アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

CHAOS & COLOUR

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「やればやっただけ報われれば、ビジネスがゲームになる」
By 長谷川耕造

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*世界を支配するソフトパワー
 世界を真に支配するモンは何か。軍事力?経済力?ソレとも宗教?ワタクシの答えは「文化と、ソレを普及させるソフトパワー」である。丸一日働き詰めでメシ食って酒飲んで伴侶とヤるぐらいの楽しみしかなかった産業革命前とは違って、第二次世界大戦後(以後WW2)は文化と娯楽、コレが人間形成に置いて重要なキモとなってきたのである。映画や小説のセリフが自身の座右の銘になったりとか、絵画や音楽で得た感動がその後の人生を変えたりとか、ロンマニアの皆様にもそんな瞬間がある筈である:
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特に21世紀からはネットの普及によって、様々な文化やエンタメが大量かつ高速に楽しめるようになってきたから、尚更文化やソフトパワーの力は重要になってくるのである。何故WW2以降は西側諸国の時代になったかって、やっぱこのソフトパワーの違いだと思うのである。民主主義と表現の自由によって生み出された数々の優れた作品や商品、コレ等が富を生み出すのと同時に、国民一人一人のレベルを上げていったのである。

 最近親ロシアなヤツ等が「西側はオワコン、コレからはBRICSの時代だッ!」とか言ってるが、ワタクシが「BRICSが台頭する事はあっても、西側を支配する事は無い」って確信してる理由が上記である。確かにBRICSの人口や資源や立地条件は素晴らしいが、肝心のソフトパワーが皆無だからである。産業はあってもリバースエンジニアリングまでが精一杯で、先進的な学問や進歩的な文化などの土壌が殆ど育ってないからである:
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そう、経済や産業が成長し続けたからと言って、ソレ即ち先進国になるって事じゃないからである。先進国が先進国たる所以は今まで無かったモンを生み出す能力であり、そういうモンを生み出す為には各種自由が保証されている必要があるのであるが、BRICS諸国、特にロシアと中国という二大巨頭にはソレが無いのである。そしてソレが長い目で見れば敗北に繋がる事は、最初の東西冷戦が証明した事である。

クソゲーって何ですか?
 話は変わって、ファミコン全盛期時代には数々の名作ゲームと並んで、星の数ほどのクソゲーが量産されたのである。何故クソゲーが生まれるのかワタクシなりに考えてみたのだが、結論としては「開発力の無いソフトメーカーがムリして作ったから」と「斬新さを狙ったり意表を突こうとして失敗した」の2通りが出てきたのである。何故そんな事態になったかって、答えは「ファミコン市場が成長しまくってて、色んなトコが参戦して競うように新作を出しまくってたから」である。つまりクソゲーは偶然生まれるモンではなく、勢いのある市場から必然的に生まれてくるのである(笑)

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 そう、クソゲーが多いという事は、裏を返せばそんだけワンチャン狙って失敗するヤツがウジャウジャ居るぐらい市場が盛り上がってるという事なのである。確かに失敗も多いかも知れないが、でもそのギャンブルが大当たりした時には、とてつもなく画期的で革命的なモンが生み出される事だってあるのである。古今東西、歴史を変えるような凄いモンってのは、どんな奇抜なアイディアであろうとも試す事が許される自由な風土と、そんな風土に憧れて一獲千金を狙ってきたヤツ等の果敢な挑戦から生まれてきたのである。だからどんなにクソゲーが増えようとも、ゲーマーは甘んじてソレを受け入れなければならないのである(笑)

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 だから逆に言えば、クソゲーだけじゃなくクソ○×が殆ど無い業界ってのは、実は活気が無いトコだとも言えるのである。そういうトコだと「失敗=死」だから、何処も確実に売れるモンしか作らないようになり、結果として失敗作も無いが大ヒット作も無い、何処のも似たり寄ったりな昔の焼き直しばかりになってしまうのである。車種を減らしてコンパクトと軽ばっか売ってるメーカーとか、車種は増やしてもSUVのサイズ違いやバリエ展開しかないメーカーとかが正にソレである。即死は避けられるかもしれないが、真綿で絞められるようにジワジワと衰退していくのである。

*自由は世界を救う
 だからワタクシは各種問題がエベレストが如く積もってたとしても西側諸国を選ぶし、間接的だけどグローバリズムを支持する立場に身を置くのである。確かにトリクルダウンはロクに無いけれど、でもよくよく見てみれば富裕層が更に富を得るために彼是しまくった副産物として、貧困層の生活は何だかんだ向上してるのである。例えばニッポンだと「貧しくなったせいで中古の軽しか買えないッ!」って言うけど、ニッポン車の中古の軽ってヘタな東側国家の新車なんかよりもずっと高性能なのである。何せ東ドイツじゃつい30年前まで、当時の軽自動車にすら及ばなかったトラバントとかいうシロモノが道を走ってたのである。

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 コレを手に入れるのにオーダーから10年待たなきゃいけない社会と、ソレ以上の性能のモンが中古車屋で安く即納できる社会、どっちが良いかなんて最早考えるまでもないのである。たとえお零れであろうとも、その元ネタのレベルが高ければ、当然お零れのレベルも上がるのである。冷戦時代の全盛期ソ連&東側国家連合は今のBRICSよりも更にヤバかったが、ソレでも結局西側が勝ったのって、人間の欲望を肯定したか否定したかの差によるモンだったのである。電気やガソリンは本来危険だけど上手く使えれば凄く有用であったのと同時に、人間の業も上手く使いこなせれば良い、そう思う今日この頃であった。