アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

KANNON

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「勇気と無謀を混同してはいけない」
By ホレス・ジャクソン・ブラウンJr.

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。

*はじめてのくるま
 もうあと2週間ほどで今年度も終了である。4月からは3年間の高坊生活を終えたロンマニアの皆様が大坊や専坊になったり、或いはそのまま社会人になるロンマニアの方もいらっしゃるであろう。そうすると当然「18になったんで免許取ってクルマ買いたいんですけど、クルマのオススメを教えてくださいッ!」って問い合わせが殺到する事は想像に難くないので(笑)ソレに対しワタクシは「2010年以降に製造された国産車なら何でもいい」と答える次第である。車種は何でもいいが、大事なのは「2010年以降の製造の国産車」というトコである。

 スポーツカーなら86/BRZ全車種、NC3以降のロドスタ、ZC32以降のスイスポといったトコであろう。WRX-STIやエボXやR35は色々と高いのでオススメしない次第である。上記で「何でもいい」とは言ったものの理想を言えば新車が、次に認定中古車が望ましいのである。なぜ2010年以降なのかといえば:

  • 国産車なら故障も少なく、製造から15年以内なら大きなトラブルはほぼ皆無。
  • 新車なら言うまでもなく、認定中古なら品質も保証されている
  • 先代までならメーカーがまだ部品を出してくれるし、ディーラーも面倒を見てくれる
  • 変なプレミアが付いてないから車両価格も安いし、変な中古を掴まされる確率も低い
  • 社外パーツも豊富で、チューニングのノウハウも完成されている

というメリットが数多くあるからである。確かに割高だし、2010年以降のクルマは90年代の全盛期のソレと比べると多少アレだが、でも長い目で見ればコスパに優れてるのである。先ずはソレでクルマの知識や経験や技術を習得して、バイトやら何やらでカネを貯めて、2台目以降から少しずつ冒険(2010年以前のクルマ、外車など)すればいいのである。

*そのクルマ、買うべからず
 多くの若者達が新年度と新しいクルマを待ってると思われる中、SNSで凄い話が入ってきたのである。何と新年度から専坊になるという19のガキが、マイカーとしてGC8、しかも初期型を140諭吉で買うんだそうである(^_^;)当然だがSNSの反応は否定的なモンが多いが、反抗期の若者らしく余計反発してしまい、ソレを同世代と思われるフォロワーが焚きつけてたりするのである┐(´д`)┌何がアレって、GC8って30年前のクルマなのである。ソレに乗りたいんだったら:

  • GC8に詳しいショップ
  • 車体購入費用の2~3倍の貯金
  • いざという時に色々頼れるクルマ仲間

最低でもコレ等が必要になってくるのである。ちゅーのもGC8はもうメーカーから部品出てないんで、部品の確保や修理には専門ショップの助力や各種コネが必要なのである。最悪の場合、部品取りの為だけにGC8をもう一台購入する必要も出てくるのである。だから新車以上のカネが掛かるし、整備や維持にノウハウが必要だし、とてもじゃないが19のガキには乗り切れないシロモノなのである。

 その子にカネやノウハウやコネがあるならば、ワタクシも「若いのにやるじゃん( ̄▽ ̄)」ってなるのであるが、問題はその子がその何れも持ってないという事なのである(´ヘ`;)もう完全にノリと勢いと自己陶酔と、あと「成功させて皆からチヤホヤされたいッ!五月蠅いオッサン共を見返してやりたいッ!」っていう虚栄心と承認欲求に踊らされてるって感じなのである('A`)
youtu.be
コレに関しては様々な意見があるが、ワタクシとしては「応援したい気持ちはあるけど、コレはムリかな('A`)」って感じである。若いヤツがムチャするのは昔からよくある話であるが、ムチャを成し遂げられるのは頭の柔らかくて根性のある少数だけであり、ワタクシの見る限り件の子にはソレを感じないのである。言っちゃ悪いが、典型的な「自我を確立する前にSNSに触れてエゴが肥大したヤツ」である

 こんな事言うと「失敗したら失敗したで糧になるから良いじゃないか」って言われるだろうけど、ソレは「その失敗の悪影響がテメェだけに及ぶ場合に限る」のである。クルマってのは公道を走るモンであり、インプやランエボに憧れるヤツが大人しく公道を走るなんて到底思えないのである。そう、そんなクルマとそんな知識で公道に出たら、何らかのトラブルを起こす可能性が高まってしまうのである:
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そう、何かあった場合、多かれ少なかれ他人に迷惑をかけてしまうのである。そして昔走ってたオッサン達は若者のそういうのを実体験した&数多く見てきたからこそ、余計なお節介なのを承知の上で敢えて苦言を呈してるのである。でもって今の状況ってのは、昔よりも断然厳しくなってるのである。言う通りにしろとは言わないが、そういう言葉に耳を傾ける必要はあるのである。

*チー牛のバイブル
 でもって件の子の事を軽く調べてみたら、案の定頭文字D(以後イニD)キッズだったのである。こう言っちゃアレだが、今時のクルマに憧れる若い子ってのは、チー牛が実に多いのである。そしてそのチー牛の間では未だイニDが圧倒的な支持を受けてるっぽいのである。多分件の子も藤原文太からGC8に憧れたって感じなのであろう。正直な話、ワタクシはイニDの何がそんなに凄いのかが全く理解できんのである( ̄~ ̄)確かにマンガとしては良く出来てて面白いのであるが、でも「俺も藤原拓海みたいになりたいッ!」ってAE86を買い求める気にはならないのである。多分だけど、チー牛の心にブッ刺さる何かがあるのであろう。

youtu.be

 ワタクシが件の子だったら、どんなにスバルが好きでもGC8は買わないのである。最初はN-ONEのMT仕様で基礎を磨いて、2~3年ぐらいバイトしまくってカネを貯めて、妥協してVABの中古を買う次第である。もしどうしてもGC8の夢が諦めきれないなら、次にする事は「どうやれば更にカネを稼げるか」を考え、独立するなり投資するなりするであろう。確かに夢を抱くことは大事であるが、でもソレは「実現させるための具体的且つ現実的な方法を取ってる場合」に限るのである。夢の無い実現性は倦怠感であり、実現性の無い夢はただの妄想。改めてそう思う今日この頃であった。