アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

BLACKBIRD

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「力は、貴方の弱さの中から生まれるのです」

By ジークムント・フロイト


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


毒親と二次障害

 毒親だとか虐待だとかの問題で一番大変なのは何かって、第三者が無意識的に親側の肩を持っちゃう事にあると思うのである。ぶっちゃけこの手の問題で大変なのは一次的な被害ではなく、二次障害の方なのである。ぶっちゃけ今はこの手の問題が盛んにメディアに取り上げられている事もあって、一次障害そのものを食い止めるのは以前よりもやり易くなってるが、二次障害はそうはいかないのである。自己評価の著しい低下だとか、周りの反応を異常に気にする事だとか、自分の意見を言えなくなるだとか、よーするに巷で言うPTSDってヤツであるが、そういうトコは加害者と決別したとしても、今後一生続くのである。が、こういうのって実際やられた本人にしか辛さや苦しさは理解できず、他者からすれば「苦しいけど頑張ろう」ぐらいしか言えないのである。


 ところが子育ての苦労だとかしんどさだとか、そういうのは虐待に関係無い人でも味わってるのである。だから第三者は子供側の真の辛さは理解できなくとも、親側の辛さだけは理解できてしまうのである。だから時々「親も色々あったんだから、許してあげたらどうか」だとか「たとえそういう事があったとしても、親だから」って真顔で言うバカが出てくるのである┐( ̄ヘ ̄)┌

こういう番組の親側の話は結構よく出てくるけど、子供側の話があんまり出てこないのは、つまりそういう事じゃないかと思うのである。何故ワタクシがこういう事を分かるかって、ソコにツッコミを入れるのは無粋ってモンである(笑)だからワタクシ的には、親の反省や涙なんぞクソ喰らえなのである。どんなに反省し様が涙を流そうが、子供の未来をメチャクチャにする事には変わりないからである。


アダルトチルドレンの支配

 何故この話を急にしたかって、以前ワタクシが「機能不全家族で生まれ育って、強烈なコンプレックスを抱えたまま成人したアダルトチルドレン」と評した某国会議員が【この度復帰の記者会見をした】からである。こういう二次障害を経験した事の無いロンマニアの方にはコイツの言動は意味不明なんだろうけど、ワタクシの身内にコイツみたいなヤツが居たので、ワタクシにはコイツの考えている事が何となく分かるのである。何故コイツが議員バッジに拘るかって、理由は簡単。この手のヤツの人間関係は「支配するor支配される」の二通りだけであり、その中間が無いからである。相手を支配するためには地位と権力が必要なのであり、その為の議員バッジなのである。何せ「議員でなくなったら力が無くなる→支配される」って考えてるんだから、そりゃ必死になる筈である。


 でもって何故そういう考え方になるかと言えば、テメェに対する強烈なコンプレックスがあるからである。テメェを卑下し過ぎて「私みたいな醜い人間は誰も好きになってくれないッ!皆ホントは私を嫌ってるッ!」って考えていて、ソコから「私を好きになってもらうには力を誇示するしかないッ!私を嫌いなヤツを力で屈服させるしかないッ!」って考えるようになるのである。この手のヤツが「仕事や勉強に対する情熱が凄い」と評されるのは、ソレに命懸けてるからなのである:


こういうアダルトチルドレンが何らかの長所を持っていて、そんでもってソレで成功しちゃうと、上記の「力があれば皆が好きになってくれる&嫌いなヤツを屈服させられる」が確信として強く心に刻み付けられちゃって、そして態度を益々増長させちゃうワケである。この手のヤツが昔を知る人に「昔はこんな子じゃなかったのに・・・」とか良く言われるのは、つまりそういう事である。コイツも多分、議員バッジを得た事でルサンチマンを増長させちゃったのであろう。


 こんなんでも【根強く支援してくれるヤツ等】が居る事に驚く人も多いと思うのであるが、ワタクシもこの点に関しても驚きはしなかったのである。何故ならこの手の「支配するor支配される」のヤツってのは、テメェに従順な人に対してはこの上なく優しく振舞うからである。何故なら数は力であり、優しくしなければライバルの数になるからである。でもって支援者が少しでも意見すると途端にキレだすのも、つまりそういう事である。優しくするのは自分の為であり、決してその人の為じゃないからである。世の中には支配されたがる弱いヤツってのが結構な数いて、そんな弱いヤツでも数とカネはソレなりにあるのである。実際上記のワタクシの身内も、死んだ時には結構な数の”慕ってた人”が涙していたのである。


*ネガティブな感情は真に人を動かさない

 故にワタクシのコイツに対する見解は「同情はするが、許容はしない」である。確かに生まれる場所も環境も親も選べないから、アダルトチルドレンになってしまった&二次障害も諸々あるんだろうなって事には同情の余地はあるのである。が、だからと言ってこの様な言動が許されるかと言えば、話は別だからである。やられた側からすれば理不尽かも知れないが、ソレでもダメなモンはダメだからである。まぁ衆院も間もなく解散&総選挙するし、無所属となるコイツが勝てる可能性は低い→来月の今頃には見事に無職となってしまう可能性が高いのであるが、まぁ弱さを認めて強く生きろとしか言い様が無いのである(^_^;)世知辛い話だけど、今のニッポンにゃこの手の二次障害に疎いのである。


 あと蛇足であるが、結局ワタクシとその身内とは、和解する事無く永遠に別れる事になってしまった次第である。何ちゅーか、幼い頃からソレが世の中の真理だと信じ、ソレでソレなりに社会的な成功を掴んだヤツだったから、考え方を変えるには年を取り過ぎていたのである。でもってワタクシもワタクシで「感情論や浪花節で悪いモンを許容する事は出来ない」って考えを崩さなかったから、結局そのままお終いである( ̄〜 ̄)まぁ互いに色々あって、どっちが正しかったのかはワタクシにも分からんが、一つ言える事は「どんな結果であれ、この決断で起こった事をワタクシは受け入れる」という事である。ただ一つワタクシが確信してるのは、ネガティブな感情から生まれたモンは広く永く許容されるべきではない。その事に揺らぎはない今日この頃であった。