アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

DIABOLICAL

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「現代の資本主義社会には生活はない。あるものはただ宿命だけだ」
By ジャン・ポール・サルトル

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*真の弱者とは
 サブタイに対するワタクシの答えは「多数派の中の最底辺の人々。カネもコネも能力も無い上に、声を上げてもマスコミにも社会にもスルーされて聞いて貰えない人」である。でもってこういう人達って、所謂世間一般に弱者と呼ばれる人々(障害者、少数民族LGBTなど)よりもずっと数が多いのである。安倍ちゃんやトランプの何が巧みって、こういうガチ弱者の声を拾い上げた事なのである:

【米大統領選2016】トランプ氏の支持者はどういう人たちか
そう、アメリカの民主党やニッポンの野党連中の何が愚かかって、そういう真の弱者の声に耳を傾けずに、ただ只管ウケの良い従来の弱者に寄り添ってアピールした事にあるのである。ソコにハマってしまい真の弱者からは見放され、でも今更方向転換しても受け入れてもらえない上に従来の支持層を失ってしまうから、もう二進も三進も行かずに悪循環に陥ってしまってるトコまでも同じである。

 こう書けば、何故グレタ某が話題にはなっても支持されないかが分かるってモンである。確かにあの子は子供で女性でアスペと弱者属性の塊みたいな子であるが、裕福な家庭のお嬢さんであり、環境屋界隈に強いコネを持っていて、あの子が何か言う度にマスコミに取り上げられて人々やカネが動くのであるから、最早強者の中の強者と言っても過言ではないのである:

COP25でグレタさん演説 世界の指導者を厳しく批判(19/12/12)
そう、この子(とそのバックに居る環境屋の大人共)とその支持者連中の何がダメなのかって、答えは上記と同じである。実は少数派でしかない従来弱者ばかりを持ち上げて、その陰に大勢居る真の弱者には「我々の為に死ね」と言う。その偽善が分かる人には分かるからこそ、連中は支持されないのである。

*発達要害と資本主義
 ワタクシが時偶使う前向き系発達当事者&支援者向けのBBSに、面白い投稿があったのである。要約すると「我々発達当事者は資本主義の世の中に生きているのであり、資本主義がダイナミックでエキサイティングな主義である以上、人々はソレを支持し続けるだろう。だから資本主義社会で生きてけるようにする事が、当事者や支援者のすべき事」って事であるが、ワタクシもこの意見に大いに同意する次第である。ニッポンは法治国家であり、資本主義が根幹にある社会である。だから法律やルールを守る事は全てのニッポン国民の義務であり、発達当事者であってもその義務からは逃れられないのである。教育・就労・納税の国民三大義務を立派に果たしてこそ、当事者も社会の一員になったと言えるのである。


アニメ「イチから学ぶ資本主義」

 でも資本主義ってシロモノは社会の中にハッキリとランクを作ってしまう制度でもあるのであり、故に一部の発達当事者や支援者や家族はこの制度を忌み嫌い、ソコから上手く社会とやって行けたり成功したりした当事者、或いはソレを支持する人等に対し嫉妬やルサンチマンを向けてくるのである。上手くやってる人の何らかの失言を見つけ出してSNSで吊るし上げて叩いたりだとか、同じくSNSで「成功した当事者の話は役に立たない」とか言い出したりとか、ワタクシも実際見てきたから分かるのである┐(´д`)┌ワタクシは常々「逆差別もまた差別の一種」って言い続けてるのであるが、コレが正にソレである。


【哲学】弱者が強者を悪者に仕立てる心理【ルサンチマン(逆恨み)】

 ただ残念な事に、法治主義と資本主義が人間のダイナミズムを最も引き立てる主義である以上、この2つは人間社会に受け入れられ続けるのである。現に世界の8割以上は資本主義の原理で動いているし、社会主義的な手法を取り入れた若干の修正は加えられるだろうけど、根本は何ら変わる事はないのである。だから就労が重要なのであり、ワタクシは常々当事者達に就労を強く推奨してるのである。資本主義がカネで動いて動いてる以上、カネを持ってれば持ってるほど出来る事は多くなるし、カネを稼げる事は社会的な信頼の証でもあるのである。カネが全て正しいとは言わんが、でもカネはあらゆる判断基準の中で最も中立的で客観的なのは間違いないのである。誰が持っていようとも、カネの価値は常に同じだからである。

*もう弱者ではいられない
 でもって世の中は、ワタクシが思ったような方向へと動いているのである。発達当事者の大学進学数と就労数は年々増え続けていて、今後もソレは更に増えるだろう事が予測されるのである。一部「社会インフラは不足してる」って声もあるが、不足してるなら何故進学数と就労数が増えるんだって話である。進学と就労が当たり前になってきて、社会人となった当事者達が中心となって発達当事者の地位を更に向上させていくのである。確かに数は少ないし全員は救えないが、ソレでも社会主義みたく全員まとめてビンボーよりかは断然マシである。ココから少しずつ成功者を増やしていって、ソレに伴い全体の底上げを図っていけば良いのである。


大人の発達障害 進学・進路による就職への影響を知ろう(ご家族向けの就職準備勉強会より) 『通信制・サポート校に進学したケース』

 そしてサブタイにもあるように、そうなるともう発達当事者は弱者ではいられなくなる可能性もあるのである。こう言っちゃ大変アレであるが、当事者会や当事者による社会活動の多くが「我々発達当事者は弱くて可哀想なのだから社会は配慮すべし、法やルールを守らなくても大目に見るべし」って考え方を根本に持っており、中には「我々は有意義な社会活動をしてるんだから、就労だの納税だのなんぞ後でいいッ!」ってヤツも居たりするのである(´ヘ`;)多分この「上手く行った人vs上手く行かない人」の分断や鬩ぎ合いは当分続くであろうけど、ソコは粘り強く前者の立場に立ってやってくっきゃないなと思う今日この頃であった。

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