アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

LAST OF OUR KIND

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「見栄の行きどまりは、馬鹿げて大きなる石をかつぐ事なり」

By 幸田露伴


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*チューニングvsカスタマイズ

 チューニングとは本来”調律”って意味であり、ピアノとかバイオリンとかの楽器に起こってる音程のズレを直すのと同じ様に、乗り手の体型や使用用途に応じてノーマル固体にあるズレを修正するのが本来のクルマのチューニングなのである。故に昔も今もコレからも、クルマの動力が内燃機関から電気に変わっても、チューニングという行為は常に必要とされるのである。だからワタクシはR35もNDもチューニングは施したけど、カスタマイズは殆どしていないのである。そう、クルマ雑誌とかに掲載されてるブーストアップ云々、ドレスアップ云々ってのは、殆どの場合カスタマイズの事を言っているのである。同じクルマでもメタボとヒョロガリでは、街乗りオンリーと競技用途では要求される事が全く違うのだから、どんな優れたノーマルでも全てを完全に網羅は出来ないのである。


 だからワタクシはチューニングについては必要だと考えるし今後もやるだろうけど、カスタマイズの方はもう飽きちゃったというのが正直な話である。何故飽きちゃったかといえば、やる事が昔から何も変わってないからである。エンジンパワー上げて、車高落として足を固めて、ホイールをレーシーなのに交換して、ハデなエアロ各種を装着して等々、何処のショップのどんなクルマを見ても、結局はコレなのである:

で、ソレをどの様な方法でやるのかといったら、答えは「昔ながらの20世紀的な手法でやる」である。酷いのになると自動電子制御式ダンパーを従来の外からダイヤル回して調整する車高調に交換したりとか、アクティブエアロを従来の固定式のGTウィングに置き換えたりだとかもしてるのである┐(´д`)┌何ちゅーか、ジェットエンジンをレシプロに換装してる飛行機を見てる気分になるのである(笑)


*ブラックZ33/34

 前々からワタクシが言ってる事であるが、80〜90年代の国産車全盛期をリアルタイムで体験した世代がまだクルマ乗ってる間は、ソレでも何とかやって行ける事であろう。が、この世代がクルマ降りた後はどうするんだって話である。クルマはコレから160年前に蒸気機関内燃機関に変わって以来の動力革命が巻き起ころうとしてるのに、カスタマイズ業界だけは相変わらず80〜90年代から殆ど何も変わっていないのである( ̄〜 ̄)まぁまだ先の話だし、取り敢えずは今を楽しむに限るのである:

Zも8も良いクルマなのはワタクシも実際乗ったから分かるんだけど、今一つウケが悪いのは、やっぱNAだからかなぁって思うのである。ECU弄った程度じゃ大してパワーは上がらないし、今時のクルマだから+αのエンジン強度しかないから迂闊に過給機も付けらんない。こう言っちゃ何だけど、雑誌ウケし難い車種とも言えるのである。皆バーンアウトやドリフトには注目するけど、芸術的なコーナー挙動には誰も見向きもしない。世知辛い世の中である( ´Д`)=3


ブラック・ラグーン (11) (サンデーGXコミックス)

ブラック・ラグーン (11) (サンデーGXコミックス)

  • 作者:広江 礼威
  • 発売日: 2018/11/19
  • メディア: コミック

思いっきり久しぶりに新刊が出たので、こうして購入した次第である。鉄砲のチョイスといい、B級アクション映画めいたセリフ回しといい、やっぱ唯一無二のセンスを持つ人間ってのは色々と許されるんだなと、何ちゅーか世の中の理不尽を色々と痛感したのである(笑)今は当然の如く休載に入ってる&再開は来年春らしいのであるが、ワタクシもセンスと才能が欲しいのである(爆)


*芸術は感動だ

 話は戻って、チューニングとカスタマイズの決定的な違いは何であろうか?ワタクシは「自分の言葉に耳を傾けるのがチューニング、他人の言葉に耳を傾けるのがカスタマイズ」と答える次第である。チューニングって正しく行われると、ソコには乗り手の個性がハッキリと現れるのである。何故ならチューニングは「自分がどうしたいか」を形にする行為であり、純粋にその人とクルマしか居ない世界なのである。レーシングカーが美しいのも、レーシングカーには「チームが何を目指してるのか」と「コレを操るドライバーはどういうヤツなのか」がこの上なく表れているからであり、何ちゅーか芸術なのである。芸術ってのは色んな人が色んな事を言っているが、ワタクシは「その人の混じりっ気の無い純粋な気持ちの吐露」だと思うのである。


 そう、ワタクシがカスタムカーを好きになれない理由は、ソコに芸術が無いからである。カスタムカーが何故何処のショップでも何処のオーナーでも同じような感じになるかって、ソレは「一般的に”カッコ良い”とされてるモン」を選んだからである。カスタムカーに乗った人間をワタクシも何人も見てるから何となく分かるんだけど、カスタムカーを好むヤツってのは多かれ少なかれ「他人にチヤホヤされたいッ!」って願望があるのである。だからカスタマイズの内容も「どうすれば他人にウケ易いか」を考慮したモンになるから、自然と既存のモンが多くなるのである:

そう、カスタマイズって個性化のつもりでやってるんだろうけど、実は没個性化の方に知らず知らず流されてる行為なのである。自己表現の芸術を極めようと思うと、中には最大公約数には理解し難いモンだとか、時には明らかに不快なモンだとかが出てくるのである。が、他人にどう見られるかを気にするカスタマイズにおいては、そういう(相対的に)ネガティブな要素は省かれるのである。そういうモンは確かに”楽しい”だろうけど、決して”感動する”事は無いのである。まぁワタクシ如きが芸術云々語ると芸術の価値が下がるんで(笑)もうお暇しようと思う今日この頃であった。