アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

AIN'T LOVE GRAND

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「米国は機械がモノを作る。日本は機械を使ってモノを作る」
By 和地孝

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*我は逝く、さらばSUBARUよ
 何ちゅーか、スバルの不祥事が止まらんのである(´ヘ`;)つい最近、また【国内外で226万台をリコールする可能性】って記事が出てきたんで、もういい加減ネタにするのも面倒臭くなってきたのである( ̄~ ̄)まぁスバルに限った話じゃないけど、ニッポンのクルマ作りは飽和点に達してるのである。ちゅーのもニッポン製品の十八番である「安くて高性能」ってのは、必ずどこかで破綻をきたすモンだからである。だから欧米がやってる様なブランドの高級化や統廃合や差別化とかが必要になってくるんだけど、ニッポンの自動車ブランドでソレをちゃんとやってるのはトヨタ(レクサス)ぐらいなモンである。


スバル「インプレッサ/フォレスター」にリコール。ブレーキランプがつかない恐れで日本国内では30万台超え、全世界では226万台超えの大規模なものに

 スバルの何が問題って、ブランドを明確に出来なかった事である。ワタクシは前々から言ってるのであるが、水平対向エンジンってのはスポーツカー向けのエンジンであり、AWDは燃費にとって不利なのである。だからスバルがその2つをアイデンティティーにするのであれば、自ずとポルシェやアウディみたいな走りの良さを売りにした高級志向のブランドを目指すべきだったのであるが、何を勘違いしたのか実用車志向を打ち出してしまったのである( ̄~ ̄)結果「走りを良くしなきゃだけど、実用車の値段のままで」ってジレンマに挟まれてしまい、どこかで手を抜くしか方法が無くなって、その結果がこの不祥事の嵐である。何ちゅーか、スバルはもう腹を括るしかないのである。

*機械を趣味にするという事
 人間というナマモノの歴史は、コレ即ち道具の進化の歴史である。人間とその他のナマモノを大きく分けているのが「人間は道具を巧みに操る」という事であり、どの道具の進化の先に機械が生まれてきたのである。だから何故機械を好きになる人間が古今東西多いのかって、ソレが人間の本能に根付いたモンだからである。人間はより良い暮らしを得るため、更なる子孫繁栄のため、機械を追い求めて進化させてきたのであり、機械を追求するためならば命を賭けられるし、その為の犠牲も惜しまない。科学や技術の発展過程において命を落とした偉人賢人が如何に多いかは、歴史の教科書を調べてみれば分かるってモンである。

 クルマやバイクや各種乗り物、パソコンやカメラや腕時計、そしてサバゲーも何気にそうであるが、趣味と呼ばれるモンの中に機械を愛でるモンが少なくないのは、つまりそういう事じゃないかと思うのである。かくいうワタクシも機械を使った趣味が大好きであり、様々な機械に囲まれて生きる事を喜びとしているのである。だからこそ、機械を用いた趣味を嗜むにおいて重要な事が何となく分かるのである。ソレは何かというと:

  1. 機械そのものもそうだけど、その機械が動く原理も知りたいと思う、強い好奇心
  2. 機械に対する新しい情報に対し常にアンテナを張り、自分の知識を常時アップデートさせていこうという、確かな向上心
  3. トラブルや故障を検証の機会として捉え楽しむだけの、深い忍耐力

取り敢えずこの3つである。機械ってのは日進月歩で進化していくモンであり、でも何処まで進歩しても不具合や故障は必ず起こるモンである。だから機械を楽しむためには機械を知らなきゃならないし、機械の知識を進化させなきゃいけないし、失敗や誤作動を恐れちゃダメなのである。

 あくまでワタクシ個人の考えであるが、この3つが備わってないのであれば、ソイツは機械を使った趣味には向いていないのである。ソレでもやりたいってのであれば、カスタム品を買わない&やチューニングなどは一切せずに、信頼できる大手ブランドの定番製品をノーマルで使う事をオススメする次第である。カスタマイズやチューニングは何をどうやったって寿命や信頼性を損なうモンであり、故に機械に対する正しい知識や、壊れても尚付き合いたいという愛情が無ければ成り立たないのである。ちゃんとしたメーカーのノーマル製品ってのは一見パッとしなくても、バランスや耐久性を最大限考慮してあるからである。

*オタクのアイデンティティーと機械
 機械を用いた趣味を嗜むって事は、つまりそういうリスクを背負うって事なのである。でもソレを言ってしまったら商売にならないので(笑)その事を隠してそういう趣味を勧めたり、初心者に対し安易にカスタム製品やチューニングを勧めたり、そういう事が少なくないのである。特にナード的なオタクとかは「コアな趣味に没頭する俺/私って玄人っぽくてカッコ良い」って考えがちであり、フツーの人が避けてる理由を考えないまま安易に手を出してしまう事があるのである。無論、後天的に上記3つが芽生えてくれば結果オーライだけど、芽生えないヤツも少なくなかったりするのである( ̄~ ̄)

 そういう芽生えないナードが機械の不具合やトラブルに巻き込まれたら、高い確率で大騒ぎになるのである。テメェを棚上げしてメーカーやショップに文句を言って、酷いのになるとSNSとかで拡散させたりとかもあるのである。なぜそうなってしまうかって、ナードにとって知識はアイデンティティーだからである。ナードにとって趣味で否定されるって事は、ソレ即ちテメェに対する全否定だから、決して引く事は出来ないのである:

ギーク ナード
特定の事柄に対し強い関心を抱いてるだけで、基本的に一般人と変わりない 人間的に問題アリなのが少なくなく、特定の事にしか関心を持たない
他の事もやろうと思えば一通りこなせるけど、純粋にソレが一番好きだからやっている 他の趣味で全部弾かれたからだとか、能力的にソレしか出来ないからソレをやっている
基本的に一般人だから人間関係に問題は無く、周りを気にするから見た目も悪くない 人間的に問題アリだから人間関係も基本ダメで、周りを気にしないからルックスもダメ
日常的に人と交わってるからコモンセンスがあり、ルールやマナーに関しても一般常識を弁えてる 基本的にぼっちだからコモンセンスが不足してて、ルールとマナーに関しても自己中心的に考えてる
自分の行動は自分や仲間だけでなく
部外者も意識の範疇に入っている
自分と同志だけで世界が完結しているため、部外者がどう捉えるかを考慮していない
積極的な理由で好きになった趣味だから愛着があり、苦しくても長年やっていく傾向がある 消極的な理由でやってる趣味だから愛着もなく、飽きたらすぐに趣向を変える
人間的に出来ているため収入は多い方 人間的にダメだから収入も少ない
良い意味で子供っぽい 正真正銘ただのガキ
正真正銘コンテンツを愛している コンテンツは自己愛を表現するための手段
社会や世間に対し肯定的で、他人を信用している。余所者に対しても寛容で、異論や批判も受け入れられる 信じられるのはナード仲間と所属コミュニティだけ、余所者には基本冷たく、異論や批判は許さない
意外と周囲の称賛と理解は然程求めていない 実は周囲の称賛と理解を強く求めている
趣味は自分の世界の一部で、無くなっても平気。自分が趣味を支配しコントロールしている 趣味は自分の世界の全てで、無くなったら死ねる。自分が趣味に支配されコントロールされてる
自分の興味世界の更なる繁栄と成長を望んでいる 自分が楽しければ永遠のそのままで良い

そう、機械を楽しむ事が出来るのはギークなのであり、ナードは厳しいと言わざるを得ないのである。趣味人はギークたれ。この事は2019年においても不変である事を再認識した今日この頃であった。

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