNDはスポ車&スポーツ走行の予定があるから、慣らしが必要なのである。何故慣らし運転が必要かって、こういう理由があるからである:

慣らしって要するに、可動部分を擦り合わせてバリを取って、可動部同士の当たりを出す行為

慣らしをせずに荒っぽく扱うと、擦り合わせに際して余計でないトコまでも削れてしまう

余計でないトコが削れると負荷が均等にかからなくなり、不必要に削れた部分の負荷が他と比べ大きくなる

その負荷が長い年月とかけて、徐々に徐々に傷を大きくしていく

その結果エンジンが壊れてしまい、エンジン寿命が縮まってしまう

( ゚Д゚)マズー

だから長い距離をかけて、徐々に負荷を上げて慣らしていく

当たりが出るまでは確かに長くなるが、余計でないトコは削れなくて済む

余計でないトコは削れてないから、負荷が均等にかかる

余計な傷が無いから、長年負荷をかけても大丈夫でいられる

エンジン寿命が長くなる

(゚д゚)ウマー

・・・というワケである。だからモータースポーツのように通常より強い負荷をエンジンに掛けるような事をするならば、慣らし運転は欠かせないのである。あと蛇足であるが、いきなり何百キロも走らない方が良いとの事である。曰く「走行と休止を繰り返してエンジン(及び他パーツ)が熱膨張→冷却収縮のサイクルを重ねる事も、走行だけではつかない当たりを付ける方法の一つ」って事であり、長距離走るとこの膨張⇔収縮サイクルが少なくなるから良くないんだとか。だから長距離走るんだったら高速道路と一般道路を上手く織り交ぜて、トイレ休憩とかの小休止を適度に加えると良いそうである。


*ガソリン時代の終焉

 話はちょっと戻って、故にワタクシもNDに関しては、R35同様に弄り込む気は殆ど無い次第である。純正シートがワタクシに合わないからソコだけは交換して、ソレに際してステアリングポジションが合わないのならばソコも是正して、サーキット走行用に4点固定ハーネス入れて、先ずはソレだけである、あとはミニサーキットやジムカーナに合った足回りにして、必要ならパッドも変えて、リミッター切るためにROMチューンして・・・って、思った以上に結構あるのである(笑)でもラップタイムを追っかけて大掛かりなチューンに望む気は今んトコ無いし、今後も無い事は確実である。ROMチューン以上の出力が欲しいのなら、クルマそのものを買い替えろ。コレがパワーアップに関するワタクシのジャスティスである。


 確かにチューニングの時代は廃れるだろうけど、ワタクシは別に悲観してない次第である。何故なら弄らなくても、クルマが楽しい事に変わりはないからである。だから「チューニング文化が無くなったら面白くなくなる」って思ってるヤツってのは、高い確率で手段であるはずのクルマ弄りが目的と化してるヤツなのである。でもってトヨタ曰く【2050年までにはガソリン車を無くす】って事だから、いずれにせよ従来のチューニングが廃れるのは既定路線だとワタクシは予言するのである。昔を懐かしんで何時までも過去の遺産にすがり続けるか、あるいは新しい時代と新しい走りを受け入れて引き続きクルマを楽しむか。ワタクシは迷いなく後者を選ぶと断言する今日この頃であった。