アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

CARVED IN STONE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「子供は成人の父である」
By ウィリアム・ワーズワース

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*コンセンサスは正義に非ず
 前回のブログでも述べたが、ネット社会になって人々が社会に揉まれる回数が減ったせいか、未熟で角の取れないままの粗野な思想を平然と垂れ流すヤツが増えてきたのである。そしてそういうヤツは大概「普遍的正義」ってヤツを意識的or無意識的に確信していて、ソレを忠実に社会に反映させれば理想郷が訪れると信じて止まず、そしてソレを強引に押し付けても「大義の為ならば仕方がない」になるのである。今回のバイデンの勝利で「民主主義の勝利ガー」って叫ぶヤツの正体がコレである:

この世には「普遍的正義」がある

その普遍的正義に従えば、自ずと投票する候補や党は決まってくる

そうでない候補や党が選ばれたって事は、何らかの不正やモラルの崩壊などが起こったという事

民主主義の敗北

( ゚Д゚)マズー?

今回は”マトモ”な候補や党が選ばれた

民主主義の勝利

(゚д゚)ウマー?

というワケである。ニッポンでも自民党政権がちゃんとした選挙で選ばれてる&プロセスがちゃんと法に則ってるにも関わらず「民主主義の破壊ガー」って叫ぶヤツが居るけど、つまりそういう事である。でもって「普遍的正義の定義は?」の答えには誰も答えられないのである。コンセンサスというか共感共鳴というか、そういう形で漫然と共有できる価値観があって、連中に言わせれば「マトモに考えれば自ずと理解できる事」だそうである。

 こういう考えの何が危険かって、ソレはズバリ「同調圧力を否定できない事」である。マトモだという事と、同調圧力に屈しないという事は、また別の問題だからである。でもってこの手のサヨク的な運動ってのは集団主義的であり、数をまとめる事で力を成してるから、異論反論は「分裂を促す恐れがある」という事で忌み嫌われるのである。だからワタクシはコンセンサスだとか共感共鳴だとか民主集中制だとかいうシロモノを信用していないのである:

民主集中制は民主的ではないのでは?
何だかんだ主な国々で選挙システム&多数決が採用されてるのは、つまりそういう事じゃないかと思うのである。選挙システムに問題が無いとは言わんが、投票が匿名&秘密で行われる事によって同調圧力を排除できるからである。同調圧力で異端者を潰して、潰された人等で新しいグループが生まれ、抗争や内ゲバで互いに弱体化し、更に細かく分裂して消滅。ニッポンが数十年前に経験した事であるが、歴史は繰り返すモンである。

*社会出るなら成人前に
 今日は成人式である。成人式絡みで思い出したのだが、以前ネタにした美大志望の現在絶賛不登校中の絵描き中坊の親戚であるが、つい最近誕生日の写真が送られてきたのである。まぁこんな事言っちゃアレだが、写真見て「あ、コレ発達障害の講演会に来てる当事者のソレだ(´ヘ`;)」ってピンと来てしまったのである。フツーの中坊ってのは、服装や髪型などをトレンドなんかに多かれ少なかれ合わせるモンなのである。でもって写真に写ってた親戚は思いっ切りトレンドを無視したソレであり、誕生日パーティーなのに母親以外居なかったのである。だからワタクシはソレ見て「あ、コレはちょっとアレかも( ̄▽ ̄;)」って思ってしまったワケである。


札幌 不登校対応の中学校が開校 星槎札幌もみじ中学校

 だからワタクシはソコら辺の経験も踏まえて、その祖母にこうアドバイスしたのである。ソレは「孫が可愛いのは良く分かるけど、現実はシッカリ見なくちゃいけない。ガチのマジで美大行きたいんだったら、勉強や絵の腕だけじゃなく、高校卒業するまでにはフツーに学校行けるようになっておく必要がある」という事である。ちゅーのも、大坊になったら小中高のソレとは比べモンにならんぐらい人間関係が重要になってくるからである。小中高とちゃんとした人間関係を作る練習をしてこなかったヤツが大坊になって見事な大学デビュー果たせるようになるだなんて、ンな事は99.99%あり得ないのである。


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 ワタクシはソレを発達障害当事者として実際に経験してるので、自信を以って言える次第である(笑)そしてソレ以上に何が怖いって、成人から先は社会経験の取得度が劇的に増えていくモンであり、コレばかりは通信教育じゃ何をどうやっても得られないのである。そう、成人してからも社会にロクにコミットしないままだとその社会経験の差が一気に広がってしまい、そうなると益々以って社会復帰が困難になり、そのままズルズルと家に引きこもるようになり、気が付いたら8050と化しているのである。ワタクシはそういうのを発達障害の世界でイヤと言うほど見てきたので、故に心を鬼にして社会復帰を訴えるのである。

*引きこもりの人生逆転ホームラン
 まぁ親ってそういうモンなんだろうけど、厳しいけど現実的で確実性の高い方法よりも、デウスエクスマキナが起こって優しく解決する可能性に賭けてしまうのである。そしてソレが現実が厳しくなれば厳しくなるほどに、更にデウスエクスマキナが起こる方に賭けてしまうのである。だから20代ぐらいまでに上手く厳しくやれないと、後はそのままズルズルと8050一直線なのである。そして当の本人がそうなった場合、辿る道は2つである。1つ目は、そのまま朽ち果てるまで引きこもり続ける事。2つ目は、人生逆転ホームランのワンチャン狙って社会運動だとかの変な活動に精を出す事である。


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 ただ残念な事に、社会性の無いヤツが起こした社会運動諸々ってのは奇抜なせいもあって一瞬は皆の気を引く事は出来ても、社会性が無い故に皆に受け入れられる事は無いのである。そして受け入れられなかったが故にアピールやパフォーマンスが更に奇抜に過激になり、更に世間に受け入れられなくなって、後はその悪循環である。コレ言っちゃ大変悪いが、発達障害の世界でそのループにハマっちゃった人、ワタクシは結構見てるのである(´ヘ`;)何だかんだ言っても人間は社会的なナマモノであり、どんな形であっても色々あっても社会とコミットは多少なりと必要なんだと改めて思う今日この頃であった。

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