ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「社会は大きく二つの階級から成立している。食欲以上に晩餐会の多い連中と、食事の回数より食欲のほうが旺盛な連中と」
By セバスチャン・シャンフォール
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*1%の、1%による、1%の為の商売
以前反ワクチンで有名な内海某が通報されてAmazonで著書が販売停止になったそうだが、ワタクシはこの事には断固反対である。確かに内海某はクソを濃縮圧縮して核融合したようなヤツであるが(笑)ソレでも違法性が無い&他人の主権を侵害していない限り、言論の自由は保証されるべきである。確かにソレによる弊害は少なくないであろうが、ソレでも尚言論の自由がもたらすメリットの方が大きいからこそ、言論の自由というシロモノは支持され保証されているのである。こういうのはちゃんと言論で粘り強く反論して、騒いでも影響しないレベルにまで支持者を減らしていくしかないのである。
内海某の何が上手いって、ハナッから99%の人を説得するのは捨てていて、1%の極端なヤツにターゲットを絞った商売をしてるって事である。古今東西、どんな社会にも不適応なヤツってのは必ず一定数居て、ソイツ等は少なからず孤立感や疎外感をい抱えていたり、テメェを受け入れない社会を憎んだりしてるのである。そんなヤツ等に「世の中はアホだらけッ!お前等は間違ってないッ!」「その事が分かったお前等は特別な人間なんだッ!」って断言すれば、ソレだけで真に欲したモンが満たされて信者になってしまうのである。1%の人間が求めてるのは社会の変革ではなく、テメェに対する承認なのである。
*聖ジョージ1周忌
色々忙しくてスッカリ忘れていたが、先月でジョージ・フロイドの事件から丸一年経ってたのである。あの事件から1年経って思った事は「やっぱアメリカはもう完全に階級社会に染まってしまったんだなぁ( ̄~ ̄)」ってトコである。アメリカンドリームって「どんなヤツでもどんな分野でも、才能があれば認められる」が最大の売りであり、そして競争を公平なモンにする為にはルールの徹底が欠かせないから、この事件に対しアメリカ人は客観的になるだろうと思ってたら実際は真反対で、そしてその風潮は今も変わっていないのである。
そうなるとどうなるかって、社会の分裂が確定してしまうのである。デモして暴動すれば権利や社会保障の充実が得られると知った下層の人間の多くは、努力して上へ登り詰めるよりも、少しぐらい貧しくても充実したインフラで安定安心の生活を選んでしまうのである。そうやって上層の連中は「良き市民であればインフラを更に充実」「悪い市民は容赦なく逮捕」という飴と鞭を上手く使い分けて、企業が巧みに消費を促してガンガン経済を回して、下層の人間は無意識の内に社会を回す為の駒にされてしまうのである。
そうなると下層の人間は概してサヨク的になるのであるが、じゃあ国が社会主義化するかといえば、そうはならないのである。ちゅーのも上層の人間(及びその子孫)が政治や経済といった国家のキモとなる部分をガッツリ抑え込んでいて、議会もソレには逆らえないから、下層の人等がどう変わろうが然程問題にはならないのである。アメリカンドリームが衰退するとどうなるかって、この上層下層の行き来が激減してしまい、層が固定されて社会のダイナミズムが無くなるって事である。階級社会化は仕方ないとして、ダイナミズムを如何に保てるかが今後のアメリカの命運を握るとワタクシは考えてる次第である。
*バブル期はボーナスステージ
ニッポンは階級社会じゃないせいもあり、こういう話題はピンと来ない人が少なくない様に見られるのである。まぁニッポンは前の戦争で財閥やら貴族制やらが解体されて、その後の高度成長期~バブル期で格差が少ないまま皆仲良く豊かになる、所謂「一億総中流」という離れ業を実現させてしまったから、階級社会あるあるのルサンチマンや階級闘争という概念に乏しいのであろう。もしもニッポン人にそういう概念があれば、何故ジョージ・フロイドの件があのような暴動に繋がったのかが何となく分かるだろうと思うのである。
で、バブルが崩壊した今、ニッポンも他の先進国同様に格差社会に移行していき、このまま階級社会にも突入していくんじゃないかとワタクシは予想してるのである(´ヘ`;)ニッポン人の多くはその頃の生活がデフォと化していて、ソレが当たり前だと思ってる節があるが、実はあの時代は一時的なモンであり、いわばボーナスステージみたいなモンだったのである。ソレが終わったら、当然だけど”フツーの先進国”になってしまうのである。アメリカ同様、階級社会化するのは仕方ないとしても如何にダイナミズムを失わないようにするか。ソレこそがニッポンの未来を決定づけると思う今日この頃であった。