アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE LIVING DEAD

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「安いから買うじゃいけません。高くても買うのが買い物です。欲しいから買うじゃいけません。必要だから買うのが買い物です」
By 永六輔

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*気になる装備
 サーキット走行するならば、メーカーからソレ仕様に仕立て上げられたグレードを買い、ソレを可能な限りノーマルで乗る。コレがクルマ選びに関するワタクシのジャスティスである。最初から足回り等のセッティングが決まってるのもだけど、スポーツ走行専用装備が数多く搭載されてたりだとか、素じゃ弱点となってた細かい部分や部品が対策強化されてたりするからである。GT3もそんなのあるかなと思ったら、ちゃんとあったのである:

直噴式インジェクション&ドライサンプは全911共通だけど、GT3はソレに加えサーキットでの強烈な横Gに対応できる専用のスカベンジポンプ&オイル循環システムが付いてて、その上専用インマニと軽量リポバッテリーも付いてるのである。問題はこのリポバッテリー、一般の鉛バッテリーのソレと同じように扱えるのかという事である。何せもう後戻りはできないんで、今後ワタクシはこのバッテリーと付き合っていかなきゃならんのである(笑)

 でもってこういう細々とした専用装備ってのはメディアや一般にはウケんから、大概公表されないのである。R35NISMOも素R35と比べボルト径が12mmから14mmに拡大されてたけど、その事は多分実際に走るオーナーしか知らなかった事であろう。そう、サーキット走行向けのグレードにはこうした要素が多々あるのであり、その為に大金を払う価値はあるのである。でもって他には何があったかって、こんなモンもあったのである:

TPMS付きのセンターロック式タイヤもそうだけど、注目はこの「ブレーキパッドの消耗モニタリング」ってヤツである。コレが危険領域に近付いてから警告するモンなのか、或いは具体的に残り何ミリかが分かるモンなのかは不明であるが、サーキット走る人間にとってブレーキパッドは生命線なんで、その具合が分かるのはありがたいのである。そう考えると”若干”高くついたとはいえ、やっぱGT3選んで正解だったと言えるのである。

*あったかも知れない選択肢
 無論、サーキット仕様グレードを選ばずに社外パーツ等で仕立てるって方法もあるが、ソレやると内外装のデザインが社外パーツと合わなくなる、ノーマルのバランスが崩れるのもそうだけど、一番の短所は「結局は高くつく」である。後付けだと工賃やらセッティングやらに時間とカネが掛かるし、弄った分だけ売値も落ちるのである。ワタクシも当初素ターボも視野に入れてたが、素ターボをワタクシ好みのサーキットも走れる仕様にするとどうなるかって、こうなるのである:

何と総額3000諭吉オーバーである( ̄Д ̄;)一応PCCBだとかスペシャルカラーだとかスポーツパッケージとかのカネ掛かるオプションは省いておいたのであるが、省いても尚コレである(´ヘ`;)ワタクシが9年前に前期型991素ターボの見積もり取った時は2100諭吉ぐらいだったから、値上げがハンパ無さ過ぎるのである(~_~;)

 まぁ分かってはいたが、今の911ターボは空冷時代のソレとは違って、もう基本的にGTカーなのである。基本がGTカーだから、サーキットを走れる能力はあくまでオマケ程度でしかないのである。だから996以降はガチスポーツのGT3及びGT2グレードが出てきて、ターボはGT方面に進んでいったのである。蛇足だけど、ターボの最高峰であるターボSを仕立てたらこんな感じである:
https://f.hatena.ne.jp/LiongHMD/20220113221954
3500諭吉オーバーという激ヤバな値段になってしまったのである( ゚Д゚)サーキットだとPCCBがガリガリ削られていくのもだけど、ターボって意外と重たい(1650kgほど)から、パッドやタイヤの消耗も早くなってしまい、そんでもって高い。やっぱターボはもうGTなのである。

 でもってワタクシがグレード選びの基準にしてるのが「バケットシートが選べるのか否か」である。バケットシートさえあれば、後は4点固定ハーネスを付けるだけでサーキット走行の必要最低限の装備が揃うのである、でもって911バケットシートの選択肢があって、且つ一番安かったのがコレである:

一番安いとは言ったものの、やっぱGT系じゃない限り、走りの為のオプションを数々足して高くなってしまうのである(^_^;)こういう事から、やっぱサーキット走るならスポーツグレード一択であり、ポルシェだとGT4かGT3かGT2及びソレ等のRSと言ったトコである。途中で走りに目覚めたのなら兎も角、既に目覚めた人は高くても素直に役付きを狙うべしである。

*一番気に入ってるのは……値段だ
 無論ケイマンが悪いクルマだとは思ってない次第である。前の981型を含め計3回試乗したから良さは分かってるし、今の718型からはサーキット走行向けのGT4グレードも登場したから、選択肢としてはすこぶる魅力的なのである。実際ワタクシも仕上げて見積もってみたが、ざっとこんな感じである:

値段も1600諭吉弱と”比較的安い”し、軽いからタイヤやパッドの消耗も少ないだろうし、サーキット走るにゃうってつけの一台なのである。確かにSオーナーやその他のクルマ属性のロンマニアに方々から「R35の後だとケイマンは物足りなく感じる」って言われてきた影響も少なからずあるが、一番ワタクシ的に気になったのが、ケイマンの良さを推し量る際に「安い」が真っ先に思い浮かんでしまった事がである。

 買いモンに関するワタクシのジャスティスに「迷う理由が値段なら買え、選ぶ理由が値段なら買うな」ってのがあるのであるが(笑)ケイマン選んだ理由が正に値段だからである。値段で選ぶ事の何が問題って、その選択は「特に超欲しいってワケじゃないけど、値段的にお得だから」っていう消極性や妥協から生まれたモンだからである。例えばケイマンだと、安くしようと思えばココまで安くなるのである:

そして値段で買っちゃうと、心の奥底にある「ホントはソコまで欲しくなかった」って本音を覆い隠す為に、テメェでテメェに対しウソを重ね続ける事になるのである。そうしてる内に不満が徐々に蓄積していき、乗るのが段々億劫になり、最後は早い内に手放しちゃうのである。でもって逆に値段で迷うってのは、欲しくて堪らない本音を理性で抑え込んでるからである。この場合は我慢しない方が高かった分だけ愛着持って大事にするし、結果長期間使えてペイするのである。モノを買う時は、テメェの心にウソをついてはいけない。その事だけは確信以て言える今日この頃であった。

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