アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

MANDRAKE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「家庭は日本最大多数に取りては幸福なる処ではなく、忍耐の処である」

By 内村鑑三


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*最大公約数の勝利

 先日【ロードスターRF】の話をしたばかりであるが、その後またND絡みのニュースが入ってきたのである。NDがニッポンとイギリスとオーストラリアのカーオブザイヤーを受賞したのは知ってたが、何と【ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー&ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤーの二冠も獲得した】んだそうである(∩´∀`)∩

オーナーであるワタクシが言うのもアレであるが、NDが世界中のカーオブザイヤーを総なめにするのは、偶然ではなく必然なのである。まず第一に、やっぱクルマは、特にスポーツカーは、デザインが良くてナンボなのである。2年前、世界初公開されたND見た時、ワタクシは興奮したのである。アストン・マーティンマセラティジャガーと比較しても決して劣らないようなプロポーションのクルマ、そんなクルマが国産から発売されるのだ、と。思えばこの時から「ワタクシはコレを買うんだッ!」ってワタクシは決意してたんだと思うのである。


 あと第二に、このNDってクルマは、最大公約数の取り方が抜群に良いのである。パワーや剛性を上げると重たくなり、かと言ってドライカーボンやチタンといった素材を使えば値段が高くなるし、軽量化の為に快適装備を減らすと不便になり、ロー&ワイドやロングノーズ&ショートデッキといった理想を追求し過ぎると客を選ぶようになる。トレードオフの条項がメチャクチャ厳しいんだけど、ソレでも価格と機能と走行性能と利便性に対し可能な限りバランスを取ってる。ワタクシ自身、NDが100%良いとはミジンコたりとも思っていない。が、この価格、このサイズ、このブランド価値のクルマと考えれば、この上なく良く作り込んでいる。そういう最大公約数の追求の美に、ワタクシは魅かれたのである。


*ドライビングモーターヘッド

 そのお陰もあるんだろうけど、納車から間もなく半年経つ今でも乗ってて楽しいし、飽きる気がしないのである。少ないと言われるパワーも何だかんだ言って街乗り用には十分だし、燃費も良いから財布にも優しいし、軽くてトルクがあるからMT操作も苦じゃないし、オープンエアーの解放感は何にも代え難い・・・とこの話すると長くなるので、一端切ろうジャマイカ(笑)

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足はペダルを床まで踏んだ時に膝が僅かに曲がる程度で、背もたれはフルブレーキング時に前のめりにならない程度に倒しといて、ステアリング位置は肩がシートバックから離れない状態で右手は11時(左手は1時)まで回せるように調整する。コレがワタクシ流のドラポジである。NDは苦労したけど、ようやく理想通りのドラポジを得られた次第である( v ̄▽ ̄)あとは4点固定と車高調なんだけど、まだちょっと時間がかかりそうな感じである(^_^;)シーズンは終わるけど、ソレでもこのクルマなら夏場でも気軽に走りにいけそうである。


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今回は珍しくR35特集だったんで、買ってきた次第である。コレ読んで改めて「R35の凄さは何か?」を考えてみたのだが、それはやはり「国産車パラダイムシフトを起こした事」だと思うのである。R35が出た事により、ソレまでの全ての国産スポーツカーが過去の遺物と化してしまったからである。300馬力前後で、400諭吉前後で、ニュル北8分前後で、弄る事が前提となってる。そんな従来の価値観を打ち破って、国産スポーツカーの新しい価値観を打ち立てた。そういうトコが凄いんだと思うのである。


*速さは妥協

 また話をNDに戻すけど、NDの何が一番素晴らしいかって、ワタクシの答えは「妥協しなかった事」だと思うのである。重たくなってもパワーで誤魔化せば何とかなった。2シーターじゃなく2+2にすれば客層も増えた、サイズを大きくすれば欧米でもっとウケる、他車種との共通部品を増やせばコストを下げられた等々。ロドスタというクルマの特性から販売価格を上げられないのであるが、ソレでもそんな妥協を殆どする事無く、シッカリと軽く小さなピュアスポーツカーとして仕上げてきた、その心意気が素晴らしいのである(^-^)もしもNDが車重1200kg、2リッター200馬力とかのクルマだったら、ワタクシは間違いなくNDを買っていない。何故なら速いだとかコスト的にお得だとか、そんな事は実に些細だからである。


 でもって残念な事に国産スポーツカーってのは、この手の妥協が実に多いのである( ̄ヘ ̄)家族持ちにも喜ばれるように4ドア5人乗りにしました、開発費を抑えられるようファミリーカーベースにしました、色んな人に乗ってもらえるようにセッティングを甘く緩くしました、値段を安くするために中途半端な装備にしました、重心が高いから足をガチガチにして誤魔化しました、重量バランス悪くて曲がらないから電子制御加えました、でも速くてタイム出ますよ云々。ムダにムダを重ねて速さで誤魔化す、そんな機械は美しくないんだってのがワタクシの見解である。速さはいずれ更新されるモンだけど、機械としての美しさは古くなっても残り続ける。そう思う今日この頃であった。